もっと具体的に説明すれば、新たに胃の中に食べ物が入ると、脳からの信号により大腸に蠕動運動が起こり、便を大腸末端部に位置するS字結腸に送り込む。そこに便が送り込まれると、便が大腸を刺激し、脳からの命令によって排便反射が起こり、便意を催す。便意を催すと大腸は肛門にある内肛門括約筋を弛緩させると共に、同時に下腹部の腹圧を上げ、息みやすいようにする。一方、外肛門括約筋は便の漏れを防ぐために弛緩せずに収縮する。
息むことによって、直腸下部が膨張し、より垂直に近い形になり、排便を促しやすくする。そして直腸の収縮が起こり、同時に外肛門括約筋も弛緩する。その作用によって直腸下部に滞留していた便が肛門を経て体外に押し出される。
尚、立っている状態や寝ている状態での排便が難しいのは、S字結腸の位置が肛門に対して垂直になるからであり、座ることによって位置が直線上になる。故に、やや前傾姿勢でしゃがむのが、最も排便しやすい姿勢であるといえる。
おむつを着用している段階では、まだ子供は排便感覚を把握できていない。しかし、保育者が合図などを送ることによって、子供に「うんちが出る感覚」を覚えさせる必要がある。
使用する道具はおまる、又は便器などに設置する踏み台や補助便座などで、自分の力で「うんちを出す」習性を身に付かせる。
保育者が毎日時間を決めて便座に座らせて上手く誘導すれば、一歳前でもトイレで排便できることがあるが、失敗したとき不用意に叱るとトレーニングが振り出しに戻ってしまうことも多い。あくまで「成功したときに褒める」ことが基本である。
感覚を掴んだ頃になると、自主的にトイレに行かせる訓練が必要になる。 ここでは規則正しい食生活も重要で、本人にとっての排便のサイクル、便の堅さなどを保育者が観察して、出そうなタイミングを見計らって「ウンチは?」など思い出させる。また、トイレを汚さない方法、用便後にしっかりと拭くことなど基本的なマナーを覚えさせて、ほぼトレーニングは終了となる。
ただし、小学生ぐらいまでは家の中ではできても、外で躊躇ってしまう傾向がある。特に男児の場合、小学校でトイレの個室を利用すると周りがからかうため、便意を感じても帰宅するまで我慢することが往々にしてある。これによって排便のサイクルに狂いが生じ、便秘や痔疾などを招いてしまう危険がある。
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