article

(えん、しお。英:salt)

  1. 塩基中和反応によって水と共に(水を生じない場合もある)生じる化合物のこと。この意味では音読みで「エン」と発音する。→酸と塩基
  2. 調味料などに利用される、主に塩化ナトリウム(NaCl)からなる物質のこと。この意味では訓読みで「しお」と発音し、1の意味と特に区別したい場合は食塩(しょくえん)という。本稿で記述。


調味料として食用にされる(しお)は、海水を乾燥して作られる物と、地中から産出する岩塩がある。

海水から作られる塩には、そのまま加工していない各種の海水の成分を含むものと、精製されてほとんど塩化ナトリウムだけを含むものがある。かつては海水の成分を含んだものがほとんどだったが、精製されたものが多くなった。しかし、近年になって健康のために海水の成分を含んだ、精製されていない塩が注目されて需要が増えている。熱を加えずに作った塩が海の成分を破壊されずに含み良いとされるが、生産に手間がかかるため生産量は少ない。

岩塩はかつての海水が乾燥したり濃縮の結果結晶し地中で圧縮されたものが起源である。通常無色か白色に近い淡い色をしているが、ヒマラヤで産出する濃い紫色をしたものや、アンデスで産出するピンク色のローズソルトなども知られる。

食用の塩の種類


  • 粗塩:精製していない塩、精製塩より粗い。
  • 精製塩
塩化ナトリウムが99%の塩。専売公社時代は、食用の塩といえば、このタイプのものであった。
  • 再生加工塩
  • 自然海塩
  • 岩塩
  • 焼塩
粗塩を焼いた塩。塩化マグネシウム酸化マグネシウムに変わり湿気にくく苦みが少ない。炒塩ともいう。

栄養成分表


食品のパッケージには栄養成分表の欄にナトリウムとある。これは塩分相当量にする前の記述で、正しい塩分相当量は、ナトリウムの値の2.5倍である。

塩分の取り過ぎは高血圧腎臓病心臓病などの原因といわれているが、そのメカニズムは解明されていない。

塩の製法


塩の製法には、主に
  • 岩塩を採掘する。
  • 塩田
  • 海水を煮詰める。
  • 海水を電気分解する。
といった方法がある。

生産高の6割を占めるのが岩塩の採掘で、ここからさらに溶解採掘と、乾式採掘に分かれる。溶解採掘は一度水に溶かし、煮詰めて塩を取り出す。不純物が混じらないので、食用としても使える。一方、乾式採掘は直接掘り出す方法で、不純物が混じりやすく、また硬いので食用として適さない。

塩田は海水を、天日で乾燥させて塩を採取する方法である。汚染された海水もそのまま使用するため、衛生上食用には適さない。アメリカや韓国では食用使用を制限、ないし禁止している。

沿岸部にある製塩工場で海水を煮詰める方法は、純度は最も高くなるが、コストも高くつくので、一般に食用としてのみ使用される。日本の食用塩はほとんどがこの製法である。

日本における塩の専売


塩は人間の生存に必須のため、古くから政治的、経済的に重要な位置を占めていた。特に中国では前漢時代より塩の専売が行われており、2000年にわたる皇帝支配の財政的基盤となった。日本でも江戸時代に塩の専売を導入するがあった。忠臣蔵で知られる赤穂藩はその代表格である。明治時代になり、政府でも日露戦争の財源確保のために、塩に税金を掛ける案が出たが、これに反対する人たちが塩の販売を専売制にするように提案、これが議会で通り、塩の専売制が始まった。当時は塩の需要はほとんどが食用であったが、第二次世界大戦後、化学工業の発展にともない、工業用原料としての塩の需要が急増した。そのため、イオン交換樹脂方法で工業用の塩が作られるようになった。しかし、それでも需要に追いつかないため、輸入が認められるようになるなど、少しずつ塩の販売に変化が出てきた。

その後、1985年に、日本専売公社が民営化(日本たばこ産業に移行)することになり、塩の販売も専売制から徐々に自由に販売できるようになってきた。1997年4月には塩の専売制が廃止(塩事業法に移行)され、日本たばこ産業の塩事業は財団法人塩事業センターに移管された。塩事業法の経過措置が終了した2002年4月には塩の販売は完全に自由化された。

塩から派生した言葉


  • サラリー
古代ローマでは、兵士の給料は塩で支給された。給料を意味するサラリー(salary)は塩(sal)に由来する。

  • 敵に塩を贈る
武田信玄と交戦中の上杉謙信が、武田方の領民が今川氏によって塩を絶たれていることを知り、永禄11年1月11日(1569年**月**日)に、越後の塩を送ったとされている(ただし、これは後世の作り話との説もある)。ここから「敵に塩を贈る」という言葉が生まれた。

その他


別の名を「波の花」とも言う。

関連項目


外部リンク


調味料 | 日本の調味料

Сол | Sal | Halen | Salt | Salze | Salt | Sal | Salo | Sale | Sel | מלח | Solt | Zouten | Salt | Salt | Sól | Sal | Хлорид натрия | Salt | Sol | uyah | Salt | %E7%9B%90

 

This article is licensed under the GNU Free Documentation License. It uses material from the "塩".

Home Pageartsbusinesscomputersgameshealthhospitalshomekids & teensnewsphysiciansrecreationreferenceregionalscienceshoppingsocietysportsworld