パイオニア株式会社 (PIONEER CORPORATION) は、日本の大手音響機器・映像機器メーカーの一つ。PDP(プラズマテレビ)、DVDレコーダー、PC用DVD/CDドライブで強いブランド力と高いシェアを持つ。
また「カロッツェリア」ブランドで車載用AV機器(カーナビゲーション、カーオーディオ)を展開している。ソニー、松下電器産業、東芝、日立製作所等と比べだいぶ規模の小さい企業であるが、自社の得意とする分野において選択と集中を早くから進めており、個々の事業においては優れた技術力と高いブランド力を持っている。
車載用のオーディオにも早くから目をつけており、世界初のコンポーネントカーステレオを発売し、その後GPS搭載の世界初カーナビゲーションシステムを開発した。DVD搭載型、HDD搭載型を次々と開発して、カーコンポーネント事業では世界トップの技術とシェアを持つ企業にまで成長した。
また、日本ではレーザーディスクの盟主としても知られており、日本ビクターの開発したVHDに国内の主要電機メーカーのほとんどが賛同した不利な形でシェア争いが始まったが、結果としてパイオニアの大勝に終わった(その後、DVDに取って代わられた事により、現在はレーザーディスク事業からは他社同様に撤退している)。その後、DVD-RやDVD-RWを開発するなど、光ディスク事業においても高い技術を持った。
しかし、DVDメディアの製造販売からは早々に撤退しており、むしろDVD業界におけるパイオニアの功績は高い技術力を反映したPC用DVDドライブにあったといえる。DVDドライブ時代の当初からプロも認める高性能なドライブを発売すると同時に性能を落とした廉価普及版も投入し、パイオニアはDVDドライブのスタンダードとなっていった。パイオニアのドライブでの書き込み品質が良かったのはもちろんそれ自体の高性能さもあるものの、ディスクとの相性の良さがあったからと言える。DVDレコーダーでは松下電器産業や東芝と共に御三家の一つとして数えられておりシェアも高いが、近年の低価格化競争によって利益を圧迫されている状態が続いている。
かつて、ディスプレイではCRT方式のリアプロジェクションテレビ(パネルは他社製)を海外向けに販売する程度で大きなシェアは持っていなかったが、1997年に当時高価だったプラズマディスプレイを世界で初めて家庭用向けに発売した。その社運を賭けたプラズマテレビにおいては、国内ではパネルも自社生産できる数少ないメーカーの一つであり(ただしチューナーは他社のOEM)、独自の技術で擬似輪郭や消費電力などのプラズマテレビの弱点の数々を克服している。また、古くから培ってきたオーディオ技術も搭載し音質も良いといわれる。かつては43V型と50V型のみを製造していたが、NECプラズマディスプレイの買収により、61V型もラインナップに加えた。
しかし、最近になってリアプロジェクションテレビやSEDが注目されつつあり、大型化が困難であった液晶テレビもプラズマと同等のサイズの物が開発されるようになってきた。プラズマディスプレイにおいてもライバルである松下電器産業と日立製作所が業務提携を結ぶなど、パイオニアは苦しい立場にある。今後も必至であろうディスプレイ戦争においてパイオニアが勝ち残っていく為にも、技術面における更なるブレークスルー及び大幅なコストダウンが望まれるところである。
パイオニアは有機ELディスプレイも古くから研究開発しており、カーオーディオの照明や液晶のバックライト、カーオーディオの単色ディスプレイ用などで既に製品化している。2005年には京都大学、三菱化学、ロームと共にフレキシブルな有機ELディスプレイの試作に成功した。
この他にも、1990年代後半は旧J-PHONE向けに携帯電話機の供給も行っていた。音響機器メーカーらしく音質は良いと評判であったという。特に携帯初の全面タッチパネル式のDP-211は、付属のペンで手書き入力も可能で、またオプションのカーオーディオに取り付ければハンズフリーにも対応するという、時代を先取りした画期的な商品であった。また、その兄弟機種であるDP-211swは、携帯初の文字メッセージサービス(旧スカイウォーカー、現スカイメール)対応機種であった。
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