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政党(せいとう)は政治団体の一つ。

概説


政治において政策や主張に共通点のある者同志が集まって、意見の集約と統一された政策の形成を図り、政策の実現に向けての活動として、政権を担当もしくは目標とし、議会の運営の基本単位になるなどを行う組織または団体。

公職者を送ることを手段とするかどうかによって、様々な圧力団体(利益団体)や市民団体と区別されるはずだが、実際には明確な線引きは不可能である。日本では法的には労働組合である日本労働組合総連合会が、参議院に議席を保有していたことがある。

政党の成立

  • 近代政党の起源
  1. 議会が存在しなかったり選挙権が制限されていたで、政治体制の改革や革命を企てた政治結社にある。
  2. 初期の議会にあり、議会運営のための派閥が一時的なものから恒久的な組織に発達した。

議員である有力者が議会運営のために作った名望家政党が初期の政党である。普通選挙の採用にともない激増した選挙民との結合が困難になると、議会外に多くの党員を持つ大衆政党が出現した。

名望家政党と大衆政党の二つは、上記の政党の二つの起源と重なっている。新しい大衆政党の挑戦を受けて、以前の名望家政党も大衆政党に脱皮した。保守主義、自由主義の政党が名望家政党の形態をとることが多く、社民主義、共産主義の政党が大衆政党の形態をとることが多かった。(各国の政党の流れに関しては政党の歴史において。)

現代の政党

現代では、マスメディアの発達によって著名な政治家・政党の意見が直接選挙民に届くようになったため、党組織の役割は低下し、大衆政党もふるわなくなった。人々の関心が国政の長たる首相・大統領とそれら公職への候補個人に集中することで、政党の力はさらに低下したとする観測がある。他にも様々な政党衰退論がある。

だが、政党衰退に導くような現象が社会に浸透して数十年が経過した現在でも、理論的には起きるはずの選挙結果の流動化が起こっていない。先進民主主義国の多数の政党システムは大きな変化なしに推移している。このことを、社会基盤を失った政党が、ただ選挙市場で既得権をもった独占者として生き延びているとして説明するのが、カルテル政党論である。

これらは、社会の風潮に即し、現代政党のある一面を言い当ててはいる。しかし、政党全体に及んでいるかを調べると、理論を否定するような結果が出ることが多い。全体的結論として政党を無力とみたり有害無益とみたりするのは、おそらく誤りなのであろう。

政党の法制化と法律上の政党

世論と法律の政党に対する態度は、政党に対する反感、政党の容認、政党の法制化へと移り変わってきた。

政党の法制化への重要な一歩は、20世紀初めに比例代表制の導入で踏み出された。この制度は、政党の存在を立候補の前提としている。

ついで20世紀後半に、政治資金の規制や助成の制度が、政党の内部運営にまで踏み込む法制化をもたらした。法制化には、政党活動の奨励と政党に対する国家干渉の両面がある。制度の先鞭をつけたドイツで、この状態は政党国家モデルとして研究された。政党による国家支配は(たとえば国民の意思より政党の意思が優越するというような意味で)単純に実現しているわけではない。しかし、法制化の恩恵を既成政党に限ることで、新興政党の挑戦を国家の力で妨げる側面はある。

与党と野党


政党は与党(よとう)と野党(やとう)に区分けされる。

与党

行政を担当する政党。「行政府に与(くみ)する政党」であることから由来する。
行政府に自党から閣僚を選出し、行政権の行使に責任を持つ。
行政府に閣僚を選出していないものの、与党の政策協議に参加し、行政権の行使に責任を持つ「閣外協力政党」も与党として定義される。
明治期、帝国議会発足当初は与党のことを吏党(官吏側の政党)と呼んでいた。

野党

行政を担当していない政党。「政府から離れた在野の政党」であることから由来する。
与党(政府)の政策に反対、または対案を立てたりすることが多いことから「反対党」と呼ばれることもある。
(英語では与党と野党をそれぞれGovernment(政府)Opposition(反対党)と称している。)
明治期、帝国議会発足当初は野党のことを民党(民意側の政党)と呼んでいた。

