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キックボクシングムエタイを元にボクシングに蹴り技の要素を加えた格闘技の一種。通常、キックボクシングは日本で生まれた物をさすが、場合によってはボクシングのリングを使った立ち技系のプロ格闘技全般の総称を指す場合もある。

アジア地区で立ち技格闘技として最強と謳うタイの国技ムエタイに対抗し、日本人ボクシングプロモーターであった野口修がムエタイに対抗するために独自で開発した格闘技の一つ(大抵の人はキックボクシングとムエタイを混同する)。ただし、本場タイではジムの看板にムエタイをあらわす Thai boxing ではなく日本製の kickboxing の名を掲げていたことから、キックボクシングはムエタイをリスペクトしていないとして、過去にタイに進出した日本のキックボクシングジム(野口ジム)が襲撃されるといった事件がおきている。 また、第一人者である沢村忠は「キックの鬼」と呼ばれ、漫画アニメ作品にも取り上げられた。

歴史


タイと交流のあった野口修がムエタイと空手の交流を企画したが、ほとんどの空手団体は無視していた。当時売り出し中の大山道場(後の極真会館)から出場した黒崎健時中村忠大沢昇がムエタイとの交流戦にのぞんだ際、二勝一敗だったが、唯一敗れた黒崎健時はムエタイを研究してキックボクシングのジムを作り、またオランダの極真道場から後にピーター・アーツなどを輩出するメジロジム(アーネスト・ホーストを擁するボスジムもここからの分家)を作った。極真会館以前から直接打撃制を行っていた山田辰雄の日本拳法空手道もキックボクシング成立に協力したと言う。

野口がキックボクシングという名前で、当時の空手家やボクサーを集めて興行を始めたのは1966年。当時の日本国内で興行エリアが重なるボクシング業界に対してはライオン野口(元日本チャンピオンで嘉納健治系の国士。三迫仁志金平正紀も野口門下生。)の次男で自らもボクサーであった野口は強引に説得しテレビ局に対しても積極的に売り込んでいく。彼の政治力、熱意なしに国内に根付くことはなかったとする評価はある種妥当であろう。

その後沢村忠(剛柔流空手出身・真空飛び膝蹴りが必殺技)というエースの育成に成功したキックボクシングは、ブームを巻き起こし、一時はTBSYKKアワー キックボクシング中継)、日本テレビ、東京12チャンネル(現・テレビ東京)の3局で放映されるほどの人気を誇るまでに至った。 極真会館はキックボクシング成立以前からプロ空手の立ち上げを狙っていたが、キックボクシングが成立後、極真ジムを立ち上げて山崎照朝(極真全日本優勝)などの選手を送り込んだ。

しかし沢村忠が引退し放送が打ち切られると団体が次々と分裂し人気下降に拍車がかかる。また本家の野口も他に類を見ない情熱の男ではあるが「興行師」として損得をクールに見つめる目をもっていた点は記憶されるべきであろう。

しかし1990年代になり、空手による興行を行っていた石井和義がキックの亜流ルール(ヨーロッパキックボクシングルール・肘打ち禁止)でボクシング空手など打撃系格闘技最強を決めるイベント「K-1」を立ち上げ、人気を博す。

2002年にはK-1ミドル級部門も設立。日本人のキックボクサーの活躍も増え、キックボクシングの注目度はさらに高まっている。

ルール


団体分裂の影響もあり、ムエタイに近い物から危険な技を取り除き安全性を高めたものまでさまざまなルールが存在する。 特に肘や膝を用いた攻撃は流血を伴いやすいく禁止されていることが多い。 最も極端なスタイルでは肘打ちや膝蹴りはもちろん、団体によってはスネをつかった蹴りも禁止され、腰から上のみの攻撃が許されているというものがある。

キックボクシングの試合は2-5Rで行われることが多く、ボクシング同様3分1ラウンドで1分の休憩を挟む形式が主流でムエタイのよう休憩を2分取ることは稀である。団体によってはボクシング同様、12ラウンド試合を行う場合もある。

服装


アマチュア

団体やルールにもよるが、通常はボクシングやムエタイ同様選手はキックボクシング用の長ズボン又はトランクス、ヘッドギア、グローブを着用する。足には靴を履かず裸足で試合を行う場合が殆どだが、ルールによっては脛あてと足を保護する靴型のプロテクターを着用することもある。また、負傷防止のためマウスピースとファウルカップを着用する。アマチュアのムエタイでは胴体部分に防具を身につける。

プロ

団体やルールにもよるが、通常はボクシングやムエタイ同様選手はキックボクシング用の長ズボン又はトランクス、グローブを着用し、足には靴を履かず裸足で試合を行う。ルールによっては、プロでありながら脛あてと足を保護する靴型のプロテクターを着用することもある。腕にパープラチアットをつける選手もいる。(スパーリングの場合にはヘッドギアを着用することがある)

勝敗


アマチュア

  • KO(KnockOut):相手がダウンしたのち、10カウント以内に立ち上がれない場合やファイティングポーズをとれない場合、もしくはレフェリーがダメージ甚大と判断してカウントアウトした場合。
  • 判定(英:on Point):ラウンド毎に採点をし、より多くの点をとった選手を勝者とする。

プロ

  • KO:プロの場合、相手がダウン後10カウント以内に立ち上がれなかった場合。
  • TKO(technical knockout):どちらかの選手が明らかに不利な場合や、試合続行不可能な状態になって試合を止めた場合。
  • 判定:ラウンド毎に採点をし、より多くの点をとった選手を勝者とする。

採点方法

採点方法は10点満点の減点方式。ダウン1回で2点減点、ダウン2回で3点の減点。ダウンがなかった場合、より的確にパンチを当てていた選手に10点が、そうでない選手に9点が与えられる。採点は3人のジャッジで行い、2人以上のジャッジが支持した選手を勝者とする。ジャッジが3人とも一方の選手を支持した場合をユナニマス・デシジョン、2人が支持し、もう1人が引き分けであった場合をマジョリティ・デシジョン、1人のジャッジがもう一方の選手を支持した場合をスプリット・デシジョンと呼ぶ。またどちらの選手も2名以上のジャッジの支持を得られなかった場合、ドローとなる。3名が引き分けとした場合をユナニマス・ドロー、2名が引き分けとし、もう一人がいずれかの選手を支持した場合をマジョリティ・ドロー、ジャッジ2名がそれぞれ異なる選手を支持し、もう一人が引き分けであった場合をスプリット・ドローと呼ぶ。

反則

試合中に以下の行為を行った場合、反則となり、レフェリーに注意を受ける。注意が重なった場合、減点対象となり、悪質な場合は失格負けとなる。

  • バッティング:頭、肘などで攻撃する。
  • ローブロー:相手のベルトラインより下を攻撃する。
  • ラビットパンチ:相手の後頭部を攻撃する。
  • 相手の背中側を攻撃する。
  • レフリーがブレイクを命じた後に攻撃する。
  • ラウンド終了のゴングが鳴った後に攻撃する。
  • サミング:グローブの親指で相手の目を突く攻撃。
  • オープンブロー:グローブの内側で打つ攻撃。
  • 投げ技で相手を地面に投げる。(散打シュートボクシングを除く)
  • ラウンド中に規定の回数以上の蹴りださない。(団体やルールによる)
  • 肘打ち(団体やルールによる)

タイトル


キックボクシングにおける主要な日本のタイトル認定団体を以下に挙げる。

アマチュア


関連項目


キックボクシング

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