疑似科学(ぎじかがく)は英語Pseudoscienceの訳語である。学問、学説、理論、知識、研究等のうち、その主唱者や研究者が科学であると主張したり科学であるように見せかけたりしていながら、科学の要件として広く認められている条件(科学的方法)を十分に満たしていないものを言う(例えば、科学的方法をとっていないため科学雑誌への論文投稿が認められない、そのため査読も経ていないものなど)。これらが、科学であるかのように社会に誤解されるならば、そのことが問題であると言われる。
疑似科学は、代替医療・補完医療と言われる分野に非常に親和性が高く、療法の根拠として使われることがある。
類似の概念で、科学的方法を採用するが未だ至らないもの、至っているが社会全般に科学であると認められていないものをプロトサイエンス(未科学、異端の科学)という。
迷信やオカルトも類似の概念であるが、それが科学であると誤解されるような要因を持ち合わせない。
例えば、相対性理論から導かれる有名な結論として、「いかなる質量も真空中の光速を超えて運動することはない」というものがある。そのため、ある物体を超光速まで加速してみせること、あるいは加速した結果を示すことができれば相対性理論は否定される。これが反証可能性であり、これによって相対性理論は科学理論であるといえる。
これに対し、例えば降霊会を開いて霊を呼び出す実験が失敗したとする。科学の方法に於いてはこの失敗によって、少なくとも今回用いた方法(条件)によって霊を呼び出せるという仮説が否定されたと考える。ところが、一部の心霊学者はこれを「霊の実在を疑う者がいたための失敗」等と考える。このような主張(考え方)を認めると、いかなる事実が示されようとも此の方法で霊を呼び出せるという仮説を否定することはできない。即ち、反証不可能なのである。
また、疑似科学に属する主張では、データの取り上げ方が恣意的である、想定された結論に矛盾するデータを無視する、などと言ったものがしばしば見られる。
このような問題のある「批判」としてまず挙げられるものとして、『明らかに誤っている』『あり得ない』という態度での、検証・論証を抜きにした頭ごなしの否定論がある。こういった否定論は、地動説や大陸移動説のように当初は認められなかった学説が定説となった科学史上の事例によって容易に反駁され、その否定された疑似科学の主張があたかもそのような不遇の学説であるかのように語られるという、否定論者の意に反した結果になりがちである。
これほど単純ではないが同様の問題を持つ「批判」が、対象となる疑似科学の主張や論理を十分理解せずに思い込みで行われる「批判」である。この種の論では検証や論証が行われるのだが、実はそれらが的外れなものになってしまうことがある。その場合、批判される側は『批判者は無知・傲慢にとらわれている』『彼らは愚かだから分からない』と反駁することができ、やはり批判が逆効果となる可能性がある。
なお、少なくない疑似科学批判者や懐疑論者により、大槻義彦の超常現象に対する言動がこのような安易な「批判」であるとの指摘がなされている。
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