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ロードレーサーとは、ロードレースに使用する車両のこと。おもに自転車オートバイが用いられる。オートバイのロードレーサーはロードレーサー (オートバイ)を参照。ここでは自転車のロードレーサーについて記述する。 ColnagoC40.jpg

一般舗装路を高速に走行することに主眼をおいて設計されている。そのため、泥よけやスタンドといった、走行に必要のない部品は省略される。細い高圧タイヤを履き、走行抵抗の減少を図っている。近年は部品、素材の進歩が著しい。

現在、ロードレーサーのホイール径の主流は700c(単位はmmでホイール直径を表し、27または28インチとも表記される)だが、トライアスロン用を中心に650mm(26インチとも表記されるがMTBの26インチとはサイズは異なる)のものも人気が高い。650mmのものはホイール径を小さくすることで空気抵抗の少ないポジションがとりやすくなるが、直進安定性、高速巡航性能、コーナリング特性は700Cに比べ劣っているため、小柄な女性などを除くと700cを選択するのが一般的である。

値段は10万円程度~300万円程度まで。日本では20~30万円の価格帯のものが人気だったが、最近は入門者を中心に10万円前後のモデルも人気となっている。

なお、ロードレーサーとは日本の呼称で、米ではロードバイクと呼ぶ。 欧州では各国語でロードレーサーに該当する語が使われている。 陸上競技の関係者にロードレーサーと言うとマラソンなどの走者と誤解される場合があるので注意が必要。

最近のトレンド


コンフォート系ロードレーサー

ロードレースが盛んな西欧とは異なり、米国ではレースには参加しないロードレーサー愛好家の割合が高く、そうした層を中心に過度にレーシーではなく、リラックスポジションで乗れるロードレーサーを求める声が高まっている(TREK社のPilot等)。また、パリ-ブレスト-パリランドヌールを頂点とするブルベホノルル・センチュリーライドのような長距離サイクリングイベント(レースではなく、完走を重視される)の人気が高まっており、そうした声を背景に各メーカーがコンフォート系と称するロードレーサーを発売し、人気を博している。

このコンフォート系ロードレーサーの特徴はややソフトな乗り心地のフレームや高い位置のハンドルなど、レース性能よりも、乗り心地を優先したものが多い。また初心者には抵抗があるドロップハンドルをMTBと同じフラットバーにしたフラットバーロードも多く登場しており、一定の市場を形成しつつある。

カーボン繊維強化プラスティックの普及

パーツ、フレーム全般において徐々にカーボンが普及してきていることも最近のトレンドの一つである。従来、軽量パーツといえばジュラルミン、もしくはマグネシウムチタンであった。しかし、カーボン繊維強化プラスティックを作製する技術が進歩するにつれて、クランクやハンドルバーなど、様々なパーツにカーボン繊維強化プラスティックが用いられるようになってきており、最近ではギア板の素材にも使われ始めている。

エルゴノミクス(人間工学)デザインの応用

過去のロードレーサーには当時の技術上の制約からくる形状を保ったままの部品が多く使われていた。それらは時として乗り手に多大な苦痛を与えていた。現在では、人間工学を応用した様々なパーツが登場している。近年では工作自由度の高いカーボン素材やハイドロフォーミング(金属パイプを油圧で成型することで複雑な形状を作ることが出来る)を使用したエルゴノミクスデザインのハンドルバーなども普及し始めている。

フレーム


素材

素材に関しては、古くは木材をラグと呼ばれる金具でつないだフレームを使用していた。その後、ながらくクロムモリブデン鋼などの鉄材が支配的だったが、2005年現在ではアルミ合金、カーボン繊維強化プラスティック、チタン合金、マグネシウムなどが使用されている。以下に各々の特色を記す。

アルミ合金
現在、最も主流の素材だといえる。軽量かつ堅牢で、錆びにくいうえに安価であるため、初心者から上級者まで幅広く使われている。素材そのものの弾性率では鉄の約1/3、チタンの約1/2とかなり柔らかいアルミであるが、密度がやはり鉄の約1/3、チタンの約1/2と軽いため、フレームを構成するチューブを大径化して剛性を上げても鉄などと比較して軽量なフレームが設計しやすい。

