『HELLSING』(ヘルシング)は、平野耕太の漫画作品。少年画報社の月刊漫画雑誌「ヤングキングアワーズ」に連載中。
概要
本作は吸血鬼と吸血鬼ハンターの戦いを描いたバトルアクション漫画作品である。「平野節」と呼ばれる作者独特の過激かつ冒涜的な台詞回しも特徴の一つとして評価される。
2001年にゴンゾ・ディジメーションによってテレビアニメ化された。その後、2005年にサテライトによってOVA化される。
題名の「ヘルシング」は、ブラム・ストーカーの恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』の登場人物エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授に由来する。ヘルシング教授の子孫が、主人公のひとりインテグラである。
なお、『吸血鬼ドラキュラ』のヴァン・ヘルシング教授の名前の綴りは“Van Helsing”のため、タイトル“HELLSING”は“hell”(地獄)とかけた物と推定される。
ストーリー
大英帝国の王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」の当主サー・
インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング(周囲からは
インテグラと呼ばれる)、ヘルシング機関の切札であり、当主インテグラに服従する不死身の
吸血鬼アーカード、アーカードによって吸血鬼となった新米吸血鬼の元婦警
セラス・ヴィクトリア、以上3名がこの作品の主人公である。
基本となるストーリー展開は、吸血鬼VS吸血鬼ハンターというブラム・ストーカーの作品に沿ったもので、王立国教騎士団と吸血鬼・喰屍鬼(グール)の戦闘が中心となっている。アーカード、セラスは吸血鬼でありながら、吸血鬼狩りを本業としている。
最初のうちは、英国本土内で頻発する吸血鬼による事件にヘルシング機関が対処して、局地的な戦闘が繰り広げられるのみであったが、途中から吸血鬼事件の黒幕が明らかになっていき、人外の軍隊同士が血みどろな戦いを繰り広げる混迷を極める展開となっている。ヒトラーの命を受けて南米に逃れていたナチスの残党、最後の大隊「ミレニアム」が登場し、1000人の吸血鬼部隊を率いて再び英国本土を空襲、第二次世界大戦以来の破壊と混乱をもたらす。
登場人物
ヘルシング機関(王立国教騎士団)
大英帝国と
英国国教会(
プロテスタント)を反キリストの化物から護る為に組織された王立国教騎士団。特殊部隊を擁していたが、ミレニアムの手がかかった吸血鬼、バレンタイン兄弟がグール部隊を率いてヘルシング家を襲撃し、ヘルシング家が擁する部隊はバレンタイン兄弟の部隊の前に全滅。その後は、生き残りの執事ウォルターやアーカード、セラスらにベルナドット率いる傭兵部隊を加えた組織となっている。
- ヘルシング家当主にして英国国教騎士団局長、円卓会議の一人でもある。通称インテグラ。10年前、父親の死に乗じてヘルシング機関を牛耳ろうとした叔父を殺し、ヘルシング家及びヘルシング機関、そしてアーカードの主人としての権利を継承した。常に葉巻を燻らせている、が火がついているとは限らない。処女である。
- 真の正統な吸血鬼。作中ではヘルシング機関に敵対する化物に対する鬼札(ジョーカー)と表現されている。通常は、拘束制御術式(クロムウェル)と呼ばれる封印をかけ力を制限しており、成人男性に似た容姿を保つが、拘束を解き力を解放すると、狼・蝙蝠や、多数の目を持つ不定形の化物の姿に変化する。若き日のウォルターとコンビを組んでいた時には、少女の姿をとっていたこともあった。
