クレジットカード(Credit card)とは、商品を購入する際の決済(支払)手段の一つ。又は、契約者の番号その他が記載され、及び記録されたカード型の証票等である。磁気によるものとICによるものがある。
日本でのクレジットカードについてはクレジットカード (日本)を別途参照のこと。
概説
クレジットカードの利用できる加盟店で、商品の購入に際しクレジットカードを提示すると、一旦、クレジットカード会社が加盟店への支払を肩代わりし、後でカードの使用者に請求する仕組みである。
クレジットカード会社が、会員を信用 (credit) するという意味で「クレジット」と名付けられている。
カード会員になると、決済以外にも特典がつくことが多い。例えば、利用実績に応じたポイント還元(後で商品等と交換)、旅行保険、チケットの優待販売などである。サービス業が発行するものでは、自社施設の利用についてはさらにポイントを上乗せしたり、現金払いでも代金を値引いたりするなどの特典があるものが多い。
万一、盗難や紛失などの場合は、発行のクレジットカード会社へ連絡すれば利用が停止され、被害の発生を最小限に押さえることができる。
現代では、インターネットサービスプロバイダの料金の支払手段として必須に近く、インターネットの利用に必要不可欠となっている。
入会について
クレジットカードの会員になるためには、最初に、カード会社の審査を受ける必要がある。審査の基準はカードの種類や発行会社によって異なるが、基本的には申込者の
属性を元に審査を行っている。
一般に、本人か配偶者に安定した継続収入があることが条件であるため、財産があっても
自営業者が審査に通るのは難しいといわれている。
(―ある著名な
作家が利便性を考えゴールドカードを申し込んだが審査で落とされ、「なぜ通らないのか」と質問したところ責任者が平謝りして申し込み受理を伝えたが、さすがに腹の虫収まらず逆に断ったという逸話がある―自筆エッセイで述べていた話。)
また、過去にクレジットカードの支払いの延滞・ないし破産などの要因により不払い期間が発生している場合、ケースによって違うが、最低でも5~10年の間は、ペナルティとして新たなクレジットカードを作成する事ができない。かつこれらの情報は、クレジットカード各社が加盟している信用情報機関に記録されるので、仮に他のクレジットカード会社に新規カードの作成を申し込んだとしても、期間内であればほとんどの場合はその情報に基づいて断られる。
国際ブランド
- VISA
- 世界的にはMasterと並ぶ2大ブランド。日本においてはビザジャパン協会が加盟店を開拓したという経緯もあり、JCBの後塵を拝していたが、VISAインターナショナルが日本信販にも直接ライセンス供与を行ったのを皮切りに、数多くの企業と積極的に提携を行い日本でもトップのシェアとなっている。
- JCB
- 日本発の国際ブランドであると同時に世界で唯一アメリカ系ではない国際ブランド。アジア各国を中心に加盟店を増やし、韓国や台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイなどではVISAやMaster並みの加盟店がある。日本最大のカード会社であるため国内での利用は申し分なく、特に地方などではJCBしか使えない店も散在する。日本では自社およびFC会社以外にもライセンス供与を行い、提携先を通じたカード発行も行われている。
- MasterCard
- 世界的にはVISAと並ぶ2大ブランド。「EURO CARD」と提携(2002年に吸収合併)しているため、ヨーロッパで強いと言われている。日本においては、かつてはビザジャパン陣営に属さない銀行系のカード会社にブランド供与を行うことでトップのシェアを誇っていたが、積極的なCM攻勢と提携先を選ばないブランド供与で勢力拡大を図っている。
- アメリカン・エキスプレス (AMEX)
- 細かく細分化されたカードのグレードとそれに応じた年会費の高さが特徴。また、自社発行のカードにグレードに応じた利用限度額を設定していない。自社でカード発行を行うとともに、日本ではクレディセゾンに、香港ではイオンクレジットサービスに対してもライセンス供与を行っている。
- Diners Club
- 世界で最初に登場したクレジットカード。会員には企業経営者やエグゼクティブ層が多い。殆どの自社発行カードに利用限度額を設定していない。また、ゴールドカード以下のグレードのカードは発行していない。そのせいか、一般人が利用するような店で加盟店となっているところは少なく、大中規模小売店や高級店を中心に利用可能店が多い。このためステータスが高いブランドといわれている。現在はシティグループに属しており カナダではMasterCardと提携を始めた。
- ディスカバーカード
- アメリカ発、カード会員5千万人、加盟店4百万店以上。大半の加盟店はアメリカであるが、一部カナダ、メキシコ、コスタ・リカ、ミクロネシア、マーシャル諸島やカリブ海の諸国で加盟店開拓をしている。中国のユニオンペイ・ネットワークと相互に加盟店を開放することで合意。中国、シンガポール、タイ、韓国でも利用できるようになる予定。
- ユニオンペイ・ネットワーク
- 中国を中心に広がっているクレジットカードネットワークシステム。2002年3月に設立され、中国中の銀行が加盟。中国以外にもアメリカ合衆国、日本、シンガポール、韓国、タイ、ドイツ、フランス、オーストラリアなど約20カ国で利用できる。前述のディスカバーカードと相互加盟店開放に合意。
カード番号(BIN No.)
