| モモ |
| 分類 |
| 界: | 植物界 Plantae |
| 門: | 被子植物門 Magnoliophyta |
| 綱: | 双子葉植物綱 Magnoliopsida |
| 目: | バラ目 Rosales |
| 科: | バラ科 Rosaceae |
| 属: | サクラ属 Prunus |
| 種: | モモ persica |
|
| 学名 |
| Prunus persica |
| 和名 |
| 桃 |
| 英名 |
| Peach |
モモ(桃、学名
Prunus persica (L.) Batsch)は
バラ科・
サクラ属の落葉小高木。春には五弁または多重弁の
花を咲かせ、夏には水分が多く甘い球形の
果実を実らせる。
中国原産。食用・観賞用として世界各地で栽培されている。
部位と利用法
花
4月上旬頃に咲き、「桃の花」は春の
季語。桃が咲き始める時期は
七十二候において、中国では
桃始華、日本は
桃始笑と呼ばれ、それぞれ
啓蟄(驚蟄)の初候、次候にあたる。
淡い紅色であるものが多いが、白色から濃紅色まで様々な色のものがある。五弁または多重弁で、多くの雄しべを持つ。花柄は非常に短く、枝より直接生える。観賞用の品種(花桃)は源平桃(げんぺいもも)・枝垂れ桃(えだたれもも)など。庭木として、あるいは華道で切り花として用いられる。
葉
葉は花よりやや遅れて茂る。ハート型で互生し、縁は粗い鋸歯状。湯に入れた
桃葉湯は、
あせもなど皮膚の炎症に効くとされる。ただし、乾燥していない葉は
青酸化合物を含むので換気に十分注意しなければならない。
実
7月~8月に実り、「桃の実」は秋の
季語。球形の果実は赤みがかった白色の薄い皮に包まれ、果肉は水分を多く含んで柔らかい。傷みやすい果物であるため、袋をかけて保護しなければならない手間の掛かる作物である。また、賞味期間も短い。生食する他、ジュース(ネクター)や、シロップ漬けにした缶詰も良く見られる。食用の品種(
実桃)の分類を以下に示す。
- 桃
- 一般的な桃。皮には柔らかい毛が生えている。現在日本で市場に出回っている品種は、白桃(はくとう)系の桃と白鳳(はくほう)系の桃がほとんどである。果肉の黄色い黄桃(おうとう)は、缶詰に加工されて出回ることが多い。
- ネクタリン (Nectarine)/椿桃(つばいもも/つばきもも)
- 皮が赤く、毛はほとんど無い。果肉はやや硬い。光桃(ひかりもも)、油桃(あぶらもも)とも呼ばれる。
- 蟠桃(ばんとう)
- 扁平な形をしている。中国神話では西王母と関連がある。
日本国内では山梨県、福島県、長野県、岡山県など盆地で栽培される。主な生産国は中国、アメリカ、イタリアなど。
漢方において、種子の内核は桃核(とうかく)あるいは桃仁(とうにん)と呼ばれ、血行を改善する薬として婦人病などに用いられる。また、つぼみは白桃花(はくとうか)と呼ばれ、利尿薬、便秘薬に使われる。
樹皮
樹皮の煎汁は染料として用いられる。
歴史
原産地は中国西北部の
黄河上流地帯。欧州へは1世紀頃に
ペルシア経由で伝わった。英名ピーチ(Peach)は“ペルシア”が語源で、
ラテン語の persicum malum(ペルシアの林檎)から来ている。種小名
persica(ペルシアの)も同様の理由による。
日本では弥生時代(あるいはそれ以前)に伝わった。平安時代~鎌倉時代には水菓子と呼ばれ珍重されていたが、当時の品種はそれほど甘くなく主に薬用・観賞用として用いられていたとする説もある。明治時代には、甘味の強い白蜜桃が輸入され、食用として広まった。現在日本で食用に栽培されている品種は、この白蜜桃を品種改良したものがほとんどである。
なお、“もも”の語源には諸説あり、「真実(まみ)」より転じたとする説、実の色から「燃実(もえみ)」より転じたとする説、多くの実をつけることから「百(もも)」とする説などがある。
風習・伝説・年中行事など
中国において桃は仙木・仙果(神仙に力を与える樹木・果実の意)と呼ばれ、邪気を祓い不老長寿を与える植物として親しまれている。桃で作られた弓矢を射ることは悪鬼除けの、桃の枝を畑に挿すことは虫除けのまじないとなる。桃の実は長寿を示す吉祥図案であり、祝い事の際には桃の実をかたどった練り餡入りの饅頭菓子・
壽桃(そうたお)を食べる習慣がある。壽桃は日本でも
桃饅頭(ももまんじゅう)の名で知られており、中華料理店で食べることができる。
日本においても中国と同様、桃には邪気を祓う力があると考えられている。『古事記』では、伊弉諸尊(いざなぎのみこと)が桃を投げつけることによって鬼女、黄泉醜女(よもつしこめ)を退散させた。伊弉諸尊はその功を称え、桃に大神実命(おおかむづみのみこと)の名を与えたという。また、『桃太郎』は桃から生まれた男児が長じて鬼を退治する民話である。3月3日の桃の節句は、桃の加護によって女児の健やかな成長を祈る行事である。果実は形状と色彩が女性の臀部に類似してることから、性と豊饒のシンボルでもある。花あるいは果実の色である桃色(ピンク)も、性的な意味に用いられる。
“モモ”の名を持つ植物
地方によっては甘い果実の総称として“もも”の語を用いることもあり、別種でありながら名前に“モモ”と付けられている植物も多い。
その他、桃に関すること
- 桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)
- 発芽から結実まで、桃や栗は三年、柿は八年かかる。物事を成し遂げるには時間がかかることを示唆することわざ。
- 桃割れ(ももわれ)
- 日本髪の髪型。丸くまとめた髷(まげ)の部分が二つに分かれていて、割った桃のように見える。明治期に考案され、大正期までは未婚女性の髪型として盛んに結われていた。
- 桃色
- 色のひとつ。薄い赤色。ピンク。
関連項目
外部リンク
}}
木 | 果物 | バラ科
Presseguer | Fersken | Pfirsich | Peach | Persiko | Prunus persica | Persikka | Pêche (fruit) | אפרסק | Őszibarack | Persik | Perzik | Fersken | Brzoskwinia | Pêssego | Peach | Бресква | Persika | 桃