BB弾(びーびーだん)とは、球形をした遊戯銃の弾丸である。材質はプラスチック、または生分解性プラスチックで、直径は通常6mmだが、マルシン工業独自の規格として8mmも存在する。主にエアソフトガンで使用されるが、近年は銀玉鉄砲に使用されるケースも多い。1980年代にマルゼンによって実用化された。これによって命中精度は向上し、またその形状からマグヌス効果を利用した、威力を上げずに有効射程を延ばす機構「ホップアップシステム」が考案される等、エアソフトガンの性能向上において果たした役割は非常に大きい。
サバイバルゲームを行ったであろう公園などによく落ちている。
銀玉鉄砲に付属するBB弾は、エアソフトガン用と比較して精度が非常に悪いため、エアソフトガンに使用すると故障の原因になる。一度使用したBB弾も、見た目にはそうでなくても変形していることがあるため同様である。
製法
BB弾はその用途上、高い精度と低価格の相反する条件を満たさなくてはならない。そのため、以下のような製法が考え出された。
- ビー玉と同じ要領で、溶けた樹脂を斜面に転がして作る。精度が悪く、インジェクション成型によるものの価格降下とともに姿を消した。
- プラモデルの部品のように、金型を使って大方の形を作り、その後研磨によってバリ取りを行う。1990年代以降主流になっている製法。
- プラスチックの塊から、玉軸受内のボールと同じ要領で作る。「スーパーグレード(東京マルイ)」や「グランドマスター(マルゼン)」といった、精密射撃用の高級品に使われる製法である。
重量
威力や用途等、遊戯銃の性質によって、最適なBB弾の重量は変わってくる。重量別の6mmBB弾の性質、及び向いている用途を以下に示す。一般に、材料費の関係上、同じ製法なら重いものほど高価である。なお、8mmBB弾においては、メーカー側による試行錯誤が続いており、このような分類の行える状態ではない。
- 0.12g…最も軽く、廉価。銀玉鉄砲、及び対象年齢10歳以上のエアソフトガンに向く。
- 0.20g~0.23g…対象年齢18歳以上のエアソフトガンに使用されるものとして、最も一般的。特別に高い精度を要求されない用途(サバイバルゲームのアタッカー等)向け。
- 0.25g~0.33g…内部に気泡を持たないため、弾道が安定傾向にある。高い精度を要求される用途(射撃競技、サバイバルゲームの狙撃手等)向け。
- 0.36g以上…威力の高いエアソフトガンによるプリンキング向けで、このクラスのものをサバイバルゲームで使用することは避けたい。
色および表面処理
BB弾の色は、大きく分けて明るい(白っぽい)ものと暗い(黒っぽい)ものがある。明るい色のものは弾道が分かりやすく、射手が弾道を見ながら着弾を修正してゆくことが容易である。暗い色のものではこれらが困難である。しかし、弾道が分かりやすいということは、サバイバルゲームにおいては狙われる側から射手の位置を特定しやすく、回避しやすいということである。そのため、狙撃においては暗い色のものが有利である。また、暗い色のものは、土の上に落ちていても目立たない。これは、自然界に放置されることを想定したバイオBB弾では大きなメリットとなる。
また、BB弾の表面はツルツル(光沢がある)のものとザラザラ(光沢がない)のものがある。これらの表面処理は、それぞれ、次のようなメリットがあると信じられている。
表面がツルツルのもののメリット:
- チャンバーパッキン(薬室にてBB弾を保持するパッキン)からの抜けがよく、変な回転が加わらない。
- 空気抵抗を受けにくい。
表面がザラザラのもののメリット:
- ホップパッキン(BB弾に回転を加えるためのパッキン)によく引っかかり、ホップアップの効きが安定しやすい。
- 表面の微細な凹凸がゴルフボールのディンプルと同じ働きをし、有効射程が向上する。
これらのことを踏まえ、ホップアップ未搭載のエアソフトガンにはツルツルのBB弾、ホップアップを搭載したものにはザラザラのBB弾が相性がよいと考えられている。しかし、ホップアップを搭載していない精密射撃用エアソフトガン「APS-1グランドマスター(マルゼン)」に使用されることが想定されている「グランドマスター」BB弾の表面がザラザラであるといった事実より、本当にそうなのか確証は得られていないか、実際はそうではないものと推測される。
種類
6mmBB弾
6mmBB弾は現在主流になっている球形の弾丸である。これは日本にも輸入されていたマークスマンなどアメリカ製エアガン(BBガン)に使用されていた弾丸で、空気銃の鉛製BB弾をプラスチックで模したものである。使用する銃の用途や性能によって、重量や表面処理にさまざまなバリエーションがある。一般的には材質の比重が重いほど高価であり、重量は0.12-0.43gの製品がある。これらは飛距離や射撃精度が異なるため、射撃内容やサバイバルゲームの戦法により使い分けられる。
バイオBB弾
屋外での使用を想定した、
生分解性プラスチック製のBB弾。通称バイオ弾。約2~3年で自然に還る。発売当初は1発あたり1円という高額であり、また管理が非常に難しく(太陽光を受けると分解、もろくなり実用に耐えなくなる)、さらに通常のBB弾よりも精度面で劣るものであった。その後改良によって通常のBB弾と同じ感覚で使用できるようになり、価格も1発0.5~0.6円のレベルまで低下した。しかし登場当初のものの悪評を未だに引きずり、さらに安くなったとはいえ通常のBB弾の2倍近い価格であるため普及は難航している。
セミバイオBB弾
屋外での使用を想定した、非生分解性プラスチックと石灰質で作られたBB弾。通称セミバイオ弾。現在、市場で出回っているBB弾は主にこの弾である。代表的なものにマルイの0.2g石粉、EXCELの硫酸バリウム等がある。プラスチック製のものと比べて「環境を考えている」事は確かだが、10年や20年の期間では分解されない。そのため、実際はプラスチック弾とさほど変わらないと言える。
名称に"バイオ"とあるためか、「生分解性プラスチック製」「トウモロコシの粉を使っている」「15年前後で自然に還る」などと言った誤解が多く、正しい理解が進まずに正式なバイオ弾の普及を阻害している、と指摘する意見もある。
蓄光弾
主に夜戦で使用されるBB弾。蓄蛍光素材でできたBB弾で、発射の際特殊な投光装置にBB弾を通過させることで弾自体を発光させ、実弾で言うところの
曳光弾のように夜間でも手に取るように弾の弾道を識別することができる。サバイバルゲーム時に、あまり多用すると発射地点がばれてしまう危険性があるので、他の非発光性の弾と混ぜて使用することが有効とされている。2004年には、バイオ弾としての性質を兼ね備えるものも登場している。
8mmBB弾
マルシン工業独自規格の弾丸。6mmのものより弾着がわかりやすく、また大口径の銃に採用すると銃口の雰囲気がリアルになる(極端な例として、同社製品に実銃と全く同じ口径になっている「
南部十四年式MAXI」がある)。しかし、空気抵抗が大きいため、遠射での命中精度は6mmに劣る。こちらは2005年にバイオ弾が登場した。
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