ペット (Pet) は愛玩動物(あいがんどうぶつ)とも言い、主に愛玩を目的として日常生活で飼育される動物のこと。人間の生活サイクルに対応できる(あるいはサイクルに干渉しない)動物が好まれる。近年ではペットに替わって「コンパニオンアニマル」という概念も普及してきている。
ペットを飼育する者は、動物の虐待の防止や公衆衛生の観点から、「動物の愛護及び管理に関する法律」や「狂犬病予防法」などの法令により定められた義務を負う。
猫科の動物は古代エジプトにおいて神格化されたせいもあって、高貴な身分に相応しい愛玩動物として扱われ、実用的な用途よりも、より今日のペットに近い存在であったとされる。丁寧に埋葬されたネコのミイラも発見されており、同時代に於ける同種動物の地位が如何に高かったかを感じさせる。
古くは家畜とペットの境界は曖昧で、飼育する側の社会的地位によって、その境界は更に曖昧な物であった。今日では多くの国で愛玩用または訓練して道具として用いられるイヌであるが、日本でも鎌倉時代では一般的な食用動物として見なされており、その風習は江戸時代初期まで続いていた。しかし法令や宗教的な理由から獣肉を食べる習慣が日本では次第に廃れた事から、今日の日本ではイヌを食用と見なす習慣は稀である。しかしそのような過程を経なかった国では、今日でもイヌは、良く増えどんな餌を与えても食べる良い食用家畜とみなされており、殊更イヌを食べる習慣の無い国から、非難・中傷されるなどの社会現象が発生している。(犬食文化の項を参照されたし)
これと同時に、珍しい動物を飼いたいという需要もあり、この中には密猟によって捕獲された動物が含まれ、場合によっては飼育には充実した設備を要する物が、安易に密売買されるケースも少なくない。野生のオランウータンはワシントン条約で商取引が禁じられているが、これすら売買していた事例もあり、幼い内に親から引き離されたこれら個体が、再び森に帰れるよう、リハビリを行っている団体もあるが、本来はオランウータンの生態を研究するために生息域にいる研究者にこれらペットとして違法に飼われていたものが持ち込まれ、研究者らが自然環境への復帰作業に動員されてしまい、研究が滞るケースもあるという。また動物園などから珍しい動物が盗難に遭うなどの事件も発生しており、盗んだはいいが飼い方が判らず(情報も無いため)死なせてしまうといった事件も起きている。日本においては2003年にレッサーパンダなどが盗まれ売買された事件も発生している。(三ヵ月後に発見され戻された)
一方、ペットを玩具のように考える飼い主も後を絶たず、その性質に即した飼い方が成されていないケースも少なくは無い。中には、偏食の結果として糖尿病などの成人病的症状で通院するものや過度に愛玩された結果、神経性の円形脱毛症や胃潰瘍に陥るもの、場合によっては飼い主のストレスから鬱憤晴らしに虐待を被るケースまで見られる。
よく懐いている犬の場合、飼い主が与えた餌を食べると飼い主が喜ぶ事を犬が理解して、満腹であっても飼い主を喜ばせようと餌を食べる場合が見られる。これらの犬は肥満やそれに絡む健康被害を被る事もあるとされる。肉食性の動物に、菜食主義者の飼い主が野菜を主体とした餌を与えて、適切な消化酵素を持たないこれら肉食のペットが健康被害を被るケースも見られる。
この他、物品のように飽きたから捨てるという事態に至っては、飼い主がこれら動物を野に放ち、帰化動物となるなどの問題も、世界各地で発生している。日本では1970年代に放映されたテレビアニメーションの影響で、アライグマを飼う家庭が出たが、本来非常に気性の荒いこの動物は飼育が難しく、処分に困った飼い主が捨てるケースも発生、一部地域では野生化したアライグマがゴミや農作物を食い荒らすなどの被害も発生している。東京都には野生化したワカケホンセイインコが大量に住み着くなどの現象も確認され、温排水が流れ込む用水路にワニが・路上でカミツキガメが保護されたとするニュースが度々聞かれるなど、芳しくない現象が発生している。
保健所では日常的に保護された犬・猫などの動物が殺処分されている一方、ペットショップには珍しい外国産の動物がならび、また珍しい・人気がある種類の犬・猫では、一儲けを目論んだブリーダーが近親婚による繁殖を行うといったケースも報告され、それらの中には近親婚によって発生した、畸形や遺伝的な異常を持つ個体が販売され、飼い主とペットショップで品質面が問題となって係争されるなどの現象も起こっており、これを憂う向きもある。
以下に上げるのは、普遍的ではない・やや特殊な事例に於ける項目である。
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