初期のアルミは柔らかいと言われていたが、このように大径チューブが一般化した現在ではアルミフレームと言えば高剛性で硬いというイメージが定着するに至った。この高い剛性のためゴールスプリントなどでのパワーを逃さず受け止めることが出来る反面、ショック吸収性が低いため、長距離のライディングではライダーが疲労しやすいと言われる。また、アルミ合金には疲労強度の限界点が存在しないため、負荷をかければ必ず金属疲労が進行する(スチールやチタンでは限界点より小さな負荷をかけても金属疲労が進行しない)。このためスチールやチタンと比較するとフレームの寿命が短い傾向がある。

現在使用されているアルミ合金は、大きく6000系と7000系に分けられる。前者はアルミニウム、マグネシウム、ケイ素を主とする合金で、比較的しなやかな乗り心地となるが、重量的に不利である。後者はアルミニウム、亜鉛、マグネシウムを主とする合金で、軽量で剛性の高いフレームを作ることができる。しかし、非常に硬いため、膝に負担がかかりやすいという欠点もある。また、メーカーによっては独自の特殊な合金を採用しているところもある。

ショック吸収性が低い欠点を補うため、シートステーのみをカーボン素材としたカーボンバックモデルも一般化してきているほか、チューブやフレームデザインの改善により剛性バランスを調整したフレームが主流になりつつある。

カーボン
炭素繊維に熱硬化樹脂を混ぜ、加熱して固めて作られたフレーム。カーボンフレームには、型に入れてフレーム全体を一体成形するモノコック製法によるもの、カーボン繊維強化プラスティックパイプをラグで接いだタイプがある。史上初のモノコックフレーム車はビアンキ(Bianchi)のC4。シートチューブを省略し(シートステーと一体化)、曲線だけで構成された斬新なデザインは世界に衝撃を与えた。

一般的に軽量で剛性が高くショック吸収性が高いという優れた特性を設計により持たせられるが、高価で修理が難しいといった欠点もある。また、接着樹脂が使われているため、保管の際には直射日光をさけた方が良いとされる。接着樹脂が紫外線によって変質し、フレームの強度が落ちたりするからである。この弱点を克服するために、塗料に紫外線をカットするための薬品が使われていることが多く、現在では殆ど問題がない。更に、メーカーの技術力の差が製品の強度を大きく左右する。これは、炭素繊維の引っ張る力には強いが剪断する力には弱いという性質により、繊維を組み合わせる方向を衝撃に耐えられるよう、適切に設計しなければならないからである。しかしこれまでアルミやスチールのフレーム用チューブを供給していたメーカーからカーボンチューブやカーボンラグが供給されており、小規模なビルダーでも容易にカーボンフレームを作成することが出来るようになった。

最近ではレーシングモデルとコンフォートモデルに二分され、それぞれ発展を続けている。

クロムモリブデン鋼
クロモリ、あるいは主な合金添加物であるクロムとモリブデンの元素記号を並べてCr-Moと略されることが多い(英語では「Cromolly」などと表記されることが多い)。を主成分とした素材で、クロムも含むが、割合が少ないためにさびやすい。

アルミやチタン、カーボンに較べれば若干重く、錆びやすいといった欠点がある素材とされているが、実用上は競技で一分一秒を争う使用法以外、重さに関するハンデは目立たない。また常識的な使用・整備をしていれば錆も問題とはならず、平均的なフレーム寿命で言えばアルミやカーボンより長いと言える。また特有のしなやかな乗り味、そして細身で優雅な外観から特にベテランの間での人気は高い。特に乗り心地に関しては、安価な入門用車種に多い7000系のアルミフレームとは全く別物である。

近年、熱処理等を施した高強度のクロモリ合金が開発されており、重量での不利は若干改善されつつあるが、極端にパイプの肉厚を薄くしているために同じ重量のアルミフレームよりも耐久性に劣ることに注意が必要である。

ラグとロー付けによる加工が可能ため、他の素材よりも製造に必要な設備が小さく、自由度の高い加工がしやすいため、中小のフレームビルダーによるフルオーダーフレーム製作の素材としては依然強みがある。また多くのフレームビルダーが独自のノウハウでクロモリフレームを制作しており、これも人気の一端となっている。

