形容詞(けいようし)とは、品詞のひとつ。言語により異なるが、一般に名詞と動詞の中間的なもので、名詞を修飾することが多い。一部の言語では、形容詞に当たる語は名詞または動詞と区別されない。例えばアイヌ語では、形容詞に当たる語は動詞に含まれる。
存在しないことを表す「ない」も形容詞であるが、これとは別に、単に打ち消しの意味を添えるための自立語として補助形容詞がある。以下は補助形容詞と、混同されやすい類例。
後者は同じ打ち消しの助動詞「ぬ」に置き換えられるのに対し、前者は置き換えられない点に注意する。
口語形容詞の活用は一種類しかない。
なお、「大きな」「小さな」などの語は連体詞と呼ばれるもので、形容詞の活用とは見なされない。「高い」「広い」「楽しい」など、大半の語がこの形を持たないことからも明らかである。
またカリ活用と呼ばれる補助的な活用の系列があり、「~くあり」が転じたものである。「高からず」「高かりき」「高かるべし」のように、一部の助動詞に接続する際に用いる。
なお已然形の「けれ」は通常、本活用に入れられているが、意味上・形態上から見てカリ活用の方に属し、「くあれ」が「けれ」に変化したものである。「かれ」という語形も江戸時代以前まで併存していた。また奈良時代には本活用に「あり」を介さない「け」の語形が存在し、「けれ」と併存していた。
連用形は「く」の形で現代口語でも変わっていないが、平安時代に「高う」「うれしう」のようなウ音便形が現れ、現在も西日本の方言で使用されている。一方、連体形は「き」が「い」となる「高い」「うれしい」のようなイ音便形が現れ、鎌倉時代以降の口語において動詞と同様、終止形が連体形に統合されるようになって終止形も「高い」「うれしい」のような語形をとるようになった。なおカリ活用の変化は「あり」の変化に従っている。
| 活用形 | 本活用 | カリ活用 |
| 未然形 | く | から |
| 連用形 | く | かり |
| 終止形 | し | ○ |
| 連体形 | き | かる |
| 已然形 | けれ | ○ |
| 命令形 | ○ | かれ |
| 活用形 | 本活用 | カリ活用 |
| 未然形 | しく | しから |
| 連用形 | しく | しかり |
| 終止形 | し | ○ |
| 連体形 | しき | しかる |
| 已然形 | しけれ | ○ |
| 命令形 | ○ | しかれ |
「すさまじ」のように濁るものもある。
学校文法における動詞の活用形は、語根(究極的な語幹)に直についた語尾による語形変化のみを記述しているが、形容詞の場合は派生語幹による語形変化を主とする。「高き(taka-k-i)」「高く(taka-k-u)」「高からず(taka-k-arazu)」のように「く」「き」「から」といったように活用形を決めているのであるが、これらの変化していない語幹部分を見ると、kまでであり、k幹に語尾がついた形を分類している。一方、終止形の「高し(taka-si)」や合成語の「高み(taka-mi)」「高光る(taka-bikar-u)」のような語形をみると、語幹はtakaまでであることが分かり、この部分までが形容詞の語根である。
形容詞が文法的意味を表すために語尾をとる場合、「高からず(taka-k-ar-a-zu)」「高かるべし(taka-k-ar-u-be-si)」「高ければ(taka-k-er-eba)」のようにほとんどkと語尾との間に-ar/(er)(あり)を挟む。-ar(あり)は単独では存在を表す語であるが、ここでは名詞句と形容詞を結ぶ指定・措定の機能を果たしているからである。これは英語において形容詞がbe動詞によって結ばれているのと同じ理屈であり、主として活用するのが形容詞ではなくbe動詞であるように、日本語においても活用するのは-ar(あり)の方である。形容詞自身が活用するのは修飾語としての連用形・連体形と、現在・肯定の述語用法である終止形だけであり、動詞と同じ6活用形でまとめてはあっても、そのあり方は大きく異なるのである。
Прилагателно име | Adjectiu | Přídavné jméno | Паллă ячĕ | Tillægsord | Adjektiv | Adjective | Adjektivo | Adjetivo | صفت (دستور زبان) | Adjectif | Adxectivo | Aggettivo | Īpašības vārds | Bijvoeglijk naamwoord | Adjektiv | Adjektiv | Przymiotnik | Adjetivo | Adjectiv | Имя прилагательное | Aggittivi | Adjective | Adjektiv | คำคุณศัพท์ | Pang-uri | Прикметник | Addjectif | 形容词