ラグビー (Rugby) は、フットボールの一種であり、正式にはラグビー・フットボール (Rugby football) と呼ばれる。2つのチームに分かれて行われ、楕円形のボールを奪い合って相手陣のエンドまで運ぶ、あるいはH型のゴール上部に蹴り入れて得点を競うスポーツである。
ヨーロッパ(イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、フランス、イタリア、これらはシックス・ネイションズと称される)やオセアニア(オーストラリア、ニュージーランド、サモア、フィジー、トンガ)および南アフリカ、アルゼンチンで人気の競技である。 かつて日本では蹴球(しゅうきゅう)とも言っていたが、サッカーと混同される嫌いがあり、単にラグビーの名が定着した。現在は闘球(とうきゅう)やラ式蹴球とも言われる。
なお、日本では「フットボールの試合中」というところを「サッカーの試合中」と誤訳している文献が散見される。英国では一般的に「フットボール」という言葉はサッカーを表すので、英語の文献で“Football”となっているところを、翻訳者が「サッカー」と誤訳したのだろう。
当時はまだサッカーとラグビーは未分化であったので、正確には「サッカー」ではなく「フットボール」か「原始フットボール」となる。
この「原始フットボール」とは中世イングランドに起源をさかのぼる。数千人の大人数が手と足を使って町と町の対抗戦として原始的な「フットボール」を行っていた。ちなみに1点先取で勝負を決めていたことから、長時間続けるために得点するのを難しくしようとオフサイドが生まれ、今日のラグビーにもルールとして生き永らえている。試合は祝祭でもあり、死者も出るほど激しかった。19世紀に入り、イートン校やハロー校などパブリックスクールでは学校ごとに独自のルールでそれぞれのフットボールを行なっていた。
1871年、サッカーのFA(フットボール・アソシエーション、1863年設立)に対抗して、ロンドンでラグビー協会(RFU:ラグビー・フットボール・ユニオン)が設立された。そしてラグビーは英国でも指折りの炭鉱地帯であるマンチェスターを中心とするイングランド北部のランカスター、ヨークシャー地方ならびにウェールズ南部で発展したが、1895年選手の労働会社などへの休業補償問題(現在も兼業しながらプレーする選手が多数だが、当時は今と違ってラグビーにはプロ契約が存在しなかった)から、北部でラグビー協会からの分裂が起き、22チームからなるプロリーグが発足した。それ以降、ケンブリッジ大学対オックスフォード大学戦に代表される南部を母体とするアマチュア主義をうたった組織はラグビーユニオン、北部を母体とする報酬を目的とするものはラグビーリーグと呼ばれ、現在ではルールもかなり異なっている。現在はユニオンもプロを認め、英国ではラグビーリーグとラグビーユニオンの両方のルールで前後半の試合を行うクロスコード・ゲームが行われることもある。
社会人では新日鐵釜石、神戸製鋼が一時代を築き上げた。しかし、日本では前述した通り大学ラグビーの人気が高く、それが必ずしも社会人ラグビーの人気につながっていない現状がある。日本選手権での対戦成績を見ても実力では社会人が大学に大きく水をあけているにもかかわらず、社会人ラグビーのトップクラス同士の集客力は大学ラグビーの人気カード(早明戦、早慶戦など)に及ばず、日本ラグビー界の大きな課題となっている(もっとも、かつてプラチナカードと呼ばれた早明戦のチケットも近年では入手が容易になりつつあり、ラグビー界全体が人気回復という課題を背負っているとも言える)。トップリーグの創設はこれらの問題を解決する切り札として期待されているが、メディア露出が少ないせいもあって観客数の劇的な増加にはつながっていない。
日本代表はワールドカップには1987年の第1回大会から途切れなく出場を続けているが、本大会ではなかなか勝利を挙げることができていない。1991年にジンバブエに勝ったのが唯一の勝ち星で、国際ラグビー評議会 (IRB) がプロを認めた1995年にはオールブラックス(ニュージーランド代表)に17‐145の大敗を喫している。
ラグビーユニオンによる規則では、アマチュア競技であることが永らく定められてきたが、1995年にこの「アマチュア宣言」が撤廃され、プロもアマも認める「オープン化」が宣言された。
選手は、ボールを持ち、走り、投げ、蹴ることができるが、ボールを前方に落としたり(ノックオン)前方に投げたり(スローフォワード)してはいけない。ボールを持った選手に対しては、タックルをすることができ、これによって倒された選手はボールを素早く手放さなければならない。これを行わないと、ノット・リリース・ザ・ボールという反則になる。
タックルによって選手の動きが止まることで、後に続く攻撃側、守備側双方の選手らが集まり密集が形成されるが、その中の選手がボールを持っている状態をモール、ボールが地面にある状態をラックと呼ぶ。この他に審判の指図で意図的に形成される整然としたスクラムと呼ばれる密集状態があり、スクラム及びラックの中では、ボールの操作は足でのみ許されている。スクラムは、両チームのフォワード同士が円陣を組むように組み合い、審判の「クラウチ」→「タッチ&ポーズ」、そして「エンゲージ」の合図でスクラムハーフがボールを取りあう。
