キトサン(chitosan)とは、多糖類の一種で、ポリ-β1-4-グルコサミンのこと。直鎖型の多糖類でグルコサミンの1,4-重合物である。
製造法
工業的には主として、
カニや
エビ等の
甲殻類の外骨格から得られる
キチン(ポリ-β1-4-N-アセチルグルコサミンからなる)を、濃
アルカリ中での煮沸処理等により脱アセチル化して得る。キチン骨格中の2位のアセトアミド基を脱アセチル化し、遊離の第一級
アミノ基に変換したものであるが、濃アルカリを利用して処理することから、ポリ-β1-4-グルコサミン構造も一部変化している思われる。また、キチンのキトサンへの変換は完全には進まず、糖鎖上に一部N-アセチルグルコサミンを含む。
キトサンの品質は脱アセチル化の程度(%DA)で示される。これはNMR分光法、赤外線吸収スペクトル法(IR)、および、コロイド滴定法などで測定することができるが、市販のキトサンの%DAは通常60~100%の範囲にある。
特徴
- 加工が容易で、繊維、フィルム、粒状あるいは発泡素材として利用可能。
- 生物資源由来の原料より生産されるため、資源枯渇の可能性が低い。
- 生物分解性。
- 化学処理により様々な機能を付与することが出来る。
- 無害。安全性が高い。
物性
アミノ基の存在により、
高分子電解質としての性質を示し、
有機酸水溶液(
酢を含む)等に溶解する。
重金属(
Mn)や各種酸性物質(
核酸など)の吸着能を持つ。
- 水に不溶、希酸に可溶。
- ただし、塩としては水に可溶なものもある。pHや%DAにより異なる
- ヨウ素と反応し、赤褐色を呈する。(硫酸酸性下では紫)
- * pKa < 6.5
利用法
神経再生や
皮膚再生など
再生医療素材としての応用が進んでいるが、そのほかにも、ポリマーブレンドやハイブリッド材料などへの応用例も多数見受けられる。また、アミノ基の反応活性を生かした
誘導体化等による更なる高機能化へのアプローチも盛んに行われている。精製された高品質なキトサンは
医療分野での用途に利用可能である。
主な応用例として、
- 化粧品
- 繊維
- 創傷保護材、人工皮膚
- クロマト分離剤
- イオン交換体
- 微生物や酵素の固定化担体
- 重金属補着担体
- 放射性物質を含む重金属吸着剤
- 健康食品
- 「コレステロールが高めの方に適した食品」として特定保健用食品(トクホ)で認められたものがある。
等がある。
関連項目
化学物質 | 健康食品 | 繊維
Chitosan | Chitosan | Chitosan | Chitosan | Kitosaani | Chitosan | Chitosan