- 怪力と超常の不死性を誇り、武器としてはランチェスター大聖堂の銀十字錫を溶かして作った454カスール爆裂徹鋼弾を用いる大型拳銃(のちに13mm拳銃「ジャッカル」)を持つ。処女の生き血をすすると、その者を吸血鬼として従属させることができる。大英帝国女王とも対等に振舞う傍若無人な性格。高級な吸血鬼である彼にとっては、日光は天敵ではなく、単に嫌いなだけらしい。主食は人血であるが、普段は輸血用の血液パックをストローで飲んでいる。
- かつては串刺し公ヴラド・ツェペシュを彷彿とさせる恐怖の王であったが、ある日人間に敗れ、服従することとなる。
- なお、名前のアーカード (Alucard) は、ドラキュラ (Dracula) の逆綴りである。
- 元婦警。本作品冒頭部の「チェダース村事件」でアーカードに吸血鬼化された。「チェダーズ村事件」とはチェダース村に赴任していた牧師(吸血鬼)によって起こされた大量殺人事件であり、この時人質に取られた彼女を、牧師ごと撃ち倒したアーカードが血の契約を行ったことにより吸血鬼になった。戸籍上ではここで殉職となっている。
- アーカードに血を吸われてからはアーカードの下僕としてヘルシング機関の一員になる。血を吸うことに嫌悪感を持ち、血を吸わないが、激昂すると爆発的な戦闘力を発揮し、並の吸血鬼やグールなどは敵ではなくなる。吸血鬼の超体力から常に重武装を義務付けられている。通常武装は30㎜対化物用カノン砲ハルコンネン。ミレニアムが英国を空襲した際には巨大な弾倉を背負った30mm半自動カノン砲ハルコンネンII(デザインが危険すぎて作者自身「やりすぎた」と言っている)で迎撃した。続くゾーリンブリッツ戦では、彼女の武器によって重傷を負うも、虫の息のベルナドットの遺言に従い彼の血を飲んだことで一人前の吸血鬼へ成長した。
- ヘルシング家の執事。片眼鏡の老人。69歳。「死神ウォルター」の異名を持ち、あらゆる物を切断する極細の鋼線を自在に操る。その殺傷力にはアーカードも一目置く。ヘルシング機関のゴミ処理係と呼ばれていた半世紀前の若き日には、アーカードと二人でナチスの吸血鬼部隊およびアンデッド研究機関を壊滅させた。この時ミレニアムの少佐と戦闘を繰り広げている。
- ミレニアムの大尉とは、因縁浅からぬ仲である。第二次ゼーレヴェ作戦によって火の海と化したロンドンで、半世紀ぶりにミレニアムの大尉と再度戦うことになるが、老齢からか敗北し、拉致されてドクの改造・洗脳を受けた。その後は、若返った姿でミレニアム側についている。
- バレンタイン兄弟の襲撃によって全滅したヘルシングの兵の補充のために雇われた傭兵部隊の隊長。左眼に眼帯をしている。10代前から代々傭兵稼業の家の出で、父親もコロンビアで戦死している。ゾーリンブリッツとの戦いでセラスを危機から救出し、まもなく死亡。セラスは彼の血を吸い、本物の吸血鬼として目覚めた。元々は平野耕太の読み切り作品に登場するキャラクター。
大英帝国円卓会議
英国王室に忠誠を誓う12人の政財界の重要人物である政治家、貴族、軍人などが集まって結成されたヘルシング機関を支援する組織。
- 円卓会議の一人で中心人物。先代ヘルシング卿(インテグラの父親)が当主を務めていた頃よりヘルシング機関に携わる老人。
- 円卓会議の一人で英国海軍中将。単行本第5巻において、英国安全保障特別指導部本営の将軍として再登場。
- 第二次ゼーレヴェ作戦によってロンドンに上陸した吸血鬼の武装親衛隊らの侵攻に最期まで部下達と抵抗し本営内に突入してきた吸血鬼らと共に自爆、見事に「仕事を果たす」。ペンウッド卿はヘルシングにおいて、最も端的に描かれた「人間」の一人である。
- その容姿や言動からも、臆病で頼りない初老の男だが、決して人を裏切る事は無く吸血鬼侵攻の際にインテグラの進言を拒み、自分以外の者は全員脱出しろと震えながら発言するも多くの部下達が留まり、任務を果たした。この事から、部下からも慕われてはいたとうかがえる。
