破傷風菌(はしょうふうきん、学名Clostridium tenani)は、クロストリジウム属の真正細菌である。グラム陽性嫌気性の大型桿菌。世界中の土壌や汚泥に芽胞として存在している。
1889年にエミール・フォン・ベーリング(Emil von Behring)と北里柴三郎が初めて純粋培養に成功した。
破傷風毒素の毒性は極めて強く、世界最強の毒素の一つとして知られている。マウスの最小致死量はわずか数十pgである。
毒素は神経筋接合部から神経終末膜を介して神経内に取り込まれる。毒素は逆行性輸送され、脊髄前角に到達し、細胞膜を通過しシナプス前膜を通りさらに上位の中枢へ運搬される。そこで抑制性シナプスを遮断し、痙性麻痺を引き起こす。ついで興奮性シナプスも遮断し、筋は拘縮した状態となる。
鞭毛を持つため運動性を有し、寒天平板上で膜状に広がるのを見ることができる。
クロストリジウム属で唯一インドール産生が見られる。
また抗生物質としてペニシリン系薬剤を投与するほか、気管切開などの対症療法をいつでもできるようにしておく必要がある。
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