西日本旅客鉄道株式会社(にしにほんりょかくてつどう、英称 West Japan Railway Company)は、日本国有鉄道(国鉄)から鉄道事業および船舶事業を引き継ぎ発足した旅客鉄道会社の一つで東証一部上場企業。北陸・近畿・中国地方及び信越地方・福岡県の一部に路線網を持つ。略称はJR西日本(ジェイアールにしにほん)。英語略称はJR West。コーポレートカラーは青色。代表取締役社長は山崎正夫。会長は現在いないが、2006年6月23日開催予定の株主総会などの後に、現顧問の倉内憲孝が代表取締役会長に就任する予定である。
なお、ロゴの「鉄」の字は、金を失うという意味を避けるため「金偏に矢」という文字「鉃」を使っているが、正式な商号は「鉄」である(四国旅客鉄道以外の各社も同じ→参考リンク)。
概況
中国・
北陸地方を中心に
ローカル線を多数抱えているうえ、
戦前の
鉄道省~
戦後の国鉄時代から、人口の多い
京阪神周辺地区では、
近畿日本鉄道・
阪急電鉄・
阪神電気鉄道・
南海電気鉄道・
京阪電気鉄道などの並行する
大手私鉄、
山陽新幹線は
航空機、またほぼ全域で
マイカーなどの道路交通との激しい競争もあり、莫大かつ安定した収入源である
東京の通勤路線や
東海道新幹線を保有する
東日本旅客鉄道(JR東日本)や
東海旅客鉄道(JR東海)と比べると経営基盤が弱い。
その環境と国鉄時代の実績を踏まえ、JR西日本は、発足直後から京阪神周辺地区については「三都物語」キャンペーンを実施するとともに(事業エリアから遠く離れた関東地方でも、谷村新司のテーマソングに乗った221系電車が走るテレビコマーシャルが流された)、「アーバンネットワーク」と名付け、221系電車に始まるデラックス通勤車両の導入、大幅な増発やスピードアップなどに取り組み、競合他社を圧倒。「私鉄王国」の牙城を崩し、収益力の強化に努めてきた。この他には女性乗務員を早くから採用したり山陽新幹線では高速性能を徹底して追求した500系電車を独自に開発し、日本国内初の300km/h営業運転を行うなど、輸送改善に対する積極的な姿勢に対する評価は非常に高かった。
一方で安全分野への投資などが他のJRや大手私鉄などと比べて少ないとの指摘もあり、1991年の信楽高原鐵道衝突事故や2005年のJR福知山線脱線事故など、有責の重大事故を引き起こした原因の一つとも指摘されている。
JR福知山線脱線事故を受けて、同社では今後の経営・労使関係のあり方などを再検討しており、今後のJR西日本がどのような道を歩んでゆくのかが注目されている。
ローカル線問題
JR西日本は、木次線、芸備線、姫新線など特に中国地方に長大なローカル線を抱えており、これらの路線は、過去1970年代までに於いては陰陽連絡などの都市間連絡の役割を担い、多くは急行列車が設定されていたが、1980年代以降の中国自動車道などの高速道路網の発達で、所要時間が短く運賃の安い高速バスや自家用車などに客を奪われ、急行列車の多くは廃止となり、陰陽連絡の役割が特急列車が運転されている伯備線や智頭急行などに集約された結果、現在では過疎地のローカル輸送を担うのみの存在となっている。
特に近年では、これらの路線ではワンマン運転化、無人駅化、減便などによる通常のコスト削減のみならず、鉄道経営に於いては聖域といえる保線費用の圧縮に力を入れている。具体的には、
- 運用車両は軽量気動車(キハ120形)にほぼ統一し、軌道の磨耗を最小限に留める。これにより、トイレの無いキハ120形を長時間運用し、乗客サービスの悪化を招いている路線もある。しかしキハ120形はその後、トイレ設置の改造工事を完了した車両も投入されるようになったため、徐々にではあるが解消されつつある。
