レタス(チシャ(萵苣・苣、チサとも)、Lactuca sativa L.)は、キク科の一年草または二年草。野菜として利用される。欧米では、葉をサラダ、ハンバーガー、タコスなどに利用し生食する。中国など他の国では加熱調理(クリーム煮、中華炒めなど)することが多く、葉だけでなく茎も重要な食材となる。日本の多くの地域では古くからカキヂシャの加熱調理が行なわれてきたが、戦後ではごく少なくなり、欧米と同様のサラダ等の生食が現在一般的である。沖縄では現在も、みそ汁の具にしたり、おでんの添え物にしたりと加熱調理が行われることも多い。
レタスは生育初期の茎が非常に短く、ロゼットを形成する。
ほかの野菜と異なり、高温条件が続くと開花のために茎を伸張・分枝させる。この現象を抽だいという。レタスでは一般に日平均温度の積算が1700℃~2500℃で芯が伸張し始める。
開花時には、茎を伸張・分枝させ、直径1センチ程度の黄色いタンポポを小さくしたような花をその先につける。なお、開花時間が非常に短く、朝の1~2時間程度しかない。葉を食用にする際は、抽だいの前に収穫しなければならない。
新鮮なレタスを切ると白い乳状の物が出るが、これはラクチュコピクリンと呼ばれるポリフェノールの一種である。軽い鎮静作用、催眠促進の効果があり、玉レタスを4分の1程度食べると眠くなるといわれるが、睡眠薬のような効果はない。レタスの語源はラテン語で「牛乳」の意の語で、和名のチシャ(チサ)も「乳草(ちちくさ)」の略で、乳状の液に基づく。
ジョン・スタインベックの名作「エデンの東」にもレタスを氷で冷却保存して輸送する「コールド・チェーン」事業に主人公の父・アダムが挑戦しようとする場面が描かれている。
レタスの種類
レタスはその特徴により次の種類に分けられる。
・ヘッドレタス(タマチシャ)
・リーフレタス(葉チシャ、チリメンヂシャ)
・立ちレタス(立ちヂシャ)
・カッティングレタス(カキヂシャ)
・ステムレタス(茎チシャ)
- ヘッドレタス(L. s. var. capiata)
クリスプヘッド型とバターヘッド型に細分することが出来る。クリスプヘッド型は一般的な結球性のレタスとして普及しているものであり、レタスといえば日本では通常これを想像する人が多いと思われる。クリスプ(crisp)とは、『ぱりぱりした』という意味であり、その名の通り歯触りがよい。バターヘッド型は、日本では一般的にサラダナ(サラダ菜)の名称で通っている。
キャベツのような形のクリスプヘッド型とは違い、結球が緩い。
- リーフレタス(L. s. var. crispa)
非結球レタス。緑色の物もあるが、サニーレタスのように
アントシアンが発現し、赤色を帯びる品種もある。
- 立ちレタス(L. s. var. longifolia)
結球性レタス。ロメインレタス、コスレタスとも呼ばれる。ヘッドレタスのようにややつぶれた球ではなく、
白菜のように丈の高い球状になる。
シーザーサラダでは本来この種類を用い、アメリカでは、レタスの約3割がこの種類。
日本での栽培・流通は外食産業、中食産業向けが中心で、まだ少ない。
- カッティングレタス(カキヂシャ)(L. s. var. crispa)
分類上はリーフレタスの中に含まれるが、
中国に7世紀頃に導入され、日本にも同じ頃から奈良時代にかけて導入された。日本では導入がもっとも古いレタス(チシャ)である。生長するに従い、下葉をかき(収穫)ながら食用とし、このためにカキヂシャ(掻き萵苣)と呼ばれる。日本ではかつては多くの場合生食せず、茹でて
おひたし、
味噌和えなどにして食用としてきた。しかし、戦後の日本ではごく少なくなった。最近の日本で
焼肉を包んで生食するチシャのサンチュの流通が増えているが、カキヂシャの一種であり、
サンチュ(チマ・サンチェ)の普及で復活してきたといえる。
- ステムレタス(L. s. var. angustana)
ステム(stem)とは『
茎』を意味し、その名の通り茎を食用とするレタス。一般的にレタスの茎は
ロゼット状であるのに対し、ステムレタスの茎は30cm程にまで生長する。
アスパラガスレタスともいう。日本では乾燥したものを水で戻して漬け物に加工した「
山クラゲ」の名前の方が有名である。中国では、生の茎を炒め物に使う。
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レタスに似た植物
- マーシュ(ノジシャ、 Valerianella olitoria)…オミナエシ科。若葉を食用とする。
- ウォーターレタス(ボタンウキクサ、Pistia stratiotes)…サトイモ科。観賞用の水草。
関連項目
キク科 | 葉菜
Letysen | Gartensalat | Lettuce | Lechuga | Laitue cultivée | Sla | Alface