ヨコバイ亜目/同翅亜目 Homoptera
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| Higurashi.JPG Tanna japonensisのメス]]
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| 分類
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| 界: | 動物界 Animalia
| | 門: | 節足動物門 Arthropoda
| | 綱: | 昆虫綱 Insecta
| | 亜綱: | 有翅昆虫亜綱 Pterygota
| | 目: | カメムシ目(半翅目) Hemiptera
| | 亜目: | ヨコバイ亜目(同翅亜目) Homoptera | |
ヨコバイ亜目(Homoptera)は、
カメムシ目を二分する亜目の一つ。
セミ、
ヨコバイ、
ウンカ、
アワフキムシ、
アブラムシ、
カイガラムシなどが所属する。農作物から汁を吸うので
害虫として扱われるものが多くふくまれる。
概説
ヨコバイ亜目は、
カメムシ目を
カメムシ亜目(異翅亜目)とともに二分する亜目である。以前は
同翅(どうし)
亜目の呼び方が一般的であった。これは、カメムシ亜目の昆虫の前翅の根元側半分が、厚く硬化して不透明になっているのに対して、前翅全体が同質の膜質であることによる。
一般にはセミがよく知られ、ヨコバイ、ウンカ、アワフキムシなどは、セミを小さくしたような姿を想像すればわかりやすい。ただし、アブラムシ、コナジラミ、カイガラムシは植物への寄生生活に適応し、その姿をかなり変化させる。特に、この類は植物寄生の性質が強く、農業上の重要な害虫とみなされているものが非常に多く含まれている。
ヨコバイ亜目は口吻の位置から大きく腹吻群と頸吻群に分類される。腹吻群はアブラムシやカイガラムシの仲間であり、アブラムシ上科、カイガラムシ上科、コナジラミ上科、キジラミ上科の4つの上科を含む。頸吻群はセミやヨコバイ、ウンカの仲間であり、セミ上科、ヨコバイ上科、アワフキムシ上科、ハゴロモ上科の4つの上科を含む。最近の分子系統解析によって、カメムシ亜目はこの頸吻群の系統の内部に位置することが明らかになっている。
形態
カメムシ目全体に共通する特徴は、口器が針状の、液体を吸収する形になっていることである。カメムシ亜目との大きな違いは、羽根の形に見られる。カメムシ亜目のものが前羽の根元半分を硬化させており、背中に後ろ羽根左右、前羽根左右と折り重ねるように畳むことができるのに対し、ヨコバイ亜目のものは、羽根がすべて膜質で、左には左の前後翅を、右には右側の前後翅を、それぞれ重ねるように畳むことである。
セミ、ヨコバイなどの場合、体は頭部胸部腹部が一つの塊になり、頭部の幅が広く、腹部が尻すぼみの、弾丸型の体をしている。頭部は幅広く、両端に複眼があり、触角は短い。小型の種では、後ろ足が跳躍のために発達し、飛ぶより先に跳ぶ種類が多い。
アブラムシ類はこれとは大きく異なった姿をしている。頭部は小さく、触角は長い。腹部が大きく、たる型の形をしている。足は細く、ゆっくりと動くが、宿主植物上に定着すると、ほとんど動かなくなる。
カイガラムシ類では、アブラムシに似ている点もあるが、宿主植物上に定着した雌成虫は、脚や頭部などの構造を次第に失い、昆虫とは思えない姿になる。
生態
カメムシ亜目には肉食性の種も多いが、ヨコバイ亜目のものは大部分が植食性である。一部に菌食性と思われるものがある。
