彫刻(ちょうこく)とは、美術的な鑑賞を目的として、様々な素材を用いて制作された立体作品のこと。ただし、一般的には、鑑賞を目的として制作されたとしても、工芸作品や陶芸作品は除かれることが多い。
その素材は、石、木、土といった自然のものから、石膏、金属(鉄、ブロンズなど)、樹脂(合成樹脂)、ガラスなどの人工のものまであり、複数の素材をあわせて用いるケースもある。
手法も、彫ることを基本としながら、削る、はる、溶接する、つぶすなど、様々である。
また、彫刻の対象も、もともとは、人体かそれに類するもの(神・仏など)を主として、他の生き物を含めて、具体的な「物」であることがほとんどであった。しかし、20世紀になると、具体的な物を対象としない抽象的な彫刻(抽象彫刻)も多く制作されるようになっている。さらに、「歌う彫刻」(ギルバート・アンド・ジョージ)のように、人間そのものを彫刻とみなしているような、特殊なケースもある。
現在では、彫刻と呼ぶべき作品があまりに多様化しているため、「彫刻」という用語にそぐわないケースも多く、単に「立体作品」「立体」と呼ぶこともあるほか、中には設置空間全体へ拡散しインスタレーションなどへと化したものもある。
ただし、人々がぬいぐるみや人形に対して感じている情念は、かつて人間が神仏を刻んだ彫刻に感じた情念や霊性、あるいはピグマリオンの伝説などのように人間そっくりの彫刻に感じた情念に通じるものがあり、受容のされ方においてぬいぐるみ・人形と彫刻との境界にはあいまいな部分がある。
「生前鋳造」こそが本物であり、例えばロダン作の「考える人」は、現在数多くの美術館で見ることができるが、ロダン美術館によって真正品と認定されているのは世界に21体しかない。フランスなどでは既に法制化され、鋳造数の制限などがされているが、日本では著作権関連の法整備の遅れや認知の弱さによって明確な定義がなされていないのが現実である。
石膏原型は鋳造すればするほど痛む上に、彫刻家の意図以上に濫造される場合も多く見受けられ、問題となっている。群馬県立館林美術館では、フランソワ・ポンポンがその遺言で禁じていた没後(死後)鋳造の作品を多く収集してしまい(偽作のレプリカ品まであった)、常設展示を頓挫せざるをえない状態となっており物議をかもした。
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