ほかにもスチール素材としては旧式のマンガンモリブデン鋼やハイテンション鋼なども使われる。

チタン
振動吸収性が高く、丈夫で長持ち、しかも軽量と良いことづくめの素材だが、大変高価で、加工、溶接が困難であるため、取り扱うメーカーは「デローザ」、「グレッグレモン」、「ライトスピード」など少数に留まっている。日本国内ではナショナル自転車工業ティグ(TIG)などがチタンフレームを販売している。

最近は、カーボン・アルミ素材の性能向上や、カーボンバックなどのハイブリッドフレームに押され、市場としては縮小傾向にあるが、独特な乗り味により支持されてもいる。

マグネシウム
純度の高い金属マグネシウムは非常に酸化しやすい(炎を上げて燃焼する)ため加工が非常に難しかったが、技術の進歩により最近になって実用化された素材である。アルミやチタンよりも軽いがあまり一般的ではない。イタリアの「ピナレロ(Pinarello)」が製造販売しているDOGMAフレームが代表的。他に日本の「ブリヂストンサイクル(ANCHOR)」、台湾の「メリダ(MERIDA)」などのものがあったが、現在は生産されていない。

素材特性としては内部抵抗が大きいことがあげられる。つまり、スチールやチタンのような反発力のある振動吸収ではなく、振動のエネルギーをフレームが減衰させてしまう(振動のエネルギーは熱に変わる)特徴がある。

チューブの断面の形状

過去のフレームは、単純に細い鉄パイプを組み合わせただけのような形状をしていた。しかし、現在では、軽量化や強度の向上のために、様々な工夫がなされている。(注:下にあげた技術に対する呼称はメーカーごとに異なる。)

バテッドチューブ
自転車を構成しているパイプにかかる力は、溶接されてほかのパイプと結合している部分が最も大きい。それに対して、ほかの部分にかかる力は比較的小さい。この現象を利用し、パイプの中央部の肉薄を薄く、両端の(または加圧側だけの)肉薄を厚くしたパイプを使用して作られたフレームがバテッド(段付き)フレームである。強度を落とさずに、効果的な軽量化が可能である。あらゆる素材のフレームに利用されている。両端を厚く、中央は薄くしたダブルバテッド、片方の端だけ厚く、中間は普通、力がかからない側は薄くしたトリプルバテッドがある。

メガチュービング
クロムモリブデン鋼で作られたフレームは細いパイプで組み立てられていた。初期のアルミフレームもそのようなスタイルであったが、剛性をあげ、より軽量にするために登場したのがメガチュービングである。これは、パイプの直径を太くし、肉薄を薄くしたものである。現在、ほぼ全てのアルミフレームが採用している他、カーボンフレームでもほぼ全てがメガチュービングを採用している。

偏平チューブ、トライアングルチューブ
偏平チューブはパイプの断面を楕円形に、トライアングルチューブは断面を三角形に近くしたもの。どちらもメガチュービングの発展型である。偏平チューブはパイプを従来の真円から、力のかかる方向に合わせて楕円形に変形させることにより、フレームの剛性をあげるものである。トライアングルチューブもパイプに角を作る事により、剛性をあげるものである。

フレーム全体の形状

ホリゾンタルフレーム
ホリゾンタルフレームとは、トップチューブが地面と平行になっているフレームをさす。従来のロードレーサーは素材に関わらず大半がこのタイプであった。現在でもクロモリのフレームではこのタイプを採用されるケースが多い。特徴はチューブが長いことから振動吸収性にやや優れることである。反面、素材を多く必要とするために重量的にはスローピングフレーム(後述)に対して不利であり、また空気抵抗が大きいと虚偽の宣伝をした会社があったが、その整った外観を好む愛好者も多くいる。

スローピングフレーム
スローピングフレームはトップチューブの後ろが下がるように取り付けられているフレームのこと。これにより、フレームの剛性向上や、軽量化・低重心化、身長の低いライダーも乗車可能になるなどのメリットが生まれるが、ショック吸収性はホリゾンタルに対して劣る。クロムモリブデン鋼のフレームにはあまり見られないのは対応するラグが無いためである。現在の主流はこのタイプ。