- また、10年前に叔父を殺しヘルシング機関当主となったインテグラとの回想シーンから先代ヘルシング卿から色々と「頼み事」をされており、弱冠13歳のインテグラとの会話からもその性格の一端が垣間見える。
イスカリオテ機関(法王庁特務局第13課)
ヴァチカンの法王庁特務局第13課、通称「
特務機関イスカリオテ」。作中でヴァチカンには
十二使徒の名を冠した13の課が置かれていることになっているが、イスカリオテは他の課と異なり存在を公表されていない。
裏切者イスカリオテのユダの名を冠した、ヴァチカンの保有する唯一にして最強の戦力であり、カトリックの地上における神罰代行者として、悪魔、化物、異教、異端の殲滅を存在目的とする。英国国教の守護者であるヘルシング機関とは対立していたが、乱入してきたミレニアムに対抗するために、呉越同舟の共同戦線を張る。
- イスカリオテの局長。司教から後に大司教へ昇格。傲慢な性格で、カトリックの絶対性を疑わない狂信者。単行本の巻末に収録されている短編『CROSS FIRE』(クロスファイア)にも別キャラとして登場する。
- 名前の由来は、他に「シュレディンガー」がいることから、同じく大物理学者のエンリコ・フェルミとジェームズ・クラーク・マクスウェルから取られたものと思われる。アンデルセン神父の上司であるが、手綱を執りきれず暴走させてしまうこともしばしば。ついにはアンデルセン神父に見限られて最期を迎えた。
- イスカリオテ機関所属の対化物用の鬼札。「聖堂騎士(パラディン)」「銃剣(バイヨネット)」「天使の塵(エンジェルダスト)」「殺し屋」「首切り判事」など数多くの称号を持ち、その正体は判然としない。推定年齢は60歳とされる。普段は眼鏡をかけた優しげな神父で、孤児院の子供たちの世話をしている。喧嘩を仲裁するなどの一面もあり、子供からは慕われているが、その実の顔はマクスウェルに輪をかけた狂信者であり、「友達を殴ってはいけません!殴ってよいのは化け物どもと異教徒どもだけです」などと諭したりする。
- 生物工学の粋を凝らした自己再生能力(リジェネーション)と回復法術により、頭を銃で吹き飛ばされてもたちどころに再生する。だがその再生能力は無限ではなく、腕が千切れかけたりもする。ヘルシング機関との最初の戦いに際しては、祝福された銃剣と護符を武器にセラスとアーカードを苦しめた。ヴェアヴォルフすら屠るアーカードと唯一互角に戦える強者である。
- 第二次ゼーレヴェ作戦によってロンドンに上陸したミレニアムを、ハインケルや由美子、先遣武装神父隊らと共に迎撃し結果としてインテグラを救う行動を取る。その後、第九次十字軍を率いてロンドンに現れた大司教マクスウェルの権力に酔いしれた暴走に激怒し、神に仕える者として神罰を下す。
- やがてリップヴァーンウィンクル中尉を倒し帰還した"黒渦"アーカードと見える事となり、聖遺物エレナの聖釘により化物へと変貌を遂げた。最後には心臓を握りつぶされ敗北。地獄で再びあうことを約束し消滅。
- 単行本1 - 3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場する神父(女性)。由美子とコンビを組んでいる。二人は依頼を受けると必ず遂行するが、過激な言動から甚大な被害をもたらすため疫病神扱いされている。単行本6巻でイスカリオテ機関の先遣武装神父隊と共に本編に登場した。
- 単行本1 - 3巻に収録された短編『CROSS FIRE』に登場するシスター。大人しい“由美子”と、日本刀を振う狂戦士の“由美江”の人格を持つ多重人格者として描かれている。メガネの有無でどちらの人格が目覚めているのかがわかる(メガネ無しが由美江)。単行本6巻でハインケルと並んで本編に登場した。
ミレニアム
アドルフ・ヒトラーの命令により
第三帝国(
