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原子(げんし、Atom)は物質の最小構成単位である粒子。現在発見されているものだけでも約3000種類存在し、数え方によっては約6000種類に達する。しかしながら、電子の数(陽子の数)が等しいものを同じ原子と考えると、約110種類の元素にまとまる。個々の原子はほぼ球状であり、半径は10-8cm程度、質量は種類によって異なるが、10-24~10-22gである。分子は複数の原子が化学結合によって結びついたものである。種類は少ないものの1個の原子から成り立っている分子(単原子分子)も存在する。

原子の概念


「物質」が極めて小さく、不変の粒子から成り立つという概念は紀元前400年ごろの古代ギリシア哲学者デモクリトスに見られる。近代的な原子説を確立したのは19世紀初頭のイギリスの化学者ドルトンである。彼の言葉によると、物質には単一原子(現在の原子)と複合原子(現在の分子)があるとされた。20世紀初頭にラザフォードソディが発見したウランの放射壊変は原子概念を大きく変えた。原子が不変の粒子ではなくなったからだ。これに先立つ陰極線の発見とあわせ、近代的な原子モデルを確立したのがトムソンである。彼のモデルはちょうどブドウパンのように正に帯電した原子核に電子が埋まっているというものだった。ついでラザフォードと長岡半太郎が独立に惑星系に似た原子モデルを考案した。ボーア量子仮説に基づく電子の円軌道モデルを考案し、ゾンマーフェルトが電子の楕円軌道モデルに拡張した。量子力学の発展に伴い、原子核を除き、原子の構造はほぼ解明されている。

原子の構造


原子は正の電荷を帯びた原子核と負の電荷を帯びた電子から構成される。原子核はさらに陽子と電気的に中性な中性子から構成される(ただし大部分の水素原子は中性子を含まない)。陽子と中性子の個数の合計を質量数と呼ぶ。原子核の半径は原子の半径の約10万分の1と小さく、原子核と電子の間には真空が広がっている。そのため、原子は硬い球体というよりも惑星系に例えられる。

原子量

原子量とは、原子の相対的な質量を表す。比率を表す量であるため、原子量には単位を付けない。このような数を無次元数と呼ぶ。

質量数12の炭素原子である12C(炭素12)1個の質量を12.0000と定めた場合の他の元素の質量比である。整数値をとる質量数とは異なり、一般に小数になる。例えば、炭素の原子量は12.011であり、塩素の原子量は35.45である。これは多くの元素では、質量数の異なる原子(同位体)が存在し,存在比率もまちまちであるからだ。例えば塩素の場合35Clの存在比が約76%、37Clの存在比が24%となっているため、35×0.76+37×0.24という計算によって原子量の概数を求めることができる。

原子と元素

原子は個々の粒子を指す。例えば炭素原子とは1つの粒子を指し、質量数によって12C、13C、14Cの3種類が存在する。一方、元素は、ある特定の原子番号を持つ原子に代表される物質種を指す。例えば、「炭素は燃焼(酸素と結合)して二酸化炭素を生成する」と表現した場合の「炭素」や「酸素」は元素を意味する。

周期表

周期表(元素周期表)とは、元素を陽子の数と等しい原子番号の順に並べた表のこと。

化学的、物理的に似た性質の原子(元素)を見やすくするため、一定の数ごとに折り返して表にまとめてある。下表は代表的なものであるが、他にもらせん型や円錐型、ブロック型など複数の表が考案されている。表の最上段には1~18の数字が振られている。これを元素の族と呼ぶ。それぞれの升目には原子番号と元素記号が記されている。他に原子量を記述することも多い。

原子模型

下に示したボーア原子模型が最も単純な形である。この図では酸素原子のうち最も存在量が多い16Oを表している。8個の電子、核内の8個の陽子と8個の中性子を読み取ることができる。原子の化学的性質を説明する場合には、このモデルを大幅に拡張し、3次元空間に分布する電子雲を考慮に入れた模型が必要になる。

Bohr-model.png

関連項目


原子 | 物質 | 化学 | 原子物理学 | 単位

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