注射(ちゅうしゃ)とは、注射器等を用いて注射剤を直接体内に投与する手法。
注射の目的によって注射する部位が異なり、皮内注射、皮下注射、筋肉注射、静脈注射などの投与方法がある。
投与方法による分類
注射剤をどの組織に投与するかで、以下のように分類される。
- 皮内注射(intracutaneous injection)
- 真皮と表皮の間に薬液を投与する。ツベルクリン反応など検査で用いられる。投与量は0.1~0.2mlと少量。
- 皮下注射(subcutaneous injection)
- 皮下組織に薬液を投与するため、針は皮膚に対して斜めに差す。数mlまで投与できる。有効成分の吸収は毛細血管の血流に影響されるため、血管収縮薬と併用すると吸収が遅延する。
- 筋肉内注射(intramuscular injection)
- 筋肉中に薬液を投与するため、針は皮膚に対し垂直に近い角度で刺す。数mlまで投与できる。一般に皮下注射より有効成分の吸収は早い。筋肉が未発達な小児への筋肉注射は大腿四頭筋拘縮症の原因の一つといわれている。又、筋肉内には神経や動脈が走っているので投与部位はそういったものを避けなければならない。
- 静脈注射(intravenous injection)
- 薬液を直接静脈血管内に投与するため、容量の制限が無く、効果の発現も早い。100ml以上で水分、栄養素の投与などを目的とするものは一般に『輸液』と呼ばれている。少量の場合には注射器を用いるが、輸液などの場合には点滴で投与する。輸液ポンプを使って長時間一定量を投与する方法もある。一般的には末梢静脈に投与するが、高カロリー輸液を投与する場合には中心静脈に投与する。
- 抗ガン剤などを直接標的臓器に到達させる動脈注射や、麻酔の際に行われる脊髄腔内注射などがある。
注射による健康被害
注射は注射剤そのものの副作用の他に、次のような健康被害を起こすことが知られている。
- 予防接種の際などに注射器や注射針を交換しないで連続で用いたことにより肝炎ウイルスの集団感染を引き起こしたことがある。また医療関係者が、使用後の注射針の扱いを誤り自分に刺して肝炎ウイルスに感染するいわゆる『針刺し事故』も報告されている。近年では、薬物乱用者が注射器を使い回しすることによるエイズウイルスなどの感染拡大が危惧されている。
- 乳児に対し、大腿部への筋肉注射を頻回に行うことによる組織の壊死が原因とされる。
関連項目
診断と治療
Spritze | Injection (medicine) | Inyección (medicina) | Iniezione (medicina) | Iniekcja | Инъекция