ナチス)の残党が南米に逃れて結成した「最後の大隊(ラスト・バタリオン)」。創設者はモンティナ・マックス少佐で構成員1000名。全員が吸血鬼である。世界を再び戦争の火で覆うために、吸血鬼部隊による第2次
ゼーレヴェ(あしか)作戦を発動し、
飛行船の旗艦
デウス・ウキス・マキーネを駆って英国本土を再度空襲する。「
ミレニアム」の名は「
千年王国」「千年紀」の意味を持つ。
- 本名モンティナ・マックス。総統代行とも呼ばれる。物語の半世紀前のナチスで吸血鬼部隊を指揮した。部隊は一度アーカードと若き日のウォルターによって壊滅させられるが、南米に逃れ、「ミレニアム」を再編してヴェアヴォルフを筆頭とする吸血鬼部隊を指揮する。自身も吸血鬼であり、60年前と比べてまったく老化が見られない。
- 名目上は、後から入り込んできたナチ残党の大佐らがミレニアムの上層部に就き、少佐はその下に従う立場であったが、のちに上官を粛清して少佐が名実ともにミレニアムの頂点の座に就いた。戦争という手段のためには目的は一切選ばないというその気性から、「狂人」とも評される。
- 「諸君 私は戦争が好きだ」に始まる大演説(16ページの連載のうち13ページを費やした)を行い、『ヘルシング』の事実上の主役と言ってもいい存在感を持つ。とくにその演説は大人気を博し、合衆国大統領演説バージョンなど相当数のパロディが作られた。
- 寡黙で無表情な人物。地位からいっても、恐らくヴェアヴォルフの中でも上位にあると推定されるが、前半はほとんど行動をとることがなく、正体は伏せられていた。かつてアーカードとウォルターがミレニアム殲滅作戦に出た当時、ウォルターと渡り合っている。その正体は正真正銘の人狼(ヴェアヴォルフ)である。ミレニアムの最強戦力であり、本来「ヴェアヴォルフ」とは彼一人を指す呼称であった。
- ミレニアム所属のマッドサイエンティスト。本名は不詳。ナチス時代から吸血鬼製造に携わっており捕虜に対して人体実験を繰り返していた。当初は失敗作のグールしか作れなかったが、その後50年近い年月をかけて吸血鬼製造を実現させた。少佐に褒められるのが好きで、手料理を作って少佐をもてなしたりもする。
- 右半身に奇怪な紋様を刻んでおり、その力で幻術を使える。名前の由来は恐らく刃物の名産地ゾーリンゲンから。巨大な鎌を持つ。
- 第二次ゼーレヴェ作戦で斬り込み部隊を率い、セラスと激闘を繰り広げる。傭兵部隊を全滅させたが、ベルナドット隊長の血を吸い真の吸血鬼として覚醒したセラスの前に敗れ去った。独断で先行したため最期には少佐たちからも見限られる。
- 旧式のマスケット銃を必殺の武器とする女性ヴェアヴォルフ。ホーミング能力を持ち、対象に命中したのちも運動エネルギーを失わなず、複数の獲物を仕留めることのできる呪力を持った魔弾を発射する。このため、少佐から直々にウェーバーの歌劇にもなったヨーロッパの伝説を元に「魔弾の射手」の称号を与えられた。
- 名前は、ドイツの伝説にあるリップ・ヴァン・ウィンクル伝説(ワシントン・アーヴィングの短編にもある。日本でいう『浦島太郎』にあたる)の主人公から取られた。
- 作中では英国の空母を乗っ取り、ハーケンクロイツを染め抜いた旗艦「アドラー」に仕立て上げるが、高高度高速度偵察機SR-71改を操って現れた魔王アーカードに倒される。
- ヒトラーユーゲントを思わせる格好をした猫耳の少年。ヴェアヴォルフの一人で、不死身の体を持ち頭を吹き飛ばされてもそのまま消え、何事もなかったかのように再登場する。また不死身であるだけではなく、「僕はどこにでもいて、どこにもいない」の科白にあるように、存在位置を確率的にしか決定できないという能力を持つ。少佐にも憎まれ口を叩く大胆さだが、大尉だけには弱い。