- 保線作業を集約させるため、線区によっては通称「月一運休」と呼ばれる月に1回、日中には列車が走らない日を設定している(JR東日本で、同様に日中に列車を運休して保線作業を行う「リフレッシュ工事」と異なり、代行バスの用意がない)。
- 崖下など危険区間では25km/h(前後している場合もある。あるいはそれ以下)制限を多く設けて、本来行うべき傾斜地の補強や線路の見回りに要する費用を圧縮する。欠点としては、所要時間を延ばすばかりか、さらに雨・雪の日には15km/h(あるいはそれ以下)制限となり、さらに遅延しやすくなる。
- 並行道路の整備された山間区間では、徹底した保線は行わず、大雨・大雪の際の運行は代行バス・タクシーに任せる。
などである。こうした中でJR西日本は、ローカル線の活性化・事業効率化を狙って「鉄道部」制度を発足、部署の統廃合や電子化を進め人件費や維持費の削減を行った。また観光列車の運行など利用者増につながる企画づくりにも努め、木次線で観光シーズンを中心に運行しているトロッコ列車「奥出雲おろち号」などの成功例もある。
このようにローカル線問題が深刻な理由の1つに、JR西日本は外国人株主の比率が他の鉄道会社に比べて高いことが挙げられる。外国人株主というものは、その路線の状況や交通インフラの役割などを考えず、投資や金儲けのことばかりを考えているため、「儲からん路線は全部捨てろ」とでも言わんばかりに経営陣ののど元にナイフを突きつけている現状がある。そういった主張で、本来金をかけるべきところでもけちってしまうような経営を半ば強制し、JR福知山線脱線事故のような惨事の遠因にもなった。
蒸気機関車の保存運転
JR西日本は、国鉄時代に開館された
蒸気機関車(SL)の動態保存施設である
梅小路蒸気機関車館を引き継ぐとともに、
山口線をはじめとして、自社内や走行可能なSLを保有していないJR東海・四国での蒸気機関車保存運転や、SLを復活させたJR各社の運転士(機関士)の養成も請け負っている。
本社・支社等
- 本社
- 支社
- 金沢(旧金沢鉄道管理局)
- 京都(旧大阪鉄道管理局、一部は旧福知山鉄道管理局)
- 大阪(旧天王寺鉄道管理局、一部は旧大阪鉄道管理局)
- 和歌山(旧天王寺鉄道管理局)
- 神戸(旧大阪鉄道管理局)
- 福知山(旧福知山鉄道管理局)
- 岡山(旧岡山鉄道管理局)
- 米子(旧米子鉄道管理局)
- 広島(旧広島鉄道管理局)
- 福岡(旧新幹線総局)
新幹線はJR東海と異なり、並行
在来線と同じ支社に属する。
- 付属機関
かつては事業地域外の東京都内や名古屋市内のオフィスビルなどにも、自社の営業窓口「TiS」が存在したが、グループの旅行会社である日本旅行に移管された。
歴史
今後の予定
- 2006年10月21日 北陸本線長浜~敦賀間、湖西線永原~近江塩津間直流化予定。新快速を敦賀まで運転。
- 2007年夏 岡山・広島地区の135駅にICOCA導入予定。
- 2007年夏 N700系新幹線電車が営業運転開始予定。
路線
括弧内は愛称。
JR他社線との分界駅
(注)路線名は
アーバンネットワーク内に関しては正式名称(愛称)の順で表記。
- 新大阪駅(東海道本線(JR京都線・JR神戸線)- 東海道新幹線
- 京都駅(東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)、山陰本線(嵯峨野線)、奈良線)- 東海道新幹線
- 米原駅(東海道本線・北陸本線(琵琶湖線))- 東海道本線、東海道新幹線
- 亀山駅(関西本線) - 関西本線、紀勢本線
- 新宮駅(紀勢本線)- 紀勢本線