スローピングフレームを採用するもっとも代表的なメーカーは台湾のジャイアントである。

ファニーバイク
現在は「前後車輪径は同じであること」というルールがあるため、レースでの使用が禁じられており事実上存在しないが、ファニーバイクと呼ばれるものが過去にはあった。後輪は700Cのまま、前輪のみ24もしくは26インチ等の小径車輪にしたものである。前後異径の車輪を持つ車体外観が「Funny(おかしな)」と形容されたためこの名が付いたといわれる。乗車姿勢が極端に前屈みのポジションになり空気抵抗を少なくできるため、タイムトライアルレーサー等に使用された。個人、チーム両方のタイムトライアルに使用されていたが、チームでのタイムトライアルにおいて使用する際は、前走者との距離を少なくし(前輪径が小さいため、より近づくことができる)チーム全体の空気抵抗を少なくする効果もある。

コンポーネント


コンポーネントとは、現在では、クランク、チェーン、前後変速機、ブレーキ、ブレーキレバー、多段ギア(カセットスプロケット)、ハブなど自転車を構成する主要な部品をまとめて呼ぶ名前となっている。普通、略して「コンポ」と呼ぶ。コンポーネントにはグレードごとにブランド名があり、同じフレームを使った完成車でも、コンポーネントをいくつかのグレードで用意し、完成車に価格差をつける事ができる。

この呼び方は本来、島野工業が1970年代後半に導入した自転車部品セット販売のためのシリーズのことである。以前は自転車を構成する部品である、クランク、変速機、多段ギア、ハブなどの部品は、各専門メーカが開発・作成・販売しており、完成車メーカは、部品メーカの製品を選択し組み付け製造していた。しかし、ギアやチェーン、変速機などの革新に従い、それぞれの互換性に問題が出ていた。また、部品を発注する側の観点からも、デザインがそろい、互換性問題が少ないセット物での販売は好ましいこともあり、その後の自転車部品はコンポーネント(カンパニョーロではグループセットと呼ぶ)という形で販売されるようになって来たのである。コンポーネントという呼び方は、自転車の構成部品を称する名前ではない。

初期のコンポーネントとして売られていたものは、クランク、ボトムブラケット、変速レバー、ブレーキ、ブレーキレバー、前後変速機、ハブ、多段ギア、ペダル、ヘッドセット、シートピラー、ステムなどがあったが、現在のシマノのコンポーネントではステムやシートピラー、ヘッドセットは含まれていない。自社製品をなるべく多く完成車メーカに買ってもらうための戦略がコンポーネントという売り方だった。

島野工業のコンポーネントという売り方が功を奏したため、各メーカもこぞって自社製品をシリーズ化し、コンポーネントと同じような売り方をはじめた。ただ、カンパニョーロは同じ名前を使いたくなかったのかグループセットと呼んでいる。最初の島野工業のコンポーネント・シリーズはDura Aceであるが、変速機は以前から売られていたCraneであった。その後はグループごとに開発が進み、グループごとに特徴があるコンポーネントへと進化していく。

各社のコンポーネント

コンポーネントメーカ、つまり自転車部品を広範に作ることが出来るメーカは非常に少ない。現存しているののは前述のシマノとカンパニョーロだけである。以前は、日本の前田工業(サンツアー)、イタリアのジピエンメレジナ、フランスのマビック、スイスのエドコ、スペインのゼウスなどからもセット販売があった。またイタリアのミケ等のように他社(カンパニョーロ)のパーツと組み合わせてコンポーネントを構成するメーカーも存在する。またMTB用パーツメーカーとして有名なSRAMから2007年から独自のコンポーネントを販売するとアナウンスされている。この他にコンポーネントを構成しない単体のパーツメーカーは多く存在しており、これらのパーツだけを組み合わせてロードレーサーを作成することも可能である。

カンパニョーロ
イタリアの老舗メーカー。車輪の脱着を容易にする「クイックレバー」を発明した会社。このメーカーの「Record」は、チタンやカーボンなど多くの新素材を使った最高級のコンポーネントとして知られ、ツール・ド・フランスなどの世界各国のレースで使用されている。
  • Record
  • Croce D'Aune
  • Chorus
  • Centaur
  • Veloce
  • Mirage
  • Athena
  • Xenon

シマノ
日本のメーカーである。日本で発売されているロードレーサーの多くはシマノのパーツを採用している。最上位機種の「Dura Ace」は軽量ながらも抜群の耐久性を誇り、レースからトライアスロンまで、幅広く利用できる。ツール・ド・フランスで前人未到の7連覇をしたランス・アームストロングは「Dura Ace」を使用している他、各賞受賞者の使用率が高いことからも、信頼性の高さがうかがえる。

