スウェーデン王国(スウェーデンおうこく)、通称スウェーデンは、北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島にある国。西にノルウェー、北東にフィンランド、南西にカテガット海峡を挟んでデンマーク、東から南にはバルト海がある。現王朝名は“バーナドット朝”。スウェーデン・アカデミーによるノーベル賞授与は世界的権威がある。
歴代国王は王位につく際に、自分の統治をモットーとして表明する習慣になっている。現国王カール16世グスタフのモットーは「För Sverige i tiden (スウェーデン語: スウェーデンのために、時代と共に)」である。(右下の表中では国の標語となっている。)
公式の英語表記は、Kingdom of Sweden(キングダム・オブ・スウィーデン)。通称、Sweden。
日本語の表記は、スウェーデン王国。通称、スウェーデン。他に、スエーデンという表記もされる。また文化面では、英語の形容詞形スウェディッシュが使われる。漢字による当て字は、瑞典。
古代はスウェーデン・ヴァイキング(ヴァリャーグ)として主に東方で活動した。ヨーロッパ文化やキリスト教も受容し、13世紀頃にはフォルクンガ朝が現在のフィンランドを含む地域を統一。1397年にデンマーク・ノルウェーとカルマル同盟を結んで同君連合となる。
1523年カルマル同盟から離脱し王政となる(ヴァーサ朝)。16世紀の宗教改革ではプロテスタントを受容し、バルト海地域へ進出する。17世紀にグスタフ2世アドルフ(獅子王)の時代にバルト帝国を建国する。新大陸にも植民地を開き王国は最盛期を迎える。1654年にプファルツ朝に王朝替えするもバルト帝国を維持。しかし18世紀初頭にカール12世はバルト海の覇権を争い、ピョートル1世の時代のロシア帝国と大北方戦争で戦って敗れ、沿岸の領土を失ない一時没落する。18世紀後半にホルシュタイン・ゴットルプ朝のグスタフ3世が中興させるも、ナポレオン戦争の経過によって、フィンランドを失った。
1809年の革命で立憲君主制が成立、1814年にキール条約でノルウェーを併合。1818年よりフランス人ベルナドットが国王に即位しベルナドッテ朝が始まる。ウィーン体制ではノルウェーと同君連合(1814年-1905年)を結ぶが、05年に分離。19世紀半ばにスウェーデン王の推奨した汎スカンディナヴィア主義が頓挫し、北欧は小国化に向かう。1932年に社会民主労働党政権となり、以降のスウェーデンは一党優位政党制となった。武装中立政策を取り、第一次世界大戦、第二次世界大戦の両大戦にも参加していないが、両大戦では義勇軍を組織していた事は事実となっている。しかし第二次大戦の中立違反の政策は、戦中も戦後も、国内外から批判を浴びているが、当時は連合国も枢軸国も国際法を守っておらず、一方的に批判される謂れは無く、スウェーデンの決定は彼ら自身の価値観によって決めていたのである。デンマーク、ノルウェー、フィンランド人の反ナチス、レジスタンスを匿い、ユダヤ人を保護したことは、人道にもっとも重きを置いた決定と言える。
東西冷戦中は、ノルディックバランスを構築し、アメリカ寄りの政策と中立主義政策を行き来したが、冷戦終結後は、中立主義を放棄し、1995年に欧州連合(EU)に加盟した。
立憲君主制。元首である国王は、国家の象徴であり、儀礼的職務のみを行う。
議会(Riksdag)は、1971年に両院制から一院制に変わった。349議席、任期4年。議員は、単純拘束名簿式の比例代表選挙で選出される。次回選挙は、2006年9月の予定。
行政府の長は、首相。議会の総選挙後に、国王が各政党の代表者を召集し、新首相を指名。議会の承認を得た後、新首相が各省の大臣を指名し組閣を行う。その後、国王によって正式に任命され、前任者との引継ぎをする。
十数年前は、スウェーデンといえば老人介護や障害者ケアが優れた福祉国家というイメージだけがまだ強かったが、最近では、小学校では成績を付けない国、ゴミ焼却でダイオキシンをほとんど出さない国、コンピュータの先進国というように、福祉以外の面も広く知られるようになってきた。
各国が社会政策を学ぼうと注目するスウェーデンは、「社会科学の実験国家」だとも言われている。時代状況の変化に対応し、実に簡単に制度(法律)が変更される。そのため、スウェーデンの研究は絶えずこの変化を追いかけ、変更された意図を正確に捉え、その目的と意義を探る必要がある。低所得者層、高齢者、障害者、女性、失業者等、社会的弱者もあるレベル以上の生活をすることが保障される。