多くのものは口吻の内部に収められた針状の口針を植物に差し込み、維管束から道管液や師管液を吸収する。維管束から摂食するものでは、もっぱら道管液を摂取するものにセミの幼虫、アワフキムシ、ヨコバイ科の中のオオヨコバイ亜科などがあるが、どちらかと言えば、アブラムシのようにもっぱら師管液を摂取するものが多い。ツマグロヨコバイやウンカの一部など、道管液と師管液の両方を適宜摂取するものも知られている。師管液を摂取するものの排泄物はたいてい余剰の糖分が大量に含まれるので甘く、甘露と呼ばれている。道管液を摂取するものの排泄物はほとんど水ばかりのものとなる。カイガラムシの一部やヨコバイ科の中のヒメヨコバイ亜科など、維管束からではなく柔組織を構成する細胞に口針を突き刺し、内部の原形質を吸い取るものも知られている。
ちなみに、摂食中のアブラムシの口吻をレーザーで切断し、そこから植物の師管内部を流れている液をとりだすという方法が、植物の研究法の一つとして行われている。師管は通常切断すると急速に閉塞し、内部の液の流出を停止する機構を持っているため、師管液の分析は困難なのであるが、アブラムシの吸汁はそうした閉塞機構を抑制した上で行われているので、この方法によって初めて師管液の定量的な化学分析が可能になったのである。
カメムシ目の昆虫は、
不完全変態であり、成虫に近い姿の
幼虫が、
蛹を経ずに成虫になるものである。しかし、ヨコバイ亜目のものには、特殊なものや例外的なものが多い。ウンカ、ヨコバイ類の多くは、ほぼ成虫と同じ生活を行なうものである。アワフキムシ類には、幼虫が道管液から栄養素を吸収したあとに排泄した液の中でアンモニウム石鹸を生成して泡立て、その中に潜む習性がある。セミ類は、幼虫が地中生活で、昆虫としては異例の長期にわたる幼虫期間をもつ。カイガラムシ類では、成虫になると雌成虫が体の構造を単純化させ、昆虫の一般的な体制を失うものがある。また、コナジラミ類は終令幼虫が蛹と呼ばれ、
完全変態に似た姿である。
また、生活環としても特殊な例がいくつかある。アブラムシ類は雌が雌幼虫を生む(しかも卵胎生)する無性世代と雌雄が雄性生殖する世代が季節によって交代する。また、ウンカ類には長翅個体と短翅個体が出る相変異をあらわす。
分類
日本産を中心に、代表的なものを挙げる。
鞘吻類
(南半球にのみ分布)
頚吻類:口器は頭部の基部から出る。
- セミ上科
- アワフキムシ上科
- ヨコバイ上科
- ミミズク科:ミミズク
- オオヨコバイ科:ツマグロオオヨコバイ
- フトヨコバイ科
- オサヨコバイ科
- クロヒラタヨコバイ科
- アオズキンヨコバイ科
- ヒロズヨコバイ科
- シダヨコバイ科
- オモナガヨコバイ科
- ブチミャクヨコバイ科
- ズキンヨコバイ科
- ヒメヨコバイ科
- ヒラタヨコバイ科
- フクロクヨコバイ科
- トガリヨコバイ科
- ヨコバイ科:ツマグロヨコバイ
- アリヅカウンカ科
- シマウンカ科
- ビワハゴロモ科
- ハネナガウンカ科
- コガシラウンカ科
- テングスケバ科:ツマグロスケバ・テングスケバ
- ヒシウンカ科
- グンバイウンカ科
- ハゴロモモドキ科
- アオバハゴロモ科:アオバハゴロモ
- ハゴロモ科:ベッコウハゴロモ
- マルウンカ科:マルウンカ・キボシマルウンカ
- アシブトウンカ科
腹吻類:口器は前脚の間から出る。
- キジラミ上科
- コナジラミ上科
- アブラムシ上科
- アブラムシ科:クリオオアブラムシ・イスノフシアブラムシ・タケツノアブラムシ・
- カサアブラムシ科
- ネアブラムシ科
- カイガラムシ上科
- ハカマカイガラムシ科
- ワタフキカイガラムシ科:オオワラジカイガラムシ・ワタフキカイガラムシ
- マルカイガラムシ科:ヤノネカイガラムシ
- カタカイガラムシ科:ルビーロウムシ・イボタロウムシ・ヒモワタカイガラムシ
- カタカイガラモドキ科
- ニセタマカイガラムシ科
- フサカイガラムシ科
- フクロカイガラムシ科
- コナカイガラムシ科
- カブラカイガラムシ科
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