- 猪谷駅(高山本線)- 高山本線
- 下関駅(山陽本線)- 山陽本線
- 小倉駅(山陽新幹線)- 鹿児島本線、日豊本線
- 博多駅(山陽新幹線、博多南線)- 鹿児島本線
車両
JR西日本の車両形式を参照のこと。
山陽新幹線(のぞみ・ひかり)や特急列車(北陸線、紀勢線、山陰地区)、アーバンネットワーク地区のうち旧・大阪鉄道管理局管内では列車の増発やスピードアップに対応した新型車両を積極的に導入している一方で、それ以外の地域では厳しい経営環境を反映して、国鉄から継承した車両(103系や113系など。これには未だに「日本国有鉄道」の銘板が付いている)に改装やリニューアルなど延命工事を施して使用している例が多い。
主な関係会社
連結子会社
持分法適用関連会社
関連団体
出資会社・サッカーチーム
CM
- この書体のものはテレビでは一度も放映されなかったもの。
- この書体のものはテレビで一度も放映されず、ホームページでCMを公開しているもの。
- 国鉄からJRへの移行をアピール - 加納みゆき
- 夏のリゾート、夏のWENS、アーバンネットワーク、Tis、シュプール号 - 南野陽子
- 夏のリゾート、シュプール号 - 西田ひかる(西田は2006年から阪急電鉄PiTaPaCMに出演)
- 三都物語、大和路快速、アーバンネットワーク、山陰本線園部~綾部間電化開業、京都駅ビル開業、JR東西線、きのくにシーサイド、ひかりレールスター - 賀来千香子
- 三都物語、DISCOVER WEST - 谷村新司(CMソングも担当する。DISCOVER WESTはCMソングのみ)
- 三都物語、嵯峨野線電化開業、北陸本線長浜直流化開業、2003年夏の列車 - 阿木燿子
- 三都物語、「5489」電話サービス、2004年夏の列車 - 鶴田真由
- 三都物語 - 平松愛理(CMソングも担当する、阪神大震災後に「美し都~がんばろやWe love KOBE~」を使用)
- Jスルーカード - 酒井美紀
- ICOCA(ICOCAでいこか)、J-WESTカード - 仲間由紀恵
- いい日旅立ち・西へ 、DISCOVER WEST - 竹内結子
- いい日旅立ち・西へ - 鬼束ちひろ(CMソングも担当する)
- 2003年3月ダイヤ改正、2003年12月ダイヤ改正(礼二はいずれも車掌役で出演)、白浜ぐるりんパス(パンダ役で出演)、2006年3月アーバンネットワークダイヤ改正、321系デビュー(乗務員役で出演) - 中川家
- 山陽新幹線(再確認・新事実)、のぞみ(のぞみが走って、日本が縮む(縮んだ)) 、関空特急「はるか」(いつもの駅から、世界へつながる)、500系のぞみ(世界最速の道へ)、ひかりレールスター(賀来とペアで出演)- 石坂浩二
- ユニバーサルシティ駅開業、2001年夏の列車、2002年夏の列車 - 篠原ともえ
- JR瀬戸大橋線開通(単独出演)、山陰本線園部~綾部間電化開業、京都駅ビル開業(いずれも賀来とペアで出演) - 大西結花
- 夏のリゾート、山陰本線綾部~福知山間電化開業、JR東西線、1999年夏の列車 - 大竹まこと
- 500系のぞみ(石坂とペアで出演)、2000年夏の列車、2002年秋の行楽列車(ナレーションを担当) - 田中美奈子
- 味めぐり列車、かにかにエクスプレス、京都ディスティネーションキャンペーン、2006年3月新幹線ダイヤ改正、321系デビュー(中川家とペアで、乗客役で出演)、 山陰ディスティネーションキャンペーン(ナレーションを担当) - 長澤まさみ
関連項目
外部リンク
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