| チョウ目・ガ目・鱗翅目 Lepidoptera | ||||||||
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| 分類 | ||||||||
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| 下位分類 | ||||||||
| (チョウとガを参照) |
見た目が「チョウ」であるのに「ガ」の属す科や属に属しているというアゲハモドキのような例もある。
日本語では「チョウ」と「ガ」をはっきり区別しているが、ドイツ語圏やフランス語圏など、この2者を区別しない言語・文化もある。元来、漢語の「蝶」とは「木の葉のようにひらひら舞う蟲」を意味し、「蛾」とはカイコの成虫及びそれに類似した蟲を意味する言葉であった。そのため、この漢語概念を取り入れた日本語において、そもそも「チョウ」と「ガ」は対立概念ではなかったのである。当然、今日「チョウ」と呼ぶ昆虫を「ガ」と認識することもあったし、逆もまた真である。さらに、「蛾」という語が産業昆虫として重要であり、しばしば民俗的に神聖視されるカイコの成虫がイメージの根底にあることからわかるように、今日のように不快昆虫というイメージもなかった。漢字文化圏で美人の眉のことを「カイコガの触角のような眉」を示す「蛾眉」なる語で示すことにそうした文化的背景がよく表されている。
むしろ日本における今日的な「チョウ」と「ガ」の線引きの起源をたどってみると、英語における "butterfly" と "moth" の線引きと一致し、英語圏からの近代博物学の導入に伴って英語の文化的分類様式が科学的分類法と混在して日本語に持ち込まれたことが推測される。英語と同じゲルマン語派のドイツ語におけるチョウ目の文化的分類様式を英語と比較してみると、日本語で「チョウ」と訳される "de:Schmetterling" はチョウ目の大型群、すなわち「チョウ」及び大蛾類を併せた概念であり、英語の "moth" に対応する "de:Motte" はチョウ目の小型群、すなわち小蛾類を指す概念で、英語及び近現代日本語における線引きと明瞭に異なっている。
よく日本の中学生用の国語の教科書に掲載されているヘルマン・ヘッセの短編小説、『少年の日の思い出』で、主人公が友人の展翅板から盗み出すヤママユガが、原文が Schumetterling であるが故に「蝶」と訳されていることに違和感を感じた読者も多いであろうが、それはこうした事情に立脚する。ちなみに、 moth や Motte は元々は毛織物や毛皮を食害する小蛾類であるイガの仲間を指す語であったらしい。今でもドイツ語の Motte の狭義の意味はイガ類を指している。このため、中世以来毛織物が重要な衣料であった西ヨーロッパでは moth-Motte 系統の単語には害虫としての不快感が付きまとっており、この事が明治以降の学校教育における博物学の授業を通じて、チョウは鑑賞に堪える美しい昆虫、ガは害虫が多い不快な昆虫というイメージが日本に導入され、定着した根底にある可能性がある。
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