| moon.jpg | |||||||
| 軌道の性質 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均半径 | 384,400 km | ||||||
| 近地点 | 362,000 ± 4,000 km | ||||||
| 遠地点 | 405,000 ± 2,000 km | ||||||
| 離心率 | 0.0549 | ||||||
| 公転周期 | 27 日 7 時間 43.7 分 | ||||||
| 軌道傾斜角 | 5.1454° | ||||||
| ~の衛星 | 地球 | ||||||
| 物理的性質 | |||||||
| 赤道直径 | 3,474.8 km | ||||||
| 表面積 | 3,800万 km2 | ||||||
| 質量 | 7.347673 × 1022 kg | ||||||
| 平均密度 | 3.344 g/cm3 | ||||||
| 表面重力 | 1.622 m/s2, or 0.165G | ||||||
| 脱出速度 | 2.378 km/s | ||||||
| 自転周期 | 27 日 7 時間 43.7 分 | ||||||
| 赤道傾斜角 | 1.5424° | ||||||
| 反射能 | 0.12 | ||||||
| 表面温度 | |||||||
| 最低 | 平均 | 最高 |
|---|---|---|
| 40 K | 250 K | 396 K |
(クルイシンは地球近傍天体であり、地球の衛星ではなく小惑星とみなすのが通説である。)
英語では Moon、ラテン語で Luna と呼ばれる。古くは太陽に対して太陰ともいった。漢字の「月」は三日月の形状から変化したもので、古代の日本語では「ツク」と読んだ。これは月そのものの姿と同時に「憑く」という意味を持っており、神や霊が宿る星として考えられてきた。運がいい、等の意味で使われる「ツキがある」なども同じ「ツク」を語源としている。
また、別の意味として、ある惑星から見てその周りをまわる衛星を指す。例:フォボスは火星の月である。
月は天球上をほぼ4週間ごとの軌道で移動する。天空の移動速度は毎時 0.5 °程度である。また、天球上の軌道である白道も一定しており、黄道帯とよばれる黄道周辺 8 度の範囲におさまる。さらに2週間ごとに黄道を横切る軌道を描く。このとき星が月の後ろに隠れる現象を掩蔽、あるいは星食という。一等星や惑星の星食はめったに起こらない。
地球上から月を観測すると、毎日形が変わって見え、約29.3日周期で同じ形に戻る。このため、原始的な暦法では、この周期を「月」という、天体名と同じ単位として扱った文明が多い。このような暦法を太陰暦という。詳細は、月を参照のこと。
月の形状はほぼ球形だが、わずかに西洋梨型をしている。質量はおよそ地球の0.0123倍(1/81)。地球中心から月の中心までの距離(平均)は、38万4403キロメートル。
月は、太陽系の惑星やほとんどの衛星と同じく、天の北極から見て反時計周りの方向に公転している。軌道は円に近い楕円形。軌道半径は38万4400kmで、地球の赤道半径の約60.27倍である。
月の自転周期は27.32日で地球の周りを回る公転周期とほぼ一致しており、完全に同期している。つまり地表からは月の裏側は永久に観測できない。これはそれほど珍しい現象ではなく、火星の2衛星、木星のガリレオ衛星であるイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、土星の最大の衛星タイタンなどにもあてはまる現象である。ただし、一致してはいても月の自転軸が傾いていることと軌道離心率が0でないことから、月面の59%は地上から観測可能である。
月の重力は地球に影響を及ぼし、太陽とともに潮の満ち引きを起こしている(潮汐作用)。地球上の生物のホルモンリズムにも影響を及ぼしていると俗説では言われることもある(いわゆるバイオリズム)が、月によって人間に加わる重力は、蚊一匹分と非常に小さいものにしかならないため、科学者の中では否定的な意見のほうが圧倒的である。
月の潮汐作用により、主に海洋と海底との摩擦(海水同士、地殻同士の摩擦などもある)による熱損失から、地球の自転速度がおよそ10万年に1秒の割合で遅くなっている。また、重力による地殻の変形によって、地球-月系の角運動量は月に移動しており、これにより月と地球の距離は、年約3.8センチメートルずつ離れつつある。この角運動量の移動は、地球の自転周期と月の公転周期が一致したところで安定となるため、地球-月間の距離はそこで安定すると考えられている。約50億年後には地球と月は常に同じ面を向けることが予測されている。
月は大気を持たず、表面は真空である。そのため、気象現象が発生しない。このことは月面着陸以前の望遠鏡の観測からも推定されていた。また地質学的にも死んでおり、マントル対流が存在せず火山も確認されていない。そのため鉱石は存在しないと推定されている。地球のような液体の金属核は存在しないと考えられており、磁場は地球の約10000の1ときわめて微弱である。
