歩く(あるく)とは、足を持つ動物が行う、足によって移動することのうち、急がない速度で移動する事をいう。二足歩行の場合、同時に両足が地面を離れない場合をいうこともある。急いで移動するのを走るという。
多くの場合が陸上に生息する生物の場合を云うが、海中においても節足動物は歩行を行う。タコなどでも見られるし、ヒレが変化した魚類にも歩く行為のようなものを見ることが出来る。
人間の歩行速度は、時速4キロメートル程度。ただし、昔の人間は足が達者だったから、もっと速かったようである。走るのは、特に意識して行なうものであるが、歩く事は特に意識なしに行なわれる。距離がわかっていて、それを急ぐ場合には走る事もあるが、それが不明の場合、あるいは長時間の移動には歩くのが普通である。
不動産業などにおいて距離を表示する目安として、徒歩○分といった表現をする場合がある。慣例的に、徒歩1分は約80メートルに相当する。
また、歴史をつづったものを歩みということがある。
一般の魚は水中を移動するように対鰭のうちの胸びれが側面にあるので、歩くことはできない。ポリプテルスなどの古代魚には対鰭が腹面にあるものがあり、それらは水底を這うように歩ける。おそらくそのような、浅い淡水で水草の間の底を這うようにして生活していたものが、両生類に進化したものと思われる。
ヒトに近いものではゴリラやチンパンジーは前足をつけて四足歩行するが、その際、前足は指を軽く握り込んで、地面には指関節の外側をつける。これをナックル・ウォークという。
中には歩けない動物もある。たとえば飛行に特化しすぎて脚をあまり動かせない動物として、トンボやツバメがある。これらの動物では脚は体を支えるために用いられ、移動の際は短い距離でも飛ぶ。もう少し脚がしっかりした小鳥では、歩くのではなく小さく跳躍して移動する。いずれにせよ脚を交互に動かすのが難しいからである。
樹上生活に特化したものにも、歩けない動物がある。皮膜を発達させたムササビやモモンガ、ヒヨケザル、それに木から木へと跳躍するのが得意なキツネザル類のベローシファカなどは、地上では跳躍して移動する。これらの動物は、樹上では後ろ足から着地するため、そのような動作で地上を進むのである。
地上での跳躍に特化したために歩けない動物もある。カエルは、ほとんど歩かない。連続した跳躍で前進する。ヒキガエル類はよく歩くが、逆にあまり跳躍しない。
小型のトカゲもあまり歩かない。素早く走っては立ち止まる、という行動を取る。理由は定かでないが、天敵の目をくらます効果があるのかも知れない。動いている物は見つかりやすいので、動かない時間を作る方が安全だからである。オオトカゲなど大型のトカゲははゆっくりと歩き、状況に応じて走る。
たとえば森林を伐採して、自然萌芽に任せると、切り株の周囲から新芽を出し、それが育って木になる。元の切り株が腐れば、切り株の幅をおいて、新しい木が並ぶ事になる。言わば切り株の幅の分だけ木が移動したわけで、これを木が歩いたというのである。いずれにせよ、植物が移動する場合、どうしても素速くはないから、走るという言葉は似合わない。
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