国号(こくごう)とは、国の正式名称のこと。2通りの意味において使用されており、1つは「帝国」、「王国」、首長国(土侯国)、「共和国」(民国)などの統治体制(政体)を表す部分を含めた国の名称を指す場合と、もう1つは政体を除いた国の名称を「国号」ということがある。
政体を含めない用例としては「韓国ノ国号ヲ改メ朝鮮ト称スルノ件」(明治43年勅令第318号)がある。同勅令は「韓国ノ国号ハ之ヲ改メ爾今朝鮮ト称ス」としており、政体(当時の韓国は帝政を布いていた帝国)を含めないで国号という語を用いている。なお、韓国併合ニ関スル条約(明治43年条約第4号)では互いの国名を「日本国・韓国」と表記しているが、それを遡る日韓議定書(明治37年2月23日)では互いの国名を「大日本帝国・大韓帝国」としている。
政体を含めた日本の国号については、これを正面から定めた法令がなく、慣例的に用いられているものである。これに関しては、俗に「大日本帝国憲法下では『大日本帝国』で、日本国憲法下では『日本国』となった」という断定がしばしばなされるが、事実と異なる面もある。
明治維新以降、日本は国内・国外向けの各種文書において、自国の名称を一統せず、「日本、日本国、大日本国、大日本帝国、日本帝国、Japan」など各種のものを併用していた。1935年(昭和10年)7月に、日本の外務省はその所管する外交文書の日本文における自国の名称を「大日本帝国」とすることを決定したに過ぎず、正式な国号を規定する法的根拠が存在したわけではない。
1946年(昭和21年)公布の日本国憲法では、「日本国」(原文では日本國)という語が用いられており、また天皇が従来の伝統的な皇帝概念(統治権を総欖する)に当たらなくなったため、日本が帝国か否かの政体に関する議論を挟むことなく、「日本国」が国体を含む国号として慣習的に用いられている。