前田工業(サンツアー)
サンツアーは、90年代の初めまでは、シマノと並ぶ一大ブランドであった。現在シマノやカンパニョーロの後変速機に使われている、斜めに移動する構造「スラントパンタ」はサンツアーの特許であった。しかし、MTBの爆発的普及による部品需要の急増に対応出来なかったことによりシェアを奪われ、現在では生産されていない。ブランド名はのちに合同した栄輪業ごと、台湾のメーカーに「SR Suntour」として引き継がれたが、日本では非常にマイナーである。旧サンツアー製品は真面目かつ独創的なもの造りの姿勢や、性能面でもシマノに勝るとも劣らない面を持っていたことから、現在でも愛好家が多く、特に最上位機種であった「Superbe Pro」は根強い人気がある。倒産に際し整理品が投売りのような形で廉価販売されたが、現在ではネットオークションで高値で取引されている。
  • Superbe Pro
  • SL(旧名Sprint)
  • Olé
  • Cyclone
  • GPX

メーカーが二社にしぼられた理由

かつては多くのメーカーが製造していたコンポーネントであるが、現在は二社のみが製造している。ここまでメーカーが減少した理由は、シマノとサンツアーによるシェア争いによるところが大きい。

80年代の初めまでは、前2段、後ろ5段といったところが変速機の主流であった。シフトレバーもフリクションタイプ(無段階)、ダウンチューブに取り付けられたレバーを操作するというものであった。また、日本での高級品のシェアはサンツアーが優位であった。そこにシマノが82年、SIS(Shimano Index System、カムを組み込んだステップドシフトレバー)を投入、初めは「子供のおもちゃ」といわれ敬遠されたが、初心者、経験者問わず容易な操作性が評価され、徐々に支持を集めるようになった。更にシマノは、多段化(84年には後ろ8段に)などを成功させ、シェアをのばしていった。決定的だったのは90年のSTI(Shimano Total Integration)コンセプトを打ち出し、その製品群の中で革新的なアイテムとなったデュアルコントロールレバー(手元のブレーキレバーともう一本のレバーを横に倒すことによって変速できる)の投入である。これにより手元でのシフトチェンジが可能になり、操作性が大幅に向上、従来からのものに比較して重量面でのデメリットがあったものの、結果的にはプロのレーサーからも圧倒的な支持を得ることになった。

カンパニョーロは後年、デュアルコントロールレバーと同じ機能を持った「エルゴパワー」を投入し、シェアを維持した。これに対して、サンツアーはコンポーネントαシリーズや「Olé」にインデックスシステム「AccuShift」を投入。またノーマルブレーキレバーの横にウイングナットのような形状のシフトレバーを取り付け手元変速を可能にする「コマンドシフト」を発表したもののそこまでで、またその他のメーカーは技術革新について行けず、シェアを落とし、ついには生産を停止してしまった。現在、MTBにはいくつかのメーカーが新規に参入しているが、ロードレーサーには参入していない。

しかし2005年の秋になってこの状況に変化の兆しが見えてきた。これまでMTB用のコンポーネントを供給してきたSRAM社が2007年をめどにロード用コンポーネントをプロチームに供給し、同年の秋までに市販を開始すると発表した。すでに複数のプロトタイプが公開されシマノ、カンパニョーロに続く第三の勢力となることが期待されている。

現在のコンポーネント

レースで使う機材としては前2段、後ろ9段という変速機が一般的であったが、2004年頃から後ろ10段が台頭し、2005年現在後ろ9段は廉価モデルでしか用いられなくなりつつある。変速を行う方法も、旧来のフリクションタイプ(摩擦でレバー位置を決める)の変速レバーから、島野工業が導入した、インデックスタイプへと完全に移行されている。また、変速レバーの位置も、以前はフレームのダウンチューブに取り付けるダブルレバーが一般的であったが、現在ではブレーキレバーと変速レバーが一体化されたデュアルコントロールレバーを使用するのが一般的である。これにより走行中に手放しをする必要がなくなり、悪路や登坂路でも変速が容易となり、レースの高速化に貢献している。また初心者でも扱いやすくロードレーサーへの敷居を低くした効果は大きい。