ラグビーでは常に危険が付き纏うため、反則が事細かに規定されているが、反則があっても必ずしも競技が即中断されるとは限らず、反則を犯したチームに不利な展開が続く限り猶予される場合があり、アドバンテージ(を見る)といわれる。この時、主審は有利なチームに向けて水平に腕をあげている。
反則からの再開には、スクラムによるものとペナルティーキックによるものとがあり、反則の種類によってどちらで再開されるかが定められている。比較的軽い反則からはスクラムで再開し、重い反則からはペナルティーキックから再開される。1チーム15人で競われる(重大な反則を犯したときは、シンビンとよばれる10分間の一時的退出や退場もあるので、その場合は14人以下になる)。大学生以上の場合、試合時間は前後半あわせて80分であり、ハーフタイムは10分以内である。アメリカンフットボールに似ているが、大きな違いとして、ボールを前方に投げることができない点などがある。
試合終了は80分が経過した時点だが、どちらかのチームが反則を犯した場合は、ペナルティーが終わるまで終了できない。この試合終了のことをノーサイドと呼ぶ。戦い終えたら両軍のサイドが無くなって同じ仲間だという精神に由来する言葉である。ノーサイド精神はプロ化の進んだ今日でもラグビーに影響を与えている。例として、観客席を区別しないことや、最近までラグビー場はシャワー室が一つだけで敵味方が譲り合って使用していたこと、さらに試合後にアフターマッチ・ファンクションと呼ばれる親睦会を行う習慣は19世紀から今日まで続いている。試合が終わって相手と親睦を深めるまでがラグビーという考え方である。
各ポジションの呼び方は、国によって微妙に異なる。
それぞれの特徴は次の通り
2003年ワールドカップで優勝したディフェンディング・チャンピオン。北半球として初めてワールドカップを制した。2005年までの10年間で6カ国対抗で5回優勝した。伝統的に強力FWを前面に出すスタイルで、激しいぶつかり合いや、塊となって進むモールが多い。パワープレーを重視し、バックスにボールが出てもキックの比重が高い。このため、「古い」「遅い」などと批判もある。 ワールドカップで準優勝2回の名門。個人主義に基づいてバックスの個人技を評価する。洗練されたプレーや流麗なトライを見せ、「シャンパン・ラグビー」と称される。その反面で、個人の身勝手なプレーから危機に陥ることがしばしばで、反則も多く、不安定な試合運びをする。「わがままな美女」といったところか。 1871年に、史上初めての国際試合としてスコットランドとイングランドの間で試合をした伝統国。正統的なチーム作りをし、1991年ワールドカップではベスト4に進出し、準決勝のイングランドとの死闘は語り継がれている。 ナショナル・カラーのグリーンのジャージで、魂のこもった熱い試合をすることから、ファンが多い。固い結束力やひたむきな守備は見るものの胸を打つ。かつては貧しさから新世界への移民が後を絶たなかったことから、4年に1度のワールドカップや毎年の6カ国対抗は親族が集う場の役割も果たしている。近年は若年層の強化に成功しランキングも上位に入っている。オールドファンにとっては、劣勢の中のあきらめないタックルや、ロスタイムまで追い上げる精神力、そしてたまに列強に番狂わせを見せるのが喜びである。「頑張るいじめられっ子」といった役回りか。サッカーとは異なり、アイルランドと北アイルランドの統合チームである。 1970年代に黄金時代を迎えて世界中を席巻し、「レッドドラゴン」の異名で恐れられた。当時の主産業は石炭産業で、選手は昼間は炭鉱員として働き、仕事が終わるとラグビーでナショナル・ヒーローになるというのがウェールズの古き良き時代だった。バックス展開も華やかで、フォワードの強さとバックスのひらめきを融合したラグビーをした。英国皇太子を英語で「プリンス・オブ・ウェールズ」と呼ぶ関係もあり、故ダイアナ妃がよく観戦に訪れていた。 2000年に新加入した新興国だが、ワールドカップには全大会連続出場を続けている。ハーフ団にいい選手を生む。 ヨーロッパでトップレベルの6カ国が参加するのが6カ国対抗(シックスネーションズ)。その次に位置する国々が参加するのがネーションズ・カップで、2部制を取っている。1部と2部は入れ替えがあり、頻繁に力関係が変わるが、1部と6カ国対抗の入れ替えや編入はない。主な強国はポルトガル、ルーマニア、ロシア、グルジアなど。チェコやウクライナといった新興国が加盟し強化しており、大会は競技の普及と国際化の進捗状況を見るバロメーターとも言える。Rugby | Rugby | Rugby (Sport) | Rugby_football | Rugbeo | Rugby | Rugby | Rugby | Rugby | 럭비 | Rugby_(balspel) | Rugby_(sport) | Râguebi | Rugby | Рагби | 橄欖球