ホヤ(海鞘)は脊索動物門 尾索動物亜門 ホヤ綱 に属する海産動物の総称。体は被嚢(ひのう)と呼ばれる組織で覆われている。古くには「老海鼠」、「富也」、「保夜」などの表記も見られる。ホヤの名は、ランプシェードに当たる火屋(ほや)にかたちが似ているところから。または、ヤドリギ(ほや)にそのかたちが似ているから。またマボヤはその形状から「海のパイナップル」と呼ばれたりもする。群体で生活するものと単体で生活するものがある。単体ホヤは有性生殖を行い、群体ホヤは有性生殖、無性生殖の両方を行う。世界中の海に生息し、生息域は潮下帯から深海まで様々。
成長過程で変態する動物として知られ、成体は海底の岩などに固着し、植物の一種とさえ誤認されるような外観を持つが、幼生はオタマジャクシ様の形態を示し遊泳する。実は脊椎動物に近縁であり、発生過程の研究材料としても有用。光受容器、神経、筋肉、脊索等の組織をもつ。血液(血球中)にバナジウムを高濃度に含む種類がある。体内でセルロースを生成することのできる、現在確認されている唯一の動物である。
カタユウレイボヤ (Ciona intestinalis) は生物学において発生のモデル生物として用いられる。ホヤは発生学の材料として古くから用いられてきたため、その分野での知見が蓄積されている。また2002年にはドラフトゲノム配列が決定された。動物としては7番目となる。さらに近縁種のユウレイボヤ (C.savignyi) でもゲノムプロジェクトが行われている。
ホヤの属する脊索動物門には我々ヒトを含む脊椎動物亜門が含まれている。従ってホヤの発生を研究し、脊椎動物と比較することで、脊椎動物の発生と進化を知る手がかりが得られると期待されている。ホヤの遺伝子数は脊椎動物の約半分と考えられており、発生様式も比較的単純であるという、実験動物としての利点を持っている。
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