外国人恐怖症(がいこくじんきょうふしょう、外国人嫌悪)とは、Xenophobia(ゼノフォビア)の訳語で、文字通り外国人を嫌がる傾向のこと。外国人嫌いなどと訳される場合もある。ゼノフォビアとは、ギリシア語の"ξένος" (xenos。異人、異国、よそ者、外国人)と"φόβος" (phobos。ポボス、恐怖)に由来する。
日本人の場合、この感情は「国籍」よりも「人種」や「民族」により強く向けられる傾向があると指摘する意見もある。たとえ相手が日本国籍を持ち、日本語を話せたとしても、顔つきが「外人っぽい」というだけで気後れすることがあり、「外人と見るや、相手のバックボーンが分からなくても外国語(主として英語)で話し掛ける」傾向があるとされている。また「他人と同じ行動を取ることで安心感を得る為、個性の強い人を忌避する」傾向があるともいわれ(諺「出る杭は打たれる」などがこれを物語る)、これもまた外国人恐怖症の原因のひとつであるとされる。「外人」という言葉は、もっぱら「白人」ないし「黒人」に向けられる為、日本で生まれ育った白人や黒人、あるいはハーフであっても「外人」と見る人さえいる。また、そのような子供に対し、「外人だから」という理由でいじめが行われるケースもある。「外国人」と言うと長くて面倒くさいので「外人」と単に短縮しているというだけで、単純にこの語から「差別」を導き出すことは危険であるという指摘もある。
近年では、アジア各国からの留学や研修、あるいは不法就労などの為、日本で生活する人が増えている。そのような人たちとの間で何らかのトラブルや犯罪行為が発生した場合、嫌悪の感情が外国人全体に向けられてしまう場合がある。また、米国同時多発テロ以降、イスラム教徒に対して偏見が向けられることもある。同様のケースは海外でも報告されており、多くの国で問題になっている。
又、第二次世界大戦の敗戦後、中国人や朝鮮民族との係わり合いは多くの日本人にとって面倒に思われてしまう場合もあり、排除や無視の方向に向かうことは少なくない。西洋人に対しても傲慢で偉そうな態度を取る相手には、なかなか言い返せなくなる。外国人参政権、移民問題などをかかえ、この傾向を改善するよう主に外国の政治家や日本国内に居住する外国人、あるいはそれらの支援者たちから求められているが、実際には彼らが主張する要求は多くの場合で認められていない。現実的にはどこの国も民族問題を解決する手段を発見できずにいる。
また近年日系外国人を中心として、産業の下部構造とりわけ3K労働に追いやられている点も、第三世界に対する侮蔑の原因の一端にも成っていると一部では考えられている。第三世界からの労働者の多くは、派遣社員という形の就労形態であり、正規雇用されることが稀であり、そのことが臨時雇い、間に合わせ、という先入観を持つ一因となっている。ただし、現在は日本人でも派遣社員とされるものが多く、これを持って単純に外国人を嫌悪しているとは言い切れない。また、就労ビザではなく観光ビザで入国し、期限切れを無視して日本に残留し(不法残留)、そのまま不法就労する者、また彼らを扱うブローカー、闇ビジネスが存在しており、彼らは更に苛酷な条件で、中小企業中心に働かせられているとも言われる。ただしこれら不法就労は当人たちにとってもそもそも違法な行為であり、彼らを一概に被害者のように考えることはできない。
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