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線文字B(せんもじB)は、紀元前1450年から紀元前1375年頃までミュケナイ時代に、ギリシャ本土からエーゲ海諸島の王宮で用いられていた文字である。

1900年に、クレタ島クノッソス宮殿跡から出土した粘土板に刻まれていた文字群の一つ。発見者であるイギリスの考古学者サー・アーサー・エヴァンズにより線文字Bと命名された。同時に発見された線文字Aから派生したとされる。エヴァンスは、クレタ文明独自の言語で書かれていると誤って推測し、解読は絶望視されたが、1939年にギリシャ本土で同文字が記された粘土板が大量に発掘され、1953年にイギリスの建築家マイケル・ヴェントリスと言語学者ジョン・チャドウィックによりギリシア語として解読された。ギリシャ語と看破したのは、アマチュア研究者ヴェントリスの独創であった。

線文字Bは、書簡や論文などには使用されず、また、文字が書き留められた粘土板は、人為的に焼成されていないことから、単純に記録を伝えるためだけに用いられたものと考えられている。日本の仮名と同様、音節文字である為、ギリシャ語を表記する上で余り機能的ではなかったようで、後代に引き継がれず、ミケーネ文明の崩壊と共に消失したとされる。ただし線文字Aは、古代キプロスの文字に発展したとする説も有る。なお、よく知られているように、ギリシア文字フェニキア文字から発展したもので、線文字とは系統が異なる。

関連項目


古代ギリシア | 文字

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