| イモリ | ||||||||||||
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| 分類 | ||||||||||||
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| 種 | ||||||||||||
| アