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沖ノ鳥島(おきのとりしま)は、小笠原諸島に連なる太平洋上に浮かぶ日本最南端もしくは岩礁。地位に関する論争は後述。以下、便宜上表記を島と統一する。

島の構成


東小島(ひがしこじま)と北小島(きたこじま)の2つの島から成り、太平洋の絶海に孤立して形成された南北約1.7km、東西約4.5km、周囲約11kmほどのコメ粒形をした珊瑚礁の中にある無人島である。北緯20度25分、東経136度4分31秒に浮かぶ。日本では小笠原諸島の一部として、東京都小笠原支庁小笠原村に属し、住所は郵便番号「100-2100」、東京都小笠原村沖ノ鳥島1番地(北小島)及び、2番地(東小島)となっている。ただし、東京都だけでは保守費用を負担しきれないことから、1999年6月以降は、国(所管は国土交通省)が中心に管理をしている。また、この住所に年賀状を送付した者がいるが、返信はなかったようである*。電話の市外局番は04998だが、加入者は存在しない。

第二次世界大戦の前の調査では最大2.8mの北小島(昔は北露岩と呼ばれた。現在は数十cm)を含め6つの島があったようだが、現在では北小島と東小島(同、東露岩)の2つのみである(正確なところは不明ながら、1933年当初の記録では5つ確認されており、1968年に日本へ管轄権返還されてから1982年以前は、4つとされている)。このため、残りの二つも消滅する恐れがあり、この頃から国際的に大きな話題となっていた、半径200海里の排他的経済水域を失うことになるため、日本政府は1988年から、これらの島に消波ブロック設置とコンクリート護岸工事を施し、チタン合金の金網をかぶせて保護している。この排他的経済水域により、日本の排他的経済水域に囲まれた公海が存在する。

なお、この島は過去100年あたり1cmという、地盤の沈下が極めて小さいことでも知られ、地球温暖化などに伴う海面の水位変化を調べるのに役立っている。ただし、近年のGPS調査によると沈降こそ無いものの、N70°W5.0cm/年(1年間に進む距離が、真北から西へ70度回った方向に5cm)で、西北西に移動しているようである。

島とは関係ないが、1988年から、戦前に建設を試みて中断していた灯台の足場に大規模な観測施設を建設したが、通常は無人の気象観測のみをしている。

沖ノ鳥島周辺は、海面海底の水の温度差が、年間を通じて20度程あり、海洋温度差発電にふさわしい条件がそろっているという。

島の歴史


島の意義


日本は沖ノ鳥島を中心とする半径200海里(370.4km)、約40万km²の排他的経済水域を得ており、日本は沖ノ鳥島の周囲に排他的経済水域を設定することを国際連合に届け出て以降、国際社会から「」と認められているとしている。

風化防止策

沖ノ鳥島が風化などで満潮時に海の下に隠れてしまうと、日本の国土の面積(約38万km²)を上回る排他的経済水域が失われてしまうということで、1988年から段階的に2つの島の周りに消波ブロックコンクリート護岸工事をおこなった。ところが、消波ブロックが島を傷つけるという事件が起こったため、島の上をチタン合金の金網で覆ってある。これらの工事費用合計は約300億円と推定されている。

自然による造成策

地球温暖化に伴う海面上昇により、島その物が将来水面下に没する事が予想されている。そこで、自然の力により、島を高くしようとの構想がある。具体的には島の周囲の珊瑚礁を活性化し、大規模な珊瑚の砂を作成しようと言う物である。これが砕け砂となり堆積や波による集積を行う事により自然の力により島の高さを上げてしまうと言う構想である。

中国の主張

2004年頃から、中国海洋調査船による調査が沖ノ鳥島の排他的経済水域内で多く行われ、この件について日本は事務レベル協議で抗議しているが、中国側は、国連海洋法条約121条3項に「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない」と規定されており、沖ノ鳥島は「島」ではなく「」であり、ロッコール島と同様に領土とは認めるが、排他的経済水域は設定出来ないと主張した。これに対して日本は同条約同条1項の「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう」を根拠に島であると主張している(ロッコール島も、日本の主張では島であるといえる)。

国連海洋法条約 第8部 島の制度
第121条 島の制度

  1. 島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう。
  2. 3.に定める場合を除くほか、島の領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚は、他の領土に適用されるこの条約の規定に従って決定される。
  3. 人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。

この中国の主張は、沖ノ鳥島周辺の海洋資源(地下資源などは確認されていないため、主に食料)を確保する目的のほか、米国との軍事的対立に備えて、この海域の詳細な海図を製作するためといわれている。中国は南西諸島を「第一列島線」、小笠原諸島からマリアナ諸島グアムパラオを結ぶ線を「第二列島線」として、自国の防衛網に組み入れている。この両列島線のほぼ中間に位置するのが沖ノ鳥島であり、この周辺の広大な海域が確保されていないと、軍事行動に大きな支障をきたすため、近年になってこのような主張を行っていると考えられている。

日本の対抗

2005年1月31日石原慎太郎東京都知事は首相官邸で小泉純一郎総理大臣と会談、経済活動の実証のため沖ノ鳥島周辺での海洋深層水と表層水の温度差を利用する実験的発電所の建設計画や漁業活動の計画があると明らかにした。沖ノ鳥島周辺は深海底から陸まで、稀に見る急勾配でせりあがる地形のため温度差発電に適している。5月20日には、石原都知事が沖ノ鳥島の視察を行い、周辺海域へシマアジの稚魚を放流した。

2005年8月24日海上保安庁が、経済活動実証のため沖ノ鳥島に灯台を設置することを決定した。2006年度中の完成を目標としている。これにより灯台は海図に記載される。

関連項目


外部リンク


日本の島 | 小笠原諸島 | 日本の領有権問題

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