ペクチン (Pectin) とは、植物の細胞壁に含まれる複合多糖類で、ガラクツロン酸 (Galacturonic acid)が α-1,4-結合したポリガラクツロン酸が主成分である。天然ではガラクツロン酸の一部にメチルエステル( methyl ester)化が見られる。エステル化の少ないもの、人工的に脱エステル化したものを特にペクチン酸(Pectic acid') という。 ガラクツロン酸の他にいくつかの多様な糖を含むことが知られる。分子量は50,000~360,000で、特に植物の葉、茎、果実に含まれる。食品添加物としても使用される。EDTA,クエン酸、蓚酸などのキレート剤と共に加熱することで可溶化され抽出される。
構造
天然では以下の構造の異なる3つのドメインから構成される。
ホモガラクツロナン
ホモガラクツロナン(Homogalacturonan HG)は最も主となる構造。ガラクツロン酸のみの連続したα-1,4-結合。ガラクツロン酸の
カルボキシル基へのメチルエステル化や
水酸基への
アセチル化が存在し構造に変化をもたらしている。エステル化されていないガラクツロン酸のカルボキシル基が
カルシウムイオンと結合してゲル化する。そのためメチルエステル化の頻度が強度を決める要因となる。
ラムノガラクツロナン‐I
ラムノガラクツロナン‐I(Rhamnogalacturonan-I RG-I)はガラクツロン酸と
ラムノースのα-1,4/1,2-結合の繰り返し構造。ラムノースからは1,4-
ガラクタン、1,3-
アラビナンの側鎖が分岐している。
ラムノガラクツロナン‐II
ラムノガラクツロナン‐II(Rhamnogalacturonan-II RG-II)は約30の糖からなるなる複雑な構造。ガラクツロン酸、ラムノース、の他
アピオースやメチル
エーテル化した
グルクロン酸、
フコースなどを含む。
食品添加物としてのペクチン
食品工業においては
増粘多糖類として使われており、
サトウダイコン、
ヒマワリ、アマダイダイ(
オレンジ)、
グレープフルーツ、
ライム、
レモン又は
リンゴなどから抽出される。ペクチンは酸性の食品にも使用できることから、
ジャム・
ゼリーなどの
ゲル化剤や、ヨーグルト飲料などの乳タンパク安定剤として使用される。カルシウムとのゲル化作用を直接利用する
フルーチェのような食品もある。
人体への作用
ヒトの消化管内では
微生物が分解するが、ヒトの消化
酵素では分解されないことから、
食物繊維として機能する。また抽出する植物の種類によっては
アレルギー緩和作用があるという報告もある。
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糖類 |
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