- 一般的に、韻文における音の調子。音の強弱、高低、あるいは長短等によるもの。 →リズム
- 漢詩、特に近体詩における字音上の規則。 →本項で記述
韻律(いんりつ)は近体詩において使用する文字(漢字)の音についての規則。特に律詩と排律においては厳しく規定があり、絶句は縛りがゆるい。このため、絶句は伸びのある自由な表現を楽しむことが可能だが、反面音の美しさは若干削がれる側面がある。
絶句における韻律
- 平仄は整えなければいけない - 平あるいは仄を連続して使用するのは2つまでにすることが望ましい。
- しばしば李白の「白髪三千丈」という句について誇大な表現であるとか、壮大で壮麗だという評論が聞かれるが、平仄から見ると「白髪」が仄仄であり、この時点で続く二字は平平であることが規則として求められる。漢語の一~九までの数字の内、三のみが平であり、自動的に三が選択される。位数の内、十・百・万・億・兆は仄であり、千と京が平であるが、京は通常使用する位数としては論外であり、また別の意味(地名など)に解釈される可能性のほうが高い。よって千がもっとも妥当な選択となるのである。この結果、「白髪三千」までは句頭に「白髪」を示した時点でほぼ選択の余地無く定まるのである。この後の一字は仄であることが求められる。「丈」は仄であるが、このほかの長さを示す仄の字は「寸」「尺」が有り、「丁」「間」などは平である。よって「寸」「尺」「丈」から一字を選択することになるが、後世から見ると「丈」以外は小さすぎて違和感がある。結果「丈」を選んだ名句となるのだが、これこそが作者李白の真骨頂であろう。
- 韻を踏まなければいけない - 起句・承句・転句・結句の内、起句・承句・結句は韻を踏まなければいけない。
等の規律がある。
王維・送元二使安西を例に検証すると:
- 渭城朝雨溢軽塵
- ●○○●●○○
- 客舎清清緑色新
- ●●○○●●○
- 勧君更尽一杯酒
- ●○●●●○●
- 西出陽関無故人
- ○●○○○●○
このうち、塵・新・人が韻を踏む。
律詩における韻律
- 聯の中で左右の平仄が陰陽の関係になっていなければならない。
- 韻を踏まなければならない。各聯の第二聯の最終字の韻は統一することが望ましい。
等の規律がある。
詩
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