[[画像:Nucleus ER golgi ex.jpg|thumb|right|400px|図1 核、小胞体とゴルジ体: (1)核 (2)核孔 (3)粗面小胞体 (4)滑面小胞体 (5)リボゾーム (6)輸送される蛋白質 (7)ゴルジ小胞 (8)ゴルジ体 (9)ゴルジ体シス面 (10)ゴルジ体トランス面 (11)ゴルジ偏平嚢 (12)分泌小胞 (13)原形質膜(細胞膜) (14)エキソサイトーシス (15)細胞質 (16)細胞間基質 ]] ゴルジ体(ごるじたい, 英語: Golgi body)は、真核生物の細胞にみられる細胞小器官の1つ。発見者のカミッロ・ゴルジ(Camillo Golgi)の名前をとってつけられた。ゴルジ装置(Golgi apparatus)、ゴルジ複合体(Golgi complex)あるいは網状体(dictyosome)とも言う。へん平な袋状の膜構造が重なっており、分泌タンパク質や細胞外タンパク質の糖鎖修飾や、リボゾームタンパク質のプロセシングを行う。
ゴルジ体は小胞体と近接して存在することが多く、小胞体側の網目構造をCGN(Cis Golgi Network; シス・ゴルジ網)、反対側の面の網目構造をTGN(Trans Golgi Network; トランス・ゴルジ網)と呼び、ゴルジ体の成層部分も小胞体側からシス嚢、中間嚢、トランス嚢の三つの部分に分類される。特に成層部分をまとめてゴルジ層板(Golgi stack)と呼ぶこともある。
ゴルジ体は、小胞体側にあたるシス側とその反対側であるトランス側とで、膜蛋白質の酵素活性などいくつかの点で大きく異なり、その果たす役割もかなり明確に分かれている。
ゴルジ小胞の交換(小胞輸送と呼ぶ)は、機能としては小胞体からゴルジ体を通じて細胞内外に分泌される方向が主(通常の輸送経路と呼ばれる)で、分泌蛋白質などはこの小胞の内腔に取込まれ、あるいは膜蛋白質として輸送される。
これと平行に逆方向の輸送を行う経路(返送経路と呼ばれる)も存在する。小胞体に存在するべき蛋白質(小胞体蛋白質(ER resident protein))も通常の輸送経路によりゴルジ体へと移行するが、ゴルジ体ではこれらの蛋白質に存在する小胞体保留シグナル(ER retention signal; シグナルペプチドの一種。ペプチドのC末端に存在する-Lys-Asp-Glu-coo-あるいはこれに類似した配列でKDEL配列とも呼ぶ)を認識し、これをゴルジ小胞に集めて返送経路に乗せ、小胞体に返す働きがある。実際には小胞体やCGNの膜蛋白質として存在するKDEL受容体により行われる。返送される小胞体蛋白質の中には結合蛋白質(BiP; Binding Protein)と呼ばれる蛋白質があり、これは蛋白質としての畳み込みに問題があるペプチドを識別し、結合する働きがあり、結果として小胞体からゴルジ体へと誤って輸送された未熟な蛋白質などを小胞体に送り返す機能を果たしている。
なお、通常の輸送経路はプレフェルジンAにより、また、返送経路はノコダゾールにより阻害される
小胞の輸送には常時一定の速度で行われる構成的なもの(バルク輸送(Bulk flow)と呼ぶ)と、外部からの刺激によって始まる調整的なものがある。バルク輸送の速度は、粗面小胞体に蛋白質を注入し、その半分の量が細胞外へ運び出される時間でおおむね1~3時間程度であるが、ごく短いペプチドでは10分程度と速くなる。分泌小胞はバルク輸送に、分泌顆粒は調整的輸送の際に現れる。
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