一夫一婦制(いっぷいっぷせい)は、人間社会における結婚の際、一人の男性に一人の女性しかを妻とすることを認めない社会、もしくは法律上の結婚制度。
一夫一婦制を営む動物は、配偶関係にある雌に対して保護や食物の供給をおこなうものが多い。それを通じて投資を行い、雌の繁殖活動を助けることによって、自らの遺伝子を持つ子孫をより多く残す繁殖戦略をとるものと考えられる。つまり、より多くの雌と配偶関係を持つことによってより多くの子孫を残すのではなく、特定の雌に対して資源の投資を行うことで、その雌との間に生まれた子孫をより確実に成長させようとしているわけである。このような繁殖戦略を取る動物には雄も子育てにおいて給餌を行う種類の鳥類が代表的なものとして挙げられる。
このほか、カエル類や魚類には雄親が育児をおこなうものが結構見かけられる。たとえば雄が卵やオタマジャクシを背中に乗せて運ぶヤドクガエル、雄が巣を作り卵を防衛するトゲウオやブルーギル、あるいは雄が保育嚢で卵を孵化させるヨウジウオやタツノオトシゴなどで、これらは雌雄間での配偶関係を維持しないので、一般には一夫一婦制とは見なさないが、実質的にはそれと同じ意味を持つ。
こうした繁殖システムをとる動物では、雄がどれだけ雌に投資する資源を獲得できるかどうかに関する遺伝子に淘汰がかかることが多い。投資する資源を十分獲得できない雄が雌とともに形成したペアは繁殖に失敗することが多く、後世に残せる自分の遺伝子を持つ子孫の数が少なくなる。また、雌の側ではより十分な資源を確保できている雄をめぐっての闘争が行われることもある。
また、外部社会との間の戦争状態が長く続いている社会では、戦死によって男性が少なくなるために一夫多妻制が女性保護の観点から推奨されるケースがある。例えば初期のイスラム社会ではイスラム勢力の征服戦争によってイスラム教徒男性の戦死者が多かった。そのため、イスラム法ではイスラム以前の無制限の一夫多妻制に、4人までという人数制限と、すべての妻を平等に扱うという掟によって一定の制約を与えた上で、聖戦によって生じた寡婦を既婚者が娶ることを推奨した。
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