- 名前の由来は量子力学の基礎を築いた理論物理学者エルヴィン・シュレーディンガーであるが、直接には彼の提唱したシュレーディンガーの猫のパラドックスを応用して、「不確定性原理によって半死半生の猫→生死を超越した存在」と解釈したものであろう。猫にシュレディンガーの名を冠して特異能力を持たせる類例は、他作品でも多数見られる。
- 「伊達男」の異名をとる吸血鬼。ペルシア的な風貌で、無限枚数のトランプ(カード)を武器とする。カードでアーカードを切り刻むが力の差は明らかで、惨敗。アーカードに「血」から情報を引き出された。
- 名前の「トバルカイン」は、旧約聖書に出てくる人物で、アダムから数えて七代目の子孫。鍛冶屋の先祖とされている。「アルハンブラ」は、スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿にちなんだものか。あるいは、『リップ・ヴァン・ウィンクル』を著したアーヴィングに『アルハンブラ物語』という紀行文学があることから、ここから取られた可能性もある。
- 兄ルークと弟ヤンの吸血鬼兄弟。武装したグールの群れを率いてヘルシング機関本部を襲い、職員の殆どを殺害した。とことん外道で傍若無人な性格。兄弟共にミレニアムの監視下にある。ルークは一人でアーカードに挑むも拘束制御術式を開放したアーカードの前になすすべなく敗北。ヤンは情報を漏らして発火装置で灰と化すという自殺同然の最期をとげた。
- しかし作者のお気に入りらしく、巻末のおまけ漫画では主役を張っている。
用語集
- 吸血鬼
- 文字通り人の生き血をすする存在。不老不死の肉体と、普通の銃弾では死なない生命力、常人をはるかに凌駕する怪力を持つ。『ヘルシング』作中における吸血鬼は、ほぼオリジナルに忠実で、日光を浴びることができず、銀の弾丸や祝福された武器に弱く、流れる河を越えることもできない。だがアーカードやヴェアヴォルフらのような上位種にとっては、日光は致命的な弱点ではなく、またそれぞれに異なる超常の能力を持つ。
- また、男の吸血鬼はドラクル、女吸血鬼はドラキュリーナと呼ばれる。処女・童貞が吸血鬼に血を吸われた場合、やはり吸血鬼となる。
- グール
- アンデッド。吸血鬼に血を吸われた者が、非処女・非童貞であった場合、人の死体を好んで喰らう食屍鬼となる。ゾンビに近い。
- ヴェアヴォルフ
- 「狼男」を意味するウェアウルフ/ワーウルフのドイツ語読み。バルカン半島のあたりに伝わる伝説の狼男で、しばしばヴァンパイアと同一視される。本作においては、吸血鬼の中でも特別な能力を持った、ミレニアムの幹部連を指す。生体改造の所産であるらしい。
- 第二次世界大戦時の1945年、敗色濃いドイツにおいて、SS将校ブリュッツマンが「狼人部隊」ヴェアヴォルフとして、ヒトラーユーゲントの少年などをよせ集めて戦闘や工作に動員し、成果を過大に宣伝したという史実がある。
- 拘束制御術式
- 別名「クロムウェル」。複数の段階に分けてアーカードに施されている能力抑制・制御のための封印。これを開放すると(限定使用開始と呼ばれる)アーカードは複数の眼や腕を持ち蝙蝠や狼に姿を変えることの出来る不定形の姿となる。リップヴァーンウィンクル戦では航空機と、その後には空母と同化するなどその能力は幅広い。第3号・第2号・第1号・第零号の四段階の封印があり、第零号は封印の完全開放を意味する。
- ジャッカル
- アーカード専用装備の拳銃。正式名称は対化物戦闘用13mm拳銃ジャッカル。
- 全長39cm、重量16kg。装弾数6発。純銀製マケドニウム加工弾殻に法儀式済み水銀弾頭、装薬にマーベルス科学薬筒NNA9を用いた専用の13mm炸裂徹鋼弾を使用する。もはや人類には扱えない代物。銃身に「Jesus Christ is in Heaven now」と刻まれている。
- ハルコンネン
- 正式名称は30mm対化物用「砲」ハルコンネン。
