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(よく)は、動物・ヒトが、それを満たすために何らかの行動・手段を取りたいと思わせ、それが満たされたときには快を感じる感覚のことである。欲望欲求等ともいう。生理的(本能的)なレベルのものから、社会的・愛他的な高次なものまで含まれる。心の働きや行動を決定する際に重要な役割をもつと考えられている。

仏教などでいう「欲」は、概ね生理的(本能的)なレベルのものを指しており、精神にとって悪いもの・抑制するべきものとして説かれている。

欲求(欲)の種類


欲求を低次なものと、より高次なものに分類した。いずれにせよ、欲求が満たされると脳内で「報酬系」が活動し快の感覚を感じる。逆に満たされないと不快を感じる。

生理的・本能的な欲求

生物が生命を維持し子孫を残すために必要な欲求である。外界からの刺激や体内の状態に直接結びついた、短期的な欲求である。

主に身体内部の情報に基づいた欲求

  • 呼吸:呼吸中枢が血中のO2濃度低下を感知すると、呼吸回数を変えたり気道を通じさせようとしたり、別の場所に移動したくなるような欲求が生じる。
  • 食欲視床下部血糖値センサーが血糖値低下を感知すると、個体に「空腹感」を感じさせ、摂食行動を促す。
  • 飲水:視床下部の浸透圧センサーが、血清の濃度上昇を感知すると、個体に「口渇感」を感じさせ、引水行動を促す。
  • 排便排尿:大腸や膀胱からの情報により、排泄したいという欲求が生じる。
  • 睡眠
  • 体温調整:体温調整中枢にて設定された温度と比較して、体温が上昇/下降がした場合、涼しい/暖かい場所に移動したいと感じたり、汗をかかせたり筋の振戦を起こさせて体温を調整する。
  • 生殖欲求:性的パートナーを見つけ、性行為を行いたいと感じる性的欲求。子供を養育する欲求も広い意味ではこれに含まれる(特にヒト以外の動物において)。人間の場合生殖欲求は、ふれあいへの欲求や寂しさからの逃避、自尊心や破壊衝動などの複雑な情動と密接に関わるため、本能的欲求とはいちがいにいえない。
主に身体の外部からの情報に基づいた欲求
  • 逃避:不安や危機感を感じた場合に逃げ出したいという欲求を生じる。
  • 闘争:逆に、戦うことで生存しようとする欲求。

  • 困難な状況になると、宗教に関わらず祈り念仏等を唱えてしまう行為(「あーっ、神様、仏様、ご先祖様、キリスト様・・・・・」)等、対象がハッキリしていなくても、助けを求め、すがりたくなる感情を、生存への欲(生存欲)の一部としてとらえ、その中で、最も認知されず、研究されてもいない欲として、祈り欲という単語を提唱する人もいる。

より高次な欲求

ヒトは他の動物と比較して、社会的に認められたい、知識を満足させたい、他者を満足させたいという、より高次な欲求がある。高次の欲求は、生理的な欲求に比べて概ね長期的に満足されることが多い。また、欲求の内容は、後天的に身につくものであり、社会や文化の影響が大きい。知識・名誉・地位等を得ることによる満足感や他者から認知されたいといった欲求、ストレス発散行為を欲する動き、より美味しいもの・より良いものを求める動き、見栄・所有欲等がある。

子供の養育は、生殖欲求の一種でもあるが、ヒトの場合は「思いやりのある子に育って欲しい」など、高次な欲求にも基づいている。

ヒトにとっては、生理的な欲求よりも高次な欲求の方が、行動や心の動きを決める上で重要とも言われている。

適応機制


発生した欲求を解消するために起こす行動は、下記のように分類することができる。

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  • 葛藤
    • 接近と接近 - ラーメンも食べたいけど、ハンバーグも食べたい。
    • 回避と回避 - 練習したくないけど、試合には負けたくない。
    • 接近と回避 - 試験に受かりたいけど、勉強はしたくない。
  • 障壁
    • 物理的障壁
    • 社会的障壁
    • 個人的障壁
    • 経済的障壁
  • 適応機制
    • 努力 - 努力して目標を成し遂げる。
    • 説得 - 説得して目標を成し遂げる。
    • 補償 - 実現不可能な目標から、実現可能な目標に移行する。例:勉強は出来ないからスポーツに打ち込む。足は速いがオリンピック出場は無理→料理専門学校に通い、フランス料理のシェフになり、将来は5ツ星レストランを目指す。
    • 昇華 - 実現不可能な葛藤がある場合、実現可能でより人類に貢献する高次なものの実現に邁進する。例:凶弾に子供を奪われた親が、社会の銃規制を進める運動を進める。白血病で子供を失った親が、白血病の子供達のためのボランティア活動を行う。
    • 同一化 - アイドルを持つ。
    • 合理化 - 負け惜しみ、ほか。
    • 投射 - 責任転嫁。
    • 抑圧
    • 退行 - 白昼夢、自閉。
    • 皮肉
    • 暴力

宗教と欲


仏教キリスト教等の宗教では、人間の欲を諸悪の根源としており、無欲を善いことであると見ている。修行や諸活動を通じて無欲に近づくことを求めており、自制ではなく欲からの解放を求めている。

社会と欲


社会的には、過剰な欲は犯罪の要因となることから制度を設けて制限を加えているが、経済活動の需要を喚起する必要から適度な欲を必要としている。

関連項目


Desire | Désir | Desiderio (filosofia) | Desejo

 

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