光電効果(こうでんこうか、Photoelectric effect)は、物質が光を吸収した際に物質内部の電子が励起されること、もしくはそれに伴って電子が飛び出したり、光伝導や光起電力が現れることを指す。励起された電子は光電子と呼ばれる。光電子が物質の表面から放出される外部光電効果(external photoelectric effect)と、光照射によって物質内部の伝導電子(これも光電子と呼ぶ)が増加する内部光電効果(internal photoelectric effect)に分けられる。単に光電効果という場合は外部光電効果を指す場合が多いが、内部光電効果も光センサなどで広く利用される。
その後、ドイツの物理学者レナード(P.Lenard)の研究によって解明が進み、
などの事実が明らかにされた。
この現象は、19世紀の物理学では説明することのできない難題であったが、1905年、物理学者のアルベルト・アインシュタインの導入した光量子仮説によって、説明付けられた。アインシュタインは、この業績によって、1921年にノーベル物理学賞を受賞している。
光電子の放出は物質に一定の振動数以上の光を照射した時のみ発生する。これを限界振動数(νO)と言う。またその時の波長を限界波長(λO)と言う。これらの値は物質の種類によって決まり、入射光の強度にはよらない。
この現象の起こりやすさは仕事関数()で表すことができ、これを用いて書くと限界振動数は、 を光速、 を電気素量として
と表される。
外部光電効果の応用例としては、外部光電効果型の光センサ(光電管、光電子増倍管や撮像管など)がある。内部光電効果を利用したものに比べて暗電流が少ない、線形性が良いなどの特長を持ち、光やX線の高感度検出や精密測定に用いられる。特に光電子増倍管は汎用の超高感度光センサとしての用途が広く、各種の研究開発や工業生産・測定などの現場で利用されている。
また、放出された光電子のエネルギーや運動量を調べることで物質内部のバンド構造や表面状態などを調べられるため、光電子分光法などの分析手法にも応用される。
半導体や絶縁体に充分に短波長の光を照射すると、物質内部の伝導電子が増加する現象、またそれによって起こる電気伝導率が増加するなどの現象を内部光電効果と呼ぶ。光伝導(photoconduction、光導電)とも言う。 半導体や絶縁体において、価電子帯や不純物準位などにある電子が光子のエネルギーを吸収し、伝導帯などへ励起される。この励起された電子を光電子と呼ぶ。これによって伝導電子や正孔が増加するため、導電性が増す。この性質を光伝導性(photoconductivity、光導電性)という。 この時の電気伝導率の増加は、キャリアの電荷をe、キャリアの寿命をτ、移動度をμ、体積・時間あたりの光子数をf、1光子あたりに生じるキャリア数(量子効率)をηとして
一般に内部光電効果を用いた場合、低電圧で駆動可能、小型化しやすい、丈夫で長寿命、などの利点が得られる。
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