- 弾は劣化ウラン弾及び爆裂徹鋼焼夷弾を用いる。主力戦車を除く全ての地上・航空兵器を撃破できる。全長は2m以上。もちろん人間には扱えない。セラス専用である。
- ハルコンネンの精が宿っており、本編では夢の中に登場するほか、テレビ版の予告編ではセラスと掛け合いを見せていた。ハルコンネンの精の元ネタは、SF映画DUNE(SF小説『デューン砂の惑星』の映画版)のハルコンネン男爵(ケネス・マクラミン)である。
- ハルコンネンII
- 正式名称は局点防衛用長々距離砲撃戦装備ハルコンネンII。
- 30mmセミオートカノン (Semi-auto cannon) 二門に砲弾補給用の巨大なコンテナボックスを繋ぎ合わせた物。射程距離4km、総重量345kgでありながら、人が持ち運び座ったまま使用するように出来ており、コンテナは背負えるようになっている。また、「広域立体制圧用爆裂焼夷擲弾弾筒ウラディミール」を発射可能である。この巨大な焼夷擲弾は、作中では一斉射でミレニアムのヒンデンブルク級飛行船「グラーフ・ツェペリン2」を撃墜した。銃身には「VLadimir HALLCONNEN」(ウラディミール・ハルコンネン)と刻まれている。外観は、『機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー』に登場するデンドロビウム(アームドベース・オーキス)をモチーフにしたもの。平野耕太自身も調子に乗りすぎたと発言している。
- 無論人が扱えるサイズ・重量ではなく、人外の体力を持つ吸血鬼セラス・ヴィクトリア嬢専用の武器である。
単行本
平野耕太著、
少年画報社刊
- 第一巻 :ISBN 4-7859-1870-5
- 第二巻 :ISBN 4-7859-1958-2
- 第三巻 :ISBN 4-7859-2047-5
- 第四巻 :ISBN 4-7859-2125-0
- 第五巻 :ISBN 4-7859-2286-9
- 第六巻 :ISBN 4-7859-2373-3
- 第七巻 :ISBN 4-7859-2499-3
- 第二巻以降にはカバーを外すと全く内容と関係無いオマケ絵がある。
外国語版
『HELLSING』は諸外国語にも翻訳されており、英語版やドイツ語版などがある。本作は、主人公グループがナチスの残党と闘うストーリー故ナチスというタブーに真正面から触れるだけに、翻訳にあたっては様々な配慮がなされている。
英語版
英語版では、原典に忠実に翻訳を行っており、ハーケンクロイツすらほとんどオリジナルのまま残しているが、作者本人の「ナチス好き」発言については、「ジョーク」などのフォローを加えることで存置している。
ドイツ語版
ナチスの過去を持つドイツでは、さすがにハーケンクロイツは別のマークに置き換えられているが、「諸君 私は戦争が好きだ」ではじまる少佐の大演説も"ICH LIEBE DEN KRIEG"と全文を忠実に独語訳している。
アニメ版
TVA版
2001年10月より
フジテレビ系列で放送された。制作はゴンゾ・ディジメーション(後に
GONZOへ社名変更)で全13話。
先行発売されたプレビュー版DVDには少佐とみられる手の描写があったが、アニメ版は海外にも輸出・配給される事から、原作漫画にあるナチス関連の描写は排され、オリジナルの脚本に差し替えられている。このため一部の原作漫画のファンからは不評を買い、原作者平野耕太も「ヤングキングアワーズ」誌の目次コメントでアニメとスタッフに対して意に満たない旨の記述が見られた。
スタッフ
- 原作:平野耕太(少年画報社刊「月刊YOUNG KING OURs」連載)
- エグゼクティブプロデューサー:熊澤芳紀(ジェネオンエンタテインメント)、村濱章司(G.D.H.)、小林洋輔、後藤秀樹(ジェネオンエンタテインメントUSA)