ホイール


空力性能に優れたエアロホイールやヒルクライムに適した軽量ホイールなど状況によって使い分けられている。古くは、一つ一つがパーツからプロの手でくまれた「手組み」が主流であった。しかし、それでは、プロのレベルによって品質に差が出る、コストダウンしにくい、メーカーの利益を増やしにくいなどの理由から、現在では工場生産が主流である。これを「完組み」という。

手組み

一つ一つのパーツを手作業で組み合わせられたホイール。ハブ、スポーク、リムなど、ほぼすべてのパーツを自分の好みや用途、体型など様々な要素にあわせて選べるため、自分だけのホイールを作ることができる。また、補修、整備も容易である。反面、組み手の腕前一つで品質が左右されるなどの弱点もある。現在ではツーリングや練習に使われる場合が多い。

完組み

同じ設計、品質のホイールを工場で大量生産するタイプ。安定した品質の製品を大量に供給できるので現在ではこのタイプが主流になりつつある。また、全てのパーツを専用に設計することもできるため、スポークの本数を大きく減らしたホイールなども生産できる。一方で、補修パーツの入手が難しいことや、専門店で無いとメンテナンスできない製品もあるので注意が必要である。MAVICや、シマノ、カンパニョーロの製品が有名。

素材

ホイールの外周部にあたるリムの素材の主流はアルミだが、一部の高級モデルを中心にカーボン製のリムも利用されている。また昔ながらの木製リムもわずかではあるが流通している。

スポークにはステンレスや鉄、チタンなどがある。一般的にはステンレスが使われているが、完組ホイールではアルミスポークを採用したものもある。チタンは大変高価でありながら伸びやすいため、普及してはいない。またわずかではあるが非金属製スポークも存在する。また空力抵抗の問題からスポークではなく一体成形のディスクを採用したホイールも存在するが、横風の影響を受けやすく重量面でも不利であるためトライアスロンタイムトライアル(TT)など、使用環境は限定的と言える。

タイヤ


チューブラーとクリンチャー(W/O)の2つの方式がある。また、マウンテンバイクでは一般化されているチューブレスタイヤの開発も進められているが、まだ実用化されていない。

チューブラータイヤ

チューブに更に、頑丈なゴムの円周状カバー(ケーシング)を被せたと考えてもらえばよい。形状が単純なリム、タイヤ自体共に軽量で、乗り味がしなやかであり、またリムのタイヤ接触部に鋭い角を持たないためパンクの主原因のひとつであるスネークバイト(リム打ちパンク)が起こり難く、したがってパンクし難い、構造上断面の真円度が高いためコーナリング特性に優れるなどのメリットがある。

しかしその構造上*、パンク修理に非常に手間がかかる為、その場で修理して継続使用する事は現実的に不可能で、新品と交換する他ない。またホイールへ専用の接着剤(リムセメント)で固定するため、タイヤ交換時には接着強度が上がるのを待たねばならない分時間がかかる(適当な接着のまま出走しようものならタイヤが外れて転倒する)。この欠点を克服するために近年は接着剤ではなく専用の両面テープを用いることが多く、この方式を用いることによってタイヤ交換に要する時間は大幅に短縮され、また交換直後に本来の性能を出し切れることから、従来からの欠点は完全に解消されたといえる。

※チューブをタイヤで包み縫い合わせ、縫い目の上に更にフラップが貼り付けてある。

クリンチャータイヤ

ワイヤードオン(W/O)とも。チューブとタイヤが別体で、タイヤのビード(後述)をホイールのリムの内側にはめ込んで使用する。

チューブラーに対してクリンチャーはホイールからタイヤとチューブを取り出し、ゴムパッチでチューブの穴を塞ぐだけでパンク修理が可能である。これによりパンク修理の手間やタイヤ・チューブの再利用が容易でメンテナンス性に優れる。しかしタイヤビードを押さえつけるリムのサイドウォールと路面の段差などの間でタイヤとチューブが挟まれて圧縮されることで穴が開くリム打ちパンクが起こりやすい。このときにチューブに開く穴がちょうど蛇が噛んだように二つの穴が並んで開くため「スネークバイト」の別名がある。(一般的なパンクの多くはこのスネークバイトパンクである)また、タイヤの中でチューブが破裂(バースト)すると、その拍子にタイヤがホイールから脱落する事故も発生しており、必ずしも信頼性が高いとはいえない。