- クレジットカードの番号は、VISA、MASTER、JCBなどでは16桁となっている。
- カード番号の先頭の1桁目はISOで決められており、VISAは4、MASTERは5となる。JCBやAMEX、日本でのDinersなどは3であり、それ以下の数字については国際ブランド等の割り当てによって各カード発行事業者に付与されている。
- 国内専用カードの場合はISOではなく、その国の機関によって決められている。
- 参考ページ(英語版より)ISO7812
限度額
通常、使用者の
属性(職業や年収、
信用情報等)に応じてカードごとに利用限度額が定められており、
日本では一般カードで5万~50万円、利用実績などによっては50万円超~100万円程度、富裕層を対象としたゴールドカードでは50万~300万円程度と属性や利用実績などによって開きがある。
諸外国のカード会社では、限度額を月給のX倍相当額迄などと設定している所もある
利用限度額と未払い債務(未請求の債務を含む)額の差が、その時点でのクレジットカードによる立替払いが可能となる金額となる。
なお、事前の利用限度額を設けないとしているカードもあるが、カード会社側ではもちろん規定の限度額(与信枠)を管理しており、多額の利用をしようとすると承認が求められる。
カードの種類
プロパーカード
クレジットカード会社が他と提携せず単独で発行するカードである。
ハウスカードもこれに含まれる。
提携カード
クレジットカードを発行している企業若しくは銀行が小売店などと提携して発行を行うもの。
- 日本の提携カードについては別途参照のこと。
クレジットカードのグレード
限度額、年会費などについては日本におけるものである。
一般カード
ラインナップの中では最も基本的なカード。年会費は安目であり無料のものもある。また、利用限度額も長く使っていれば50~100万円くらいにまで上がるので、通常の買物といった使用方法であればこのクラスで十分である。また
保険や
ホテルや
娯楽施設の案内・予約代行等の付加サービスも備わっているものもある。
なお、ビザ・インターナショナルではこのグレードを「CLASSIC」と言う。
保険機能強化カード
一般カードより年会費がやや高目(2~3000円程度)のカードで、付帯
保険や付帯サービスを充実させたカード。通常、利用限度額は一般カードと同じである。
ジェーシービーグループのグランデ、
三井住友カード・
VJA発行のクラシックカードA・エグゼグティブカードなど。
ヤングゴールドカード
カードに高付加サービスを求めるものの、年齢や収入面でゴールドカードを持つことができない20代向けに発行されるゴールドカード。利用限度額は一般カードよりも高目に設定されている。3000円程度の年会費でゴールドカードに準じた付加サービスを受ける事も出来る。なお、配偶者以外に家族カードを発行することはできない。
このグレードは日本的なもので、
バブル期にカード各社が年会費収入を獲得するために発行開始した種類のものであり、最近ではゴールドカードを20代の若年層にも発行し、このヤングゴールドカードを廃止する会社も現れている。
プレミアムカード
- ゴールドカード
それなりの属性を持つ顧客を対象に発行される高付加サービスカード。一般的なゴールドカードは年会費と利用限度額は高めに設定されている。また、このクラスのカードの保持者は、
空港での有料ラウンジの無料利用やカード会社による
ホテルや
娯楽施設の案内・予約代行等の付加サービスを利用することができる物が多い。日本では主に30歳以上且つ年収500万円以上などの目安があるが(カード会社によって異なる)、
イオンクレジットサービスはこれらの制限を設けず、前年度1年間の利用額を尺度に年会費無料で希望者への切り替えを行う事で会員の囲込の手段として発行している。年会費永年無料のゴールドカードはこれ以外に
ディーシーカードが株式会社
GDHと提携し発行するカードがある。
- 富裕層向けカード (プラチナ・ブラックカード等)
