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投資信託(とうししんたく)(投信(とうしん)と略す)は、多数の投資家が資産運用会社に資金を預け、資産運用会社がその資金を株式債券金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資し、その運用で得た利益を投資家に分配する金融商品。当然ながら、運用が招いた損失も投資家が負担することになる。アメリカではミューチャル・ファンド(mutual fund)、イギリスではユニット・トラスト(unit trust)と呼ぶ。

概説


投資信託は、元本保証のない株式債券などの金融商品にも投資をし、個別に決算をするために、原則として元本保証はない。銀行などの普通預金定期預金よりも良いリターンが期待できるが、これは相当するリスクを取ったことに対するリスク・プレミアムを受取っていることと解釈できる。
ペイオフが解禁され、低金利(ゼロ金利政策)による預金での利息収入がほぼ見込めない現状では、資産運用のための新たなるリスクヘッジの手段として注目されている。

従来はリスク商品の取り扱いを禁じられていた銀行生命保険会社では販売が認められず、事実上証券会社の専売特許であったが、金融ビッグバンの流れで1998年12月から銀行窓口での販売が解禁されたのを皮切りに(※最初期は系列の証券会社や投信運用会社が銀行の一部スペースを借りて販売窓口となる形で解禁)、現在では生命保険損害保険会社、信用金庫、果ては郵便局まで多種多様な業種が参入し、販売競争が激化している。
ただ、投資信託ではないが商品性が投資信託に似た商品を扱う日本生命のように、投信販売の取り扱いを中止する企業も現れている。

どの程度のリスクを取ってどの程度のリターンが得られるかは、投資信託の投資対象によって千差万別である。たとえば、債券より株式の方がリスクは大きく、リターンも大きいとされる。

リスクとリターンの程度を標準化した尺度の一つに、ノーベル賞経済学者シャープの開発したシャープ・レシオがある。これは、期待されるリターンから無リスク資産の利回りをマイナスし、引き受けているリスク(標準偏差)で割ったものであり、正で大きな値をもつものほど、運用が効率的であることになる。また、分母をベータリスクとするとトレイナーの測度となる。投資信託の場合、評価指数はシャープ・レシオが使われるケースが多い。

いつでも購入・解約できる追加型投資信託などでは、保有する資産の評価額の変動に対応して、基準価格が計算されている。運用の利益は、一定期間ごとに払出される分配金の他、基準価格の値上がり益として、解約・売却時に受取ることができる。なお、投資信託ごとに基準価格と分配金を算出するために、同じ運用会社が運用しても、投資信託の種類によって分配金や値上がり益は大きく異なることが多い。

追加型投資信託の基準価格については、運用会社・販売会社のホームページや窓口に掲示の他、日本経済新聞朝刊(1/1~1/4と祝祭日の翌日を除く火~土曜)に全銘柄が、大手全国紙朝刊では一部銘柄が掲載されている。
単位型投資信託の基準価格については、購入した販売窓口(証券会社など)に問い合わせが必要である。

また、投資信託は株式と違い「証券会社ならどこでも買える、売れる」というわけではなく販売窓口が限られているため、仮に証券を引き出し手元で保管したり別の証券会社などの口座に移管した場合、証券の持ち込み先や新しい保管先では売却できない、といったデメリットもある点にも注意しなければならない。

なお、多くのファンドの受益権は、平成19年1月4日より振替制度(ファンドの受益権の発生、消滅、移転をコンピュータシステムにて管理する)に移行する予定で、受益証券は発行されなくなる。

なぜ投資信託を推奨するのか?

低金利の昨今、預金による利息収入で生計を立てることはほぼ不可能な状態である。投資信託と違い、基本的に(実際はペイオフ解禁で一概には言えなくなったが)預金では元本が目減りするリスクはないものの、時間外手数料を支払うなどすれば結果的に元本は目減りするというリスクを負うことになる。この低金利時代では、少しでも高い利回りを確保するためには、元本が目減りするリスクを負ってでも、投資信託で利回りを確保する必要に迫られている…証券会社のみならず、軒並み金融機関が使うセールストークである。
まず、窓口となる金融機関は、受益者が購入時に支払う手数料収入が期待できる。高いものでは購入金額の3%を取るものもあり、通常1%前後の株式の売買手数料より高く、魅力的である(ただし解約時は取られない)。しかし、最近は日本でも販売手数料がかからないノーロードファンドが一部であるが出てきているので、今後は手数料も少しずつ下がるだろうと言われている。
また、受益者がファンドを購入している間は、金融機関は信託報酬の一部を受託者から受け取ることができる。信託報酬は定期的に一定率がファンドの総資産から差し引かれており、その一部は販売窓口となっている金融機関にも入ることになり、安定収益にも繋がっている。
この手数料収入は非常に大きいため、証券会社以外に金融機関各社がこぞって投資信託の販売に力を入れる理由となっている。

投資信託の仕組みの概要


基本的には、受益者委託者受託者の3者が当事者となる。

受益者とは、投資家のことである。受益者は、受益証券を直接に委託者から購入するか、または販売を代行する証券会社を通じて間接に購入することで信託財産からの収益の分配にあずかる権利を取得する。

委託者とは、実務上、投資信託委託会社または投資顧問会社のことである。委託者は、受益証券を発行するとともに、受託者に信託財産の運用について指図を行う。

受託者とは、実務上、信託銀行のことである。受託者は、信託財産の保管・管理を行うとともに、委託者の指図に基づいて証券市場に投資を行う。したがって、たとえ運用益があがらなくても受益者に対する責任は負わない。

受益者に対する販売窓口となるのが、主に証券会社など金融機関である。金融機関は、受益者に対して購入代金とその買付手数料を徴収し、また解約時に代金を返戻したり、分配金が発生した時はその分配金を支払う役目を負う。

投資信託の分類


投資信託はその応募期間、運用方法、投資対象、経済分析方法によりいくつかに分けられる。

応募期間による分類

  • オープンファンド
買い付け停止の措置がなされた時以外は、基本的にいつでも買い付け自由。また、いつでも解約・売却も可能。追加型投資信託とも言う。基本的に、購入時に代金とは別に買付手数料を支払う必要がある。
  • クローズドファンド
買い付け期間が定められており、その期間が過ぎれば追加買い付けは一切出来ない。ファンドによっては解約・売却が一定期間制限されるものもある。単位型投資信託とも言う。買付手数料は購入代金に含まれているものが殆ど。

運用期間による分類

  • 無期限ファンド
運用期間が定められていないもの。約款で定められた最低総資産を下回らない限り、半永久的に運用を継続する。
  • 有限ファンド
「20**年3月31日まで」のように運用期間が定められているもの。期間満了とともに運用を終了し、預託者に対し償還が行われる。
ただし、有限といっても必ず運用を終えるとは限らず、運用成績次第では運用期間、償還日の延長が行われることも多い。

運用方法による分類

  • アクティブファンド
  • パッシブファンド

投資対象による分類

  • 債券ファンド
  • 株式ファンド
  • 先物ファンド
  • 業種別ファンド
  • 海外ファンド
  • 国内ファンド
  • 国際ファンド
  • インデックスファンド

経済分析方法

  • ボトムアップアプローチ
  • マクロアプローチ

関連項目


金融

Sondervermögen | Mutual_fund | Sijoitusrahasto | Fonds_d'investissement | Reksadana

 

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