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翼型(よくがた)とは、の断面形状のこと。揚力抗力の発生と密接な関係があり、この形状が翼の性能を大きく左右する。

航空機用の翼型


航空機や航空宇宙機(大気圏内の飛行を経験するような宇宙船)の飛行速度域は大きく以下のように分類され、それぞれに適した翼型が選定される。
亜音速 : 機体表面の全部分が音速に達していないような飛行速度。飛行マッハ0.8程度以下。特に遷音速に近い速度域は高亜音速と呼ばれることもある。
遷音速 : 主翼上面など機体表面の一部が音速を超えるような飛行速度。飛行マッハ0.8 - 1.2程度。
超音速 : 機体表面の全部分が音速を超えているような飛行速度。飛行マッハ1.2 程度 - 。飛行マッハ5程度 - の領域は特に極超音速と呼ばれることが多い。

亜音速領域

層流翼 : 1940年代に登場した翼型。それまでは一般に前方から25~30%付近にあった最大キャンバ位置を40%付近へと変え、なるべく長く境界層を層流に保つ(乱流遷移を遅らせる)ことで摩擦抗力の低減を狙った翼型。圧力抗力に比べて摩擦抗力の割合が大きくなる高速時の翼型としては理想的だが、表面成形の不備での揚力の減少や低速時の失速特性の悪化など問題も多い。実用化された層流翼は1940年代半ばのP-51強風が最初である。超音速領域用の層流翼の研究もなされている(#外部リンク参照)。

高亜音速 - 遷音速領域

遷音速領域で飛行すると機体の一部、たとえば主翼の上面などが音速を超え、衝撃波を発生することがあり、飛行性能が悪化する。この衝撃波が発生する速度(マッハ数)をクリティカルマッハ数と呼び、また衝撃波の発生による急激な抵抗の増加を抵抗発散と呼ぶ。

スーパークリティカル翼型 : 従来クリティカルマッハ数=抵抗発散マッハ数と考えられていたが、1960年代に入ってイギリスのピアシーによりクリティカルマッハ数を越えても衝撃波による抵抗増加の小さな翼型が考案され、実用化された。これをスーパークリティカル翼型と呼び、抵抗発散マッハ数が 0.1 上昇した。翼上面は平坦で、下面後半がスプーンを伏せたように凹形にしゃくれている形状が特徴。現在のジェット旅客機の大半にこのタイプの翼型が応用されている。

超音速領域

超音速飛行する飛翔体に用いる翼型に求められるのは、特に前方に生ずる衝撃波を翼前縁に付着するような形状であることである。これにより、最も効率的な翼断面形はほとんど厚みのない平板翼となる。構造強度の問題などから平板翼を採用出来ない場合、翼厚を有する翼型として、くさび翼・ダイヤモンド翼 (double wedge airfoil)・レンズ翼(biconvex airfoil; F-104など)等が用いられる。これらの超音速翼型はミサイルや超音速飛行を重視した一部の航空機に適用される程度で、現在の超音速飛行が可能な航空機の翼型は翼厚比の小さい NACA 6 series 翼型などを用いている。

参考文献


  • Abbott, Ira H. and von Doenhoff, Albert E.. 1980. Theory of Wing Sections Dover Publications. (ISBN 0486605868)

関連項目


外部リンク


航空工学

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