フリードリヒ3世(1415年 - 1493年8月19日 ドイツ王在位1440年 - 1493年 皇帝在位1452年 - 1493年)は、ハプスブルク家出身の神聖ローマ帝国皇帝(同家としては5世)。オーストリア大公エルンスト鉄公とシムブルギス・フォン・マゾーヴィエンの間に生まれた。従兄のドイツ王アルブレヒト2世(同家としては5世)が、亡くなりその後を襲って皇帝位につく。凡愚極まる人物で、不運の連続だったが、長寿でありライバルの急死も連続し、何もしないまま同家の地盤を固めて往生した。ドイツやイタリアなどオーストリア国外への統率力が弱体化したことが、帰ってハプスブルク家の地盤を強化させたと言える。好きな言葉は「A・E・I・O・U」。数多くの蔑称を身に纏い、死後は、「神聖ローマ帝国の大愚図」という綽名を贈られた。
フリードリヒ3世は倹約家で、「ポルトガルへの使者に旅費をほとんど与えず、使者は物乞い同然でポルトガルたどり着き逮捕された」、「ローマまでの路銀を教皇に用立てさせた」、「エレノオーレに『ワインをストレートで飲むとは何事だ!』と怒った」、「日頃の食事は芋と豆料理ばかりだった」等の風説が広まった。
また、占星術に深くはまり、イタリアで授けられた子供は悪魔の申し子であると信じて手を触れなかったとも言うが、1459年3月22日待望の王子(後のマクシミリアン1世)が生まれた。この時の占いの結果は大吉だったが、それは後に正反対の結果となってあらわれる。
フリードリヒ3世のの好きな言葉は「A・E・I・O・U」で、なんでもかんでもこれを掘り込んでいた。(これは、「Austriae Est Imperator Orbis Universi(オーストリアは全世界の支配者なり)」という意味のラテン語の略)。
存亡の危機にあるハンガリー貴族は、妄想にふけるフリードリヒ3世を見限り、オスマン帝国から恐れられていたヨハン・フニャディを実質的な王に選出していたが、1458年、フニャディの子、マーチャーシュ・コルヴィヌスは正式にハンガリー王に選出されるとワラキア、セルビア等次々に領土を拡張し、1479年にはオロモウツの和約によってオーストリア大公の地位さえ奪ってしまう。1483年にはオーストリアの半分を支配し、1485年以降ウィーンも占領された。しかし、マーチャーシュは、1490年に子を残さぬまま死亡し、フリードリヒ3世は再びウィーンに戻り、オーストリアの支配権を奪還することができた。
このあと、1488年にブルターニュー公フランソワ2世が一人娘アンヌを残して亡くなったときも同じような状況になった。アンヌも既にマリアと死別していたマクシミリアンと婚約したが、フランス王シャルル8世は、武力で彼女を奪った。この事件が元で、フランス王家とハプスブルク家の仲は急速に悪化して行く。 しかし、ブルゴーニュとの婚姻は、その後のハプスブルク家の結婚政策「他の者には戦争をさせておこう。我々は結婚する」の第一歩となった。
1442年、フリードリヒ3世は、フランクフルト帝国議会である法律を発布するが、この時の法律第17条冒頭に「神聖ローマ帝国とドイツ国民」といった表現が登場する。ここから次第に、「神聖ローマ帝国」という国号に「ドイツ国民」という言葉が付加されるようになる。このことはつまり、その帝国の支配領域がドイツに限られてきたということを追認せざるを得なくなった訳で、1486年に使用された「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」は少なくともこの意味だった。歴代の皇帝が夢見てきた世界帝国の建設という目的を公式に放棄したことがここからわかる。フリードリヒ3世は、「A・E・I・O・U」を色々なものに掘り込んだりしたが、ここにはせめて帝国内だけはと言う、はかない諦めにも似たものがあったのかもしれない。ちなみに次のマクシミリアン1世は、ローマへ行かずとも皇帝になれる道を開き、わざわざローマまで行って戴冠した皇帝は、フリードリヒ3世が最後となった。
| 先代: アルブレヒト2世 | 神聖ローマ皇帝一覧 | 次代: マクシミリアン1世 |
Friedrich III. (HRR) | Frederick III, Holy Roman Emperor | Federico III de Habsburgo | Friedrich III (Saksa-Rooma keiser) | Frédéric III du Saint-Empire | Frederik III van het Heilige Roomse Rijk | Fryderyk III Habsburg | Fredrik III (tysk-romersk kejsare) | Фрідріх III Габсбург | 腓特烈三世 (神圣罗马帝国)
This article is licensed under the GNU Free Documentation License.
It uses material from the
"フリードリヒ3世 (神聖ローマ皇帝)".
Home Page • arts • business • computers • games • health • hospitals • home • kids & teens • news • physicians • recreation• reference • regional • science • shopping • society • sports • world