ベチュアナランド(Bechuanaland)とは、1885年3月31日から1966年9月30日まで南部アフリカに存在した、イギリスの植民地・保護領のこと。
ベチュアナランド保護領は、バストランド(現レソト)、スワジランドと並ぶ高等弁務官地域の1つであった。ケープ植民地総督のもと、イギリスの高等弁務官ないし特命全権大使が任命した駐在弁務官が統治に当たった。
セシル・ローズ率いるイギリス南アフリカ会社(BSAC)は、南部アフリカ一帯に広大な統一植民地南アフリカ連邦を結成することを計画していたが、その一環として、BSACが治めるマタベレランド(ローデシアの一部)がベチュアナランド東部の編入を要求。ツワナ族の反発もあり、1887年、セシル・ローズの部下サミュエル・エドワーズが排他的な鉱物採掘権を付与されると同時に、領土要求は消えることとなった。
1891年より、南アフリカ駐在の高等弁務官がベチュアナランドの行政権を行使することとなった。1895年にはBSACが再度ベチュアナランドの領有を計画したが、カーマ3世、バトエン1世、セシェレ1世というツワナ族の首長3人がロンドンに赴き、BSACのベチュアナランド領有計画を断念させることに成功。BSACはわずかな開発権限を与えられるにとどまった。
1964年6月、イギリス政府は民主的な自治政府の設立を容認。翌1965年には主都が域外のマフェキングから域内のガベロンズへと移された。同年新憲法が公布され、議会選を実施。独立運動の指導者セレツェ・カーマ率いるベチュアナランド民主党(現在のボツワナ民主党)が勝利し、カーマが首相の座に就いた。そして1966年9月30日をもって、イギリス保護領ベチュアナランドは消滅し、独立国家ボツワナ共和国が成立したのである。新国家の初代大統領にはカーマが就任し、首相職は廃止された。
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