エグゼクティブクラス向けのステイタスの高いカード。年会費も利用限度額も桁違いに高い(利用限度額設定がされていないものも存在する)。また、このクラスのカードはカード会社が優良会員に対して特別に付与するという位置付けである場合が多い。なお、この種のカードは
旅行や
レジャーといった
趣味のために使うことが前提であり、そのための付加サービスがゴールドカード以上に充実している。
プラチナカードはVISA、アメリカン・エキスプレス、MasterCardがあり、VISAは三井住友カード及びシティカードジャパンが、AMEXはアメリカン・エキスプレス及びクレディセゾンが発行し、MasterCardは日本ではTSBキャピタル(東京スター銀行)が発行権を有している段階である。
日本では、バブル期から「スーパーゴールドカード」というジャンルのカードが発行されており、一般に認知されてるのは「住友VISA2100」(←2000年にVISAプラチナにランクアップし発展解消。)「DCカードNOBLESSE」「JCB THE CLASS」の3種類である。
一方、プラチナカードより上位のカードには、アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード、ダイナースクラブプレミアムカードがある。これらプラチナカードより上位のカードを俗に「ブラックカード」(券面が黒である事が多いため)と呼ぶ場合がある。こういったプレミアムカードは、カード利用者本人からの作成希望に応じて作られるのではなく、逆にカード会社から上客と認定(カードの利用実績などから)されたカード会員へ送付されるもので、利用の開始に際しては初回にカード会社への照会が必要となる。
学生カード
18歳以上の学生・院生向けに発行されるカード。年会費(ほぼ無料)と利用限度額(10~30万円)が低く設定されている割には保険等のサービスが一般カードより充実しているブランドもある。本来は収入の乏しい属性故に与信審査で刎ねられるはずだが、両親の信用で発行されているのが実態である。少なくとも子供を教育機関に通わせることが出来るだけの余裕がある、と見なされるためである。契約者が未成年の場合は
親権者の承諾が必ず必要であるが、成人であっても
扶養者について記入させられることが少なくない。ほとんどの場合、
学生証の提示が必要。
法人(コーポレート)カード
法人を対象に発行されるカード。
ビジネスカード
主に福利厚生の為に法人に所属する者や職域
生協の組合員に対し発行されるカードである。ゴールドカードに準ずるサービスが付帯している。有名なものでは、ジェーシービー及び
UFJニコスが
国家公務員共済組合連合会(KKR)と提携し、組合員に発行する「KKRメンバーズカード」がある。
支払方法
日本での支払回数については1回(一括払い)がほとんどであるが、店舗によっては手数料なしの2回払いもある。また、3~36回程度の
分割払い(信販会社によっては「アドオン払い」 とも)や、
リボルビング払い(クレジットカード会社が定める最低の金額以上であれば返済額を自由に定めることができる支払方法。ただし、残債には手数料が付される。)の可能なものもあるが、手数料の実質
金利が高いことや加盟店が消極的なことがあるため、普及していない。
分割払い等は基本的に日本での支払方法で、諸外国ではクレジットカードの支払い方法として、一括払い(マンスリークリア、チェックカードとも)か リボルビング払いが普通である。
使用代金の支払サイト(引き落としの時期)は、カードの種類や発行会社によって異なるが、月末締め翌月27日引き落としや、15日締め翌月10日引き落としなどの形がある。
2005年のアメリカにおけるカード情報流出騒ぎ
VisaやMasterがデータ処理を委託(
アウトソーシング)していた
アリゾナ州のデータ処理会社から約4000万件のカード情報が外部に流出した問題が