複雑なリム形状も手伝って重量的にチューブラーより不利で、長らく練習やツーリング用とされてきたが、近年はホイール、タイヤ双方で軽量化など高性能化がすすめられた結果、性能的に一昔前のチューブラーに近づきつつあり、レースでも使われるようになってきている。現在、クリンチャーを利用する人が増えており、現在ではプロレースなどを除くとクリンチャーが主流になりつつある。

クリンチャータイヤのビード
ビードとはタイヤの両端に埋め込まれた、タイヤをリムに固定するための盛り上がり(リムに引っ掛ける部分)のことである。このビードには、近年までは鉄線が埋め込まれていることが普通であったが、現在ではより軽量なケブラーが埋め込まれていることが多い。どちらが埋め込まれているかは、簡単に判別できる。折り畳めず、タイヤ単体でも円形を保っていれば鉄線、折り畳めるものはケブラーである。

サドル


かつてはロードレーサーでも一枚革に鋲を打った革サドルが主流であったが、1970年代頃よりプラスチックベースに緩衝材を挟み込んで表面に薄い革、もしくは合成皮革を張ったプラサドルが出回り始める。ロードレーサーは軽量に作られているため、サドルも薄く、乗り心地の悪いものが主流であった。これらは尿道を圧迫するなどして、乗り手に苦痛を与えることもあった。この対策として登場したのがサドルの中央から後部に溝を入れたり、中央に縦に穴を空けたサドルである。サドルの前の方、つまり尿道などがあたる部分に溝や穴を設け、尿道への圧力がかからないようにしてあるのである。また、女性ライダーの増加にあわせて、サドルの後ろ側を広くとった女性用モデルも発売されている。

しかしこの手法を用いるとかえって体重を支える面が小さくなり乗り心地が悪くなることも多く、近年では徐々に穴や溝が無いモデルへの回帰が進みつつある。また、一般人よりもはるかに走行距離が長いプロレーサーは殆どこれらの穴空き・溝つきサドルを使用していない。 サドルの相性は個人差が大きく、価格の高低ではその性能を云々できない(ただし、高価なモデルほど万人受けしやすい傾向がある)。気に入ったサドルを長年使い続ける選手も多く、アームストロングのコンコールライト(刺繍なし)やチポッリーニのリーガルなどが有名である。

ペダル


従来はペダルプレートにネジ留めしたトークリップにレーサーシューズの爪先を入れ、ペダルとクリップに通した皮や樹脂製のトーストラップと呼ばれるベルトでシューズをペダルに縛り付ける“クリップ・アンド・ストラップ”方式が一般的であった。レーサーシューズの材質は皮や合成皮革、靴底は木や強化プラスチックで、ペダルと噛み合わせるためのシュープレートを付ける。機能はペダルを踏む事に特化されており、踏み込む力を直接ペダルに伝える為に靴底は絶対に撓まず、また踵もないので歩行は困難である。各種手引書でも「シュープレートの溝を潰す原因になるのでレーサーシューズのまま歩き回らない事」と警告がされている(プロはサンダル履きになる)。

1986年ビンディングメーカーのLOOKが「ビンディング・ペダル」を開発発売。スタートダッシュでいちいちストラップを締め上げなくていい簡便さがプロレーサーに、選手の足の大きさによってトークリップを変えなくて済むためメカニックに喜ばれ、またクリップアンドストラップでは足が即座に外せない事に恐怖感を覚える初心者に受け(ビンディングは足を捻るだけで外れる)、市場を席巻する事となった。靴底に専用金具「クリート」を装着出来るシューズが必要となる。シマノの「クリップレスペダル」はこれに触発された物。膝の障害を予防するために、「タイム」のように左右にスライド幅を持たせたペダルもあり、プロレーサーに愛用者も多い。しかし、着脱が簡単になったとは言え、シューズがペダルに貼り付いている事には変わりないので、信号などでの停車時に上手く外せずそのまま倒れてしまう「立ちごけ」の危険性がある。使用者なら一度や二度は経験があるはずで、足を外せず転倒して車に轢かれた交通事故の事例も多々あるため着脱の練習が必要である。

クリップアンドストラップのペダルは現在も存在し、トラック競技のうち特に短距離種目では採用率が高い。使用機材に厳しい制限のある(NJS規格に適合している事が要求される)競輪では全てクリップアンドストラップ式であり、発走前にストラップを締め直しながら選手は集中を高めていく。(本項スタブ

自転車

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