農学(のうがく、agricultural science)とは、農業・林業・水産業・畜産業などに関わる、応用的な学問。農産物の栽培・育種、生産技術の向上、生産物の加工技術などや、生産に関わる社会的な原理、環境の保全など、第一次産業に関わる幅広い事柄を研究し、産業の改良と発展を目指す。広義の自然科学に属し、化学、生物学、地学などを基礎とするが、社会科学も基盤の一部を成す。
古代中国では、春秋時代に税制が広まるにつれて収穫をいかに上げるかという問題が関心を集め始め、後漢は実用的な農業研究と研究成果の宣布を推進した。北魏の賈思勰(かしきょう)編纂の『斉民要術』(せいみんようじゅつ、535年前後)は完全な形で現存する最古の農業書である。
近代的学問としての農学の確立は1840年代のドイツ、イギリス、フランスを中心に始まったと言われる。この頃からヨーロッパ各地に農業の専門学校が現れ始め、まず、農耕地生産に関わる諸分野が統合され、その後、林学や水産学などの生物生産に関連する分野を統合しつつ現代の農学の姿が形成されていった。
農学の発展過程で得られた知識に基づき、多くの理学分野、技術分野が派生した。例えば、遺伝を扱う育種学からは遺伝学が、生産効率に関わる複雑な要因を切り分ける生物測定学からは統計学と実験計画法が生まれている。
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