2005年6月18日に発覚、両社と提携している日本のカードでも流出データが発生し、流出情報を基にしたカードの不正使用も発生し、被害が出ている。影響はVisaやMasterに限らず、日本のJCBも情報流出、不正使用があった可能性があると発表され、これらのカード被害が世界中に広まっていることが分かった。
この問題の原因は、本来ならカード会社が「保存してはいけないデータ」をデータ処理会社が保存していたことにあるとされ、そのデータをクラッキングされて流出したことが分かっている。
利用者側からの方策としては毎月の利用明細書をきちんと照合し、万一不正利用があった場合にはカード会社に申し出ることが必要となる(不正利用と認められれば代金は請求されない)。紛失の場合と同様に新たな番号のカードへ切り替え再発行の依頼も検討する。
歴史
アメリカ合衆国でも50年、
日本で40年程度の歴史で比較的浅い。が、アメリカでは高額紙幣の信用が低く使いにくいこと(当局も対策に知恵を絞ってはいるものの、100
ドル札が偽造される事が多い―
偽札参照)、社会生活に必要不可欠な
クレジットヒストリーを構築する手段や、使用者自身の信用を証明する手段としてクレジットカードが最も一般的であること、日常的な消費に当たりごく少額の支払いであってもクレジットカードによる支払ができる等の理由により、クレジットカードの保持及び使用はごく一般的であり、極めて重要なものとなっている。また、日本でも最近では海外旅行の増加やネットワークの発達とともに急速に重要性を強めつつある。
アメリカ
日本
- 1960年 - 富士銀行(現 みずほ銀行)と日本交通公社(現 JTB)との合弁で日本ダイナースクラブ(現 シティコープダイナースクラブジャパン)を設立。
- 同年丸井が日本初のクレジットカード(その後「赤いカード」の愛称が付く。2006年春から「エポスカード」に変更)を発行、割賦や月賦と言われていたのをクレジットと称したのはこれが初。
- 1961年 - 三和銀行(現 三菱東京UFJ銀行)と日本信販、日本クレジットビューロー(現 JCB)を設立
- 1963年 - 日本ダイナースクラブがカードを発行、手帳形状をした紙のカードであった。
- 1966年 - 日本信販(現 UFJニコス)がクレジットカードを発行。
- 1967年 - 三菱銀行(現 三菱東京UFJ銀行)が中心にダイヤモンドクレジット(DC・現 ディーシーカード)、住友銀行(現 三井住友銀行)が中心に住友クレジットサービス(現 三井住友カード)を設立。JCBがアメックスと提携し国際カード発行。
- 1968年 - 東海銀行(現 三菱東京UFJ銀行)が中心にミリオンカードサービス(MC・現 UFJニコス)設立。住友クレジットサービス(VISAジャパングループ)がVISAの国際カード発行。
- 1969年 - 第一銀行・富士銀行(現 みずほ銀行)や三井銀行・太陽銀行・神戸銀行(現 三井住友銀行)、大和銀行・埼玉銀行(現 りそな銀行・埼玉りそな銀行)などが連合を組み、ユニオンクレジット(UC・現 ユーシーカード)設立。オリエントコーポレーション、セントラルファイナンス、国内信販(現 楽天KC)がクレジットカードを発行。
- 1970年 - DCカードがMasterカードと提携し国際カードを発行。ジャックスがクレジットカードを発行。
- ※その後、銀行系・信販系クレジットカードの発行が続く。
- 1980年 - アメリカンエキスプレス(Amex)が日本でカードを発行。
- 1987年 - 日本信販がスペシャルライセンシー権にてVISAカードを発行しMasterとのデュアル発行を果たす。この後、他の信販系・流通系カードが同様にVISA・Masterのデュアル発行をする。
- 1989年 - オムニカード協会設立。ビザジャパングループ(現・VJA)がMasterとのデュアル発行を果たす。
関連項目
外部リンク
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