起源については、地球に捕獲された他の天体とする説や、地球と他の天体との衝突によって飛散した物質由来(ジャイアント・インパクト説)とする説などがある。最近の研究ではジャイアント・インパクト説が優勢。月の比重は3.34であり、地球の大陸地殻を構成する花崗岩(比重1.7~2.8)よりも大きく、海底地殻を構成する玄武岩(比重2.9~3.2)に近い。
ジャイアント・インパクト説とは、地球の形成期に、火星程度の大きさの惑星が地球に衝突し、このとき地球軌道上に飛散したマントル物質が集積し、月が形成されたというものである。集積に要した時間は1ヶ月~1年程度と考えられる。この説によって、月に鉄が少ない理由や、月の巨大な質量や運動量の由来について説明することができる。
月内部の構造はアポロ計画の際に設置された月震計で明らかになった。中心から700km~800kmの部分は液体の性質を帯びており、液体と固体の境界付近などで月震が多発している。表面から60kmの部分が地球の地殻に相当し、長石の比率が高い。月表面のうち、主に地球を向いた面の北緯60度~南緯30度にわたる領域は光をあまり反射せず黒く見えることから、海と呼ばれている。海は月表面の35%を占める。海は溶けた玄武岩が隕石孔を埋めたためにできたもので、約20kmの厚みがある。海以外の部分は、小石が集まった角れき岩から構成されている。これは太陽系初期から残った微惑星の衝突によって生成したものである。なお、月の裏側には海が少なく、高地と呼ばれる急峻な地形からなる。
有人探査にむけては冷戦の影響下でアメリカ合衆国とソビエト連邦の間で熾烈な戦いが行われた。人を月に送ることに成功したのはアメリカで、アポロ11号は1969年7月20日、静かの海に着陸し、ニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立った。このアポロ計画は1972年のアポロ17号まで続けられた。俗説にアポロ計画捏造説も存在する。
日本ではLUNAR-AとSELENEの2つの計画があり、月探査計画LUNAR-Aでは月面にペネトレータと呼ばれる槍状の探査機器を月面に打ち込み、月の内部構造を探る計画。月探査周回衛星計画SELENEは月の起源と進化の解明のためのデータを取得することと、将来の月探査に向けての技術の取得を目的としている。JAXAの長期計画には有人の月面基地も含まれる。
神話においては、ギリシャ神話の月の女神は元々セレネであるが、後にアルテミスやヘカテと同一視され、月が満ちて欠けるように3つの顔を持つ女神とされるようになった。ローマ神話ではルナがセレネと、ディアナがアルテミスと同一視されたので、ここでも月神は2つの顔を持つとされた。これらの神々は一般にあまり区別されない。ルナ Luna の名はロマンス語ではそのまま月を表す普通名詞となった。また、英語などではセレネから派生した selen-, seleno- という月を表す語根・接頭辞が存在する。元素周期表でテルル(地球)の真上に位置し、あとから発見されたセレンはこの語根から命名された。
月の模様の表現としては、カニの姿とみたものがある。
和暦や中国暦の太陰太陽暦では約29.3日の周期を30日の大月と29日の小月で調整するため、毎年月の日数が異なり煩雑で記憶できないので毎年大小暦を作成し参照していた。(これに絵を描いたものが後に浮世絵になった。)ちなみに30日(または29日)は晦日、一年の終わり月の30日(または29日)は大晦日である。
朔からの経過時間を日の単位で表したものを月齢という。朔の瞬間が月齢0であるので、その日の深夜0時の月齢に1を足したものが、グレゴリオ暦採用以後作成している日本の旧暦の日付ということになる。
月齢に応じて、月には様々な呼び名(月名:げつめい)と月相(弦・望・晦・朔)がある。
| 月齢 | 呼び名 | |
|---|---|---|
| 0 | 1 | 新月、朔 |
| 1 | 2 | 二日月、既朔 |
| 2 | 3 | 三日月(みかづき) |
| 7.5 | 7 | 上弦の月、弦月(ゆみはり)・七日月 |
| 9 | 10 | 十日夜(とうかんや) |
| 12 | 13 | 十三夜月・十三日月 |
| 13 | 14 | 小望月(こもちづき)・十四日月 |
| 14 | 15 | 満月・望・十五日月 |
| 15 | 16 | 十六夜(いざよい)・十六日月 |
| 16 | 17 | 立待月(たちまちづき)・十七日月 |
| 17 | 18 | 居待月(いまちづき)・十八日月 |
| 18 | 19 | 寝待月(ねまちづき)・十九日月 |
| 19 | 20 | 更待月(ふけまちづき)・二十日月 |
| 22.5 | 23 | 下弦の月・二十三日月 |
| 25 | 26 | 二十六日月 |
| 27 | 28 | 二十七の月 |
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