氷床(ひょうしょう)とは陸地を覆う5万立方km以上の氷河の塊である。 現在氷床は南極とグリーンランドにのみ存在するが、最終氷期の最寒冷期においては、北アメリカにローレンタイド氷床が、ヨーロッパ北部にスカンジナビア氷床が、チリにパタゴニア氷床が発達していた。 氷床は氷棚や(狭義の)氷河より巨大なものを指し、5万立方km以下の氷塊は氷帽と呼ばれ、周囲の氷河を涵養している。
氷床は表面は寒冷であるが、その底部は暖かく融解し融解水が氷床の流動を促している。 この過程は氷床内部に速い流れの水路を作っている。
現在の極域の氷床は、地質学的に見れば比較的新しい。南極氷床は暁新世の前期に最初に小さな氷帽として(おそらく何回か)形成されたが前進と後退を何回も繰り返し、南極大陸のほとんどを埋め尽くしたのは鮮新世になってからである。それまでグリーンランドに氷床はほとんど無かったが、鮮新世の後期で急激に発達し北半球最初の大陸氷床となった。グリーンランドには、氷床が発達する前に生息していた植物化石が非常に良好な保存状態で発見されている。これはゆっくり形成された南極氷床と全く異なることを示している。
南極氷床は、地上で最も大きな氷塊であり、面積は1千400万平方km、体積は3千万立方kmである。地球表層の90%ほどの淡水がこの氷床に固定されており、万が一融解すれば海水準は61.1m上昇するだろうと言われている* 。 東南極では氷床は陸塊の上に発達しているが、西南極では氷床の底部は2500m海面下であり、氷床が無ければ西南極は海であった。
グリーンランド氷床はグリーンランドの面積の82%を占めている。もし融解すれば7.2m海面が上昇するであろうと言われている*。
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