雷(かみなり)は、自然現象の一種で、上空と地上の間に電位差が生じた場合に放電により閃光や轟音が引き起こされる現象である。主に天気が雨の場合に発生しやすい。季語としては夏を表す。
古語や方言などでは、いかづち、ごろつき、かんなり、らいさまなどの呼び名もある。
雷によって発生する光を稲光、雷光と呼ぶ。 また、雷そのものの事を稲妻(いなずま)とも呼ぶ。稲妻としたときは秋の季語となる。
稲妻の語源として、稲が成長する秋のはじめに雨とともに発生するため、稲がよく育つことから稲の妻、稲妻となったという説がある。
雷を発生させる雲を雷雲と呼ぶ。 雲内での放電を雲間放電 (cloud to cloud lightning; CC; inter cloud lightning; IC; cloud flash; CF)、 雷雲から地面への放電を対地雷(cloud to ground lightning; CG)と呼ぶ。 対地雷には、上向きと下向き、正極性(+CG)と負極性(-CG)の分類があるから、対地雷は結局4種類ある。
近年(1980代~)では、レッドスプライト等の雷雲上空の発光現象も発見されている(中間圏発光現象)。
古来より、雷は神と結びつけて考えられることが多かった。
日本語のかみなりも神鳴りに由来するとされる。またその姿や雨と関わることから蛇(古語で「つち」)と関連づけられたり、破壊力及び鉄(→電気導体、避雷針)との関わりから剣と関連づけられたりした。
日本神話においては、そのような連想から「建雷命」(タケミカヅチノミコト)として表現されている。
雷(雷電)を祭った神社に「雷電神社(上州板倉雷電神社など)」「高いかづち神社」などがあり、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)・大雷大神(おおいかづちのおおかみ)・別雷大神(わけいかづちのおおかみ)などを祭神としている。
この水蒸気は高空に達すると氷結してあられや氷の結晶となり、上昇気流にあおられながら互いに激しくぶつかり合って摩擦されたり砕けたりすることで、静電気が生じる。この時、雲の上層には正の電荷が蓄積され、下層には負の電荷が蓄積される。
また、下層の負電荷が蓄積されると、今度は地上では正の電荷が静電誘導により誘起される。この両者の間でも、電位差がある一定を越えると放電が起きる。
これらの放電は、大気中を走る強い光の束として観測される。これは日本では稲妻と呼ばれ、地上との間の放電を特に落雷と呼ぶ。1回の放電量は数万~数十万アンペア、電圧は1~10億ボルト、電力量換算で平均約90万メガワットに及ぶが、時間にすると1/1000秒程度でしかない。
この間を細かく分けると、落雷(負極性の雷)においては、雷雲から最初に伸びる光の弱い先駆放電(ステップリーダー)、大地側から迎えるように伸びるストリーマー(線条・先行放電)、両者が結合して大量の電荷が本格的に先駆放電路に流入する主雷撃、の3段階に大別され、電位差が中和されるまで放電が続く。
ただし、雷は大気中に発生する現象としては、必ずしも大きな大気の撹乱を伴わないため、詳細な予報は困難であり、天気予報などにおいても予測の範囲内で注意を呼びかける(雷注意報)などにとどまっている。電力会社では、独自に雷雲や落雷の観測システムを持っている。
なお落雷の特性として、高いところ・先の細いところに落ちやすいことがわかっている。このことを活かして、適切な位置に避雷針を設置して落雷を誘導するという処置がとられる。建築基準法33条では、「高さ20メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。」としている。(建築基準法施行令129条の中にも同様の項目がある)都内に雷雲が発生した場合、都心で最も高い東京タワーに落雷することも多いが、周辺より高さの低い国会議事堂や、高層ビルの避雷針ではなく建物の角に落雷することもある。
野外でのスポーツや作業中に雷雲が発達してきた場合、腕時計など金属製の装具を外し、姿勢を低くして小屋などの室内(あるいは自動車内など)に逃げ込むことが言われている。立ち木の傍らは最も危険とされる。
海岸線から35km以上の内陸部では少ない。
また、冬季の雷には愛称があることが多く(雪起こし、ぶり起こし、雪雷、など)時として超ローカルな方言がみられる。
雷さまはまた、落ちては人のヘソをとるとされる。
雷さまから逃れるための方法論としては、蚊帳に逃げ込む、桑原クワバラ(一説には、菅原道真の亡霊が雷さまとなり、都に被害をもたらしたが、道真の領地の桑原には雷が落ちなかったとされることから)と唱える、などが伝えられる。
また俳句においては、「雷」「遠雷」「軽雷」は夏の季語、「寒雷」は冬の季語、「春雷」は春の季語である。
Tro | Donner | Thunder | Lightning | Tondro | Trueno | Tonnerre | רעם | Tuono | Donder | Grzmot | Гром | Thunder | Hrom | Åska | 雷