日本の県に相当するスウェーデンの地方自治体には2種類あり、その一つは国会と政府の出先機関であるレーン(スウェーデン語:län)で、もう一方は県民の代表たるランスティング(スウェーデン語:landsting)である。
レーンの総数は21で、ランスティングのそれは20であり、両者の境界線はほぼ一致する。ゴットランドは島という性格上、レーンの境、市の境、ランスティングの境が偶然一致してしまった特異な例である。レーンは、国会の決定に従い、政府の指示のもとで地域的に必要とされる行政を行うのがその主な役割。その最高議決機関である執行委員会は中央政府によって指名される執行委員長(知事に相当)と、ランスティングを通じて住民により選挙で選ばれた委員で構成される。これに対してランスティングの役割主には、県民の健康増進と公衆衛生の維持にあって、その最高議決機関は県民から直接選挙で選ばれた議員によって構成される県議会である。ランスティングの役割は地域によって細かい部分には差があり、レーンとの役割分担も細部は地方によって異なる場合もある。
地方行政区分とは別に歴史的、言語的に繋がりのあるランドスカープ(landskap)と呼ばれる25の地方がある。詳細はスウェーデンの地方を参照
スカンディナヴィア半島の中央、東側に位置する。半島西部はスカンディナヴィア山脈が南北に連なっているが標高は2,000m程度しかないなだらかな山脈である。ボスニア湾やバルト海に沿って平野部はあるが、それほど広大ではない。南部のスコーネ県を除き厳しい冬である。また夏も全般的に冷涼としている。湖沼も多く、中南部に最大のヴェーネルン湖と2番目に大きなヴェッテルン湖が位置する。肥沃な地はスコーネ県しかなく、中部から北部は農業には適さず酪農が主である。
17世紀にヨーロッパで最初の紙幣が発行され、中央銀行である「リクスバンク」が設置されたことで知られている。
一般には自動車メーカーとして知られるSAAB (サーブ)の母体はもともとは航空機メーカーで、グリペンといった戦闘機やサーブ340などのターボプロップ旅客機を開発した実績を持つ。2006年現在、民間機部門からは撤退し、自動車部門はオペルと統合予定のGM100%子会社である。(詳細は該当項目参照のこと)
もうひとつの自動車メーカー、ボルボ (VOLVO) の乗用車部門はフォード・モーターの傘下。
ボフォースは、第二次世界大戦以前から存在し世界的なシェアを持つ重火器の老舗メーカーである。Sタンクもしくはバルカンタンクの名前で知られている戦車、Strv.103はこの企業が主体となって開発された。
北部の都市キルナは鉄鉱石の産地として有名であり、これを背景とした鉄鋼業が盛んである。生産される鋼材はスウェーデン鋼と呼ばれ、硬く上質の鋼材として評価が高い。
他に火薬メーカーのノーベル社、ヨーロッパ第2位の家電メーカー エレクトロルクス社、プロ用カメラ・レンズ製造のハッセルブラッド社などが挙げられる。
H&Mは世界22カ国で展開する衣料品チェーンである。
公用語はスウェーデン語(svenska)であるが、北部のラップランドではサーミ語も話されている。スウェーデン語は隣国のノルウェー語、デンマーク語と類縁関係(ゲルマン諸語)にあり、スウェーデン語話者とノルウェー語話者は相互に意思疎通が可能であると言われる。近年移民を受け入れており、様々な人種、民族が移住してきている。世論調査によれば、スウェーデン人を自認する人は90%、在住外国人は10%であった。しかし、その外国人のうち北欧人は6割おり、スウェーデンの価値観だと、同朋意識を持つ居住者は96%ということになる。
冬至は一番日が短い日であるが故、日が長くなり始める日。日が長くなることを祝う古来からの民間信仰に、キリスト教の光の聖人がいつの間にか一体となって現在に至る。
長く暗く寒い三重苦の北欧の冬に一筋の光を投げ込むのが聖ルシア。この日の朝、女の子がいる家庭では白いドレスに蝋燭の冠を被った娘が父親にサフランパンとジンジャークッキーを持って行き、枕元でサンタ・ルチアの曲を歌う。父親はルシアのような光に包まれた娘に起こされる。
近年では職場や学校、教会などで聖ルシア祭が行われ、蝋燭の冠を被ったルシア姫を先頭に同じく白いドレスを着た女の子と星の使いに扮した男の子が行列を作ってサンタ・ルチアなどの歌を歌う。頭に載せたり手に持った蝋燭の淡い光が日の光を切望する北欧の人たちの気持ちを代弁しているようでもある。行列の後はサフランパンやジンジャークッキー、コーヒーやグレッグと呼ばれるホットワインが振る舞われる。
なお、イタリア語読みでルチアだったものが、スウェーデン語読みでルシアに変化している。
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