ケッペンの気候区分(―のきこうくぶん)とは、ドイツの気候学者ケッペン (Wladimir Peter Köppen) が、植生分布に注目して1923年に考案した気候区分である。気温と降水量の2変数から単純な計算で気候区分を決定できることに特徴がある。
ケッペン以外の気候区分も考案されている。1879年に公表されたズーパンの気候区分は、年平均気温のみで気候を区分していた。1950年以降は、ケッペンのような結果としての気候ではなく、気候の成因(原因)から分類する試みが続いている。1950年にはフローンが風系(季節風)を加味した区分を、同年アリソフは気団や前線帯の位置を生かした区分を、1960年には、ヘンデルが大気の大循環を考慮に入れた気候区分を発表した。
気候型を区分するには各月毎の平均気温と降水量のデータがあればよい。気温を折れ線、降水量を棒グラフで示した雨温図や、縦軸に気温、横軸に降水量をとった座標上に各月のデータをプロットしたハイサーグラフから読み取るのが便利である。
判定には、まず一般的な樹木が生育するのに必要な最低限の降水量があるかどうかを見る必要がある。この基準を乾燥限界といい、以下の計算式から求められる。計算式の違いは季節ごとの水分の蒸発量を考慮したもので、夏季は水分がすぐ蒸発するため、乾燥限界を大きくして調整をはかっている。
年降雨量(mm)が r 以上の場合は湿潤気候(A・C・D)に分類、r 未満の場合は乾燥気候(B)に分類される。 また、乾燥気候(B)と寒帯気候(E)は、それぞれ乾燥限界と最暖月平均気温から簡単に判定できる。
※気温は摂氏、乾燥限界(降水量)はmmとなる。cmで求める場合はそれぞれの式を10で割ればよい。
W : Wüste(砂漠) S : Steppe(ステップ)
T : Tundre(ツンドラ) F : Froste(氷点下)
A、C、Dの分類記号は以下のようになるが、A(熱帯)を分類する場合と、C(温帯)、D(亜寒帯)を分類する場合では分類方法が異なる。
f : feucht(湿潤) m : Mittelform(中間) w : wintertrocken(冬に乾燥) s : sommertrocken(夏に乾燥)
大学受験で「ケッペンの気候区分」と指定されたとき、一般的にはこれらを指す。但し高山気候は含まないことが多い。また、Cfa、Cfb以外の3文字の気候区分の知識が要求されることは稀である。
トレワーサによる修正区分では、亜寒帯地域の植生との整合性を図る為にDa〜Ddのようにa〜dの気温要素を優先させている。海外では,大きくはDa,Db,Dw,Dc・Ddの4区分に分けることが主流になっている。文部科学省検定教科書の一部(二宮書店版など)でも採用されているが,受験地理の暗記科目であるということもあり普及には至っていない。しかし,Ds地域も例外とせずに区分することができる利点もあり,ケッペンの気候区分の本来の趣旨にも適ったものである。
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