単純機械(たんじゅんきかい)とは、主として重い物体を小さな力で動かす事を目的として古代に開発された道具で、最も基礎的な機械要素である。一般的には単一機械と呼ばれることの方が多い。日本では通常、以下の5種類を単純機械と呼ぶ。
この5種は、ギリシャのヘロンという技術者が、「力を増幅させ、あるいは力の向きを変更させる」最も基礎的な装置として定義したものであり、単純機械の名称も彼に由来している。現在では、ヘロンの定義を拡大して上記のほかに以下の2種を単純機械に加える場合もある。単純機械(単一機械)は機械工学の用語と捉えられる場合が多いが、むしろ物理学や力学の分野の言葉である。
なお、斜面は物理学の発展に大きな寄与をしており、このことが単純機械の一つに斜面を加える大きな要因となっている。ガリレオ・ガリレイはピサの斜塔から玉を落下させる実験を行ったとの逸話が残っているが、実際には大きな斜面を実験室内に作り、この上から玉を転がすことで重力や運動力学の実験を行っていた。現在のような高速度カメラ等が無い古代に、自由落下を目視で観測することは物理的に不可能であった。斜面を使って物体の落下速度を遅くし、観測結果を斜面の角度を考慮して数学的に処理して、自由落下の法則を研究したと言われている。
物理学の発展に重要な影響を与えたことから、斜面は単純機械に加えられたのであり、単純機械が物理学の用語と言われる所以である。
現代においては重量物を持ち上げる目的で斜面を利用することはほとんど無いが、灌漑用水、下水などの水利や道路設計などの土木分野での重要性は極めて高い。ただし、斜面という用語は利用されず、通常は勾配と表現される。
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