網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ、retinoblastoma)とは眼球内に発生する悪性腫瘍である。大部分は2~3歳ころまでに見られる小児がんであり、胎生期網膜に見られる未分化な網膜芽細胞から発生する。
病因
約10~30%は両眼性で
常染色体優性遺伝、残りは片眼性で散発性である。
症状
以下の4期に分けられる。
- 網膜内の腫瘍が硝子体内に隆起し、瞳孔が猫の目のように光るいわゆる白色瞳孔となる。その他気づきやすい症状としては以下のものがある。
斜視
- 視力障害
- 角膜混濁
- 結膜充血
- 散瞳
第2期 緑内障期
- 腫瘍の増殖に伴い眼圧が上昇し、続発性の緑内障となる。
- 水晶体だけでなく虹彩や前房にも腫瘍が進展し、さらに眼球壁を破って眼窩にも認められるようになる。
- 視神経や脈絡膜血管を解して脳、肝臓、肺など全身に転移して死亡する。
診断
眼底所見、
CT、
MRI、
超音波診断、
X線などで診断確定される。
白色瞳孔を来たす他の疾患との鑑別診断が重要となる。
治療
原則として早期に眼球摘出を行う。視神経はできるだけ長く眼球側へつけて切除する。視神経断端を検査し、腫瘍細胞が認められた場合は
放射線治療を実施する。
両眼性であれば重篤なほうを眼球摘出し、もう一方は極力温存する。治療としてはX線、放射線照射などのほか、エンドキサン、ビンクリスチンなどの抗癌剤を投与する。しかしながら治療を行っても腫瘍が増大する場合は、直ちに眼球摘出を実施する。
関連項目
がん (悪性腫瘍) | 眼科学 | 眼疾患
retinoblastoma | Retinoblastoma | Siatkówczak