- 企画:春名剛生(フジテレビ)、川村明廣(ジェネオンエンタテインメント)、梶田浩司(GONZO)
- シリーズ構成:小中千昭
- キャラクターデザイン:村田俊治
- メカニックデザイン:河野悦隆
- 美術監督:片平真司
- 色彩設計:甲斐けいこ
- 撮影監督:武山篤
- 編集:重村建吾、村中龍太
- 音楽:石井妥師
- 音響監督:鶴岡陽太
- アニメーション制作プロデューサー:石川学、坂上貴彦(GONZO)
- プロデューサー:川上大輔(フジテレビ)、植田康之(ジェネオンエンタテインメント)、石川真一郎(GONZO)
- 総監督:飯田馬之介
- 監督:浦田保則
- アニメーション制作:GONZO
- 製作:王立国教騎士団(Hellsing製作委員会:フジテレビ、ジェネオンエンタテインメント、GONZO)
OVA版
幾度かの延期を経て、2006年2月に「
原作そのまま」かつ「
原作が終わるまでOVAをリリース」かつ「(アンデルセン神父以外の)
キャストはアニメそのまま」を謳い文句に「ミレニアム」の章を取り扱うOVA版の製作が決定している。タイトルは"Hellsing Ultimate OVA Series"。アニメ制作は、新たに
サテライト(「
創聖のアクエリオン」等を制作)が担当する事となった。
公式サイトにはアンデルセンの声優が変わったことを知らせるために(おそらくはネタで)「見敵必殺 強力若本 Brand new Alexander Anderson」とトップに大々的に記されていた。
スタッフ
- 監督:ところともかず
- 副監督:殿勝秀樹
- 脚本:黒田洋介、倉田英之
- キャラクターデザイン/総作画監督:中森良治
- メカニックデザイン:天神英貴
- プロダクションデザイン:神宮寺訓之
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽:松尾早人
- プロデューサー:上田耕行
- 制作:サテライト、ジェネオンエンタテインメント
2006年1月22日にはテレビ神奈川で第1話のダイジェスト版(30分用に編集したもの)が放映された。
OST (original soundtrack)
Ruins
- 世界最終黎明期
- 葉隠れの和声
- SKY OF GOD MASTER
- 罪作りな憎いヤツ
- SOUL救命隊
- I.B.C.J.包囲網
- 死傷ヶ丘での銃劇戦
- 精神警察捜査課の裏事情
- 原色ジバクラヴソング
- シークレット カルマ セレナーデ
- 桔梗薫るイロハ道
- 真理響
- ねつ造されたBACK GROUND
- 原点回顧 RYTHM NATION
- 真夜中の暗殺者
- ロゴスなきワールド~マルコムXに捧ぐ~
- 罪減ぼしジプシー
- さらばボンコツWORLD
- 666より777
- 大麻の煙が目にしみる
- 鳴呼,青春のエロ魔界
- 予期せぬ出来事
Raid
- ロゴスなきワールド
- 莫迦越えのニルバーナ~恨みなき厳禁~
- 楽音遊戯 拈華微笑
- 必勝 妙法蓮華曲
- 神々への供養~勝手にやらせてもらいます~
- 官能的誘惑の罠にはまった左足
- ドラキュラ聖徒とR&R
- P.S.南無阿弥陀仏
- カオスの海~創造主の思惑~
- 原罪~処女を守りぬけないがために~
- 大聖堂の菩薩~Featuring 田部井辰雄~
- 仮面神父とチャペルの鐘
- 悪魔の仕業か神業か
- 死成の無垢
- 不誠実な道の上でのサバイバル
- 漠源ドラムの嘆き
- 生(盛)者への鎮魂曲
- 非神経症的捨て曲~オマエライツタイナンナンダ?
- 戦争するなら弓,槍,剣で戦え!
- SHINE(ending edit)(MR.BIG)
外部リンク
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