日本における政党


法律上の要件

日本では、政治資金規正法で、政治団体のうち、所属する国会議員(衆議院議員又は参議院議員)を5人以上有するもの、あるいは1人以上の国会議員を有しかつ近い国政選挙(※)で全国を通して2%以上の得票(選挙区比例代表区いずれか)を得たものを政党と定めている。
※ 近い国政選挙とは、①前回の衆議院総選挙②前回の参議院通常選挙③前々回の参議院通常選挙のいずれかを指す。
政党要件における国会議員の資格は衆議院解散日から選挙投票日までの前衆議院議員、任期満了後から選挙投票日までの国会議員も含む。

小政党・地方政党が法律に従って現実の政党概念や政党分析、政党システム分析から追放されるわけではない。しかし、こと国政選挙に関していえば、政党とその他の政治団体・無所属候補の扱いの差は大きい。
たとえば、法律で認められたポスター枚数は、政党には候補者とは別枠で枚数が認められているなどである。政党以外の候補は

  • 衆院選では選挙区で政見放送に出演できない
  • 衆院選で比例区の重複立候補が認められていない
  • 政党は比例区に1人からでも候補を立てられるが、政治団体は衆院では定数の10分の2以上、参院では10人以上候補を立てなければならない

など、法律上圧倒的に不利な条件で選挙運動を強いられている。

日本の政党

ミニ政党・諸派

  • 1983年の参議院選挙より全国区に代わって政党名のみを記載して投票する「比例代表選出議員選挙」を取り入れるようになった。このため、比例区に出馬するには政党の形を取らなければならなくなった(制度上は確認団体)。そこで、これまで無所属で全国区に出馬していた候補などにより、ミニ政党といわれる小規模の政党・政治団体が相次いで結成され、候補を立てて話題になった。この選挙で2議席を獲得したサラリーマン新党を筆頭に、第二院クラブ日本福祉党、MPD・平和と民主運動、無党派市民連合、雑民党、教育党、UFO党などがある。右翼左翼市民団体などもミニ政党として候補を立てた。もっとも、左翼の中でも急進的な党派(新左翼)は、議会制度そのものを資本主義体制の一部と見て否定しているため、擁立例は少ない。
  • 1986年の参議院選挙では、サラリーマン新党、第二院クラブ、税金党などが議席を得た。
  • 1989年の参議院選挙では、比例区に史上最多の40政党が候補を立て、ミニ政党では第二院クラブ、税金党、スポーツ平和党などが議席を得た。
  • 1992年の参議院選挙では、日本新党が4議席を獲得し、注目を浴びた。

しかし、1986年、1995年の選挙と相次いで供託金が引き上げられた。加えて1995年には確認団体に認められていた無料広告に「得票率が1%を切った場合は実費負担」の制限が付いたのをきっかけに、ミニ政党の立候補が激減。特に無料広告の事実上の廃止はミニ政党への負担が重く、2001年の参議院選挙に候補を立てた新党・自由と希望(既に解散)や新社会党は得票率1%を切ったため、未だに広告料を払い切れていないという。

ミニ政党が比例区で議席を獲得したのは1995年参議院選挙の第二院クラブが最後である。保守党(保守新党)は参議院選挙の獲得議席はミニ政党並みだが、衆議院選挙では所属議員個人の力である程度の議席を得ていた。

2004年の参議院選挙比例区に、上記7大政党以外の政党(正確には政治団体)で候補を擁立したのはわずか3つだけ(みどりの会議女性党維新政党・新風。他に選挙区のみで世界経済共同体党、いずれも当選なし)となった。

なお、衆議院選挙では、第二次世界大戦敗戦直後の混乱期を例外として、ミニ政党が候補を立てても、議席を得た例はほとんど無い。また、議席を得た例でも、ほとんどがほどなく大政党に吸収されている。ただ、自由連合は、創立者の徳田虎雄自民党へ一度は入党したが、日本医師会の意向で追放されたのちに結成されたいきさつもあり、虎雄の引退後も存続している。

また、地域政党では、沖縄社会大衆党が、野党の選挙協力により参議院に議席を得ている(選挙は無所属として当選)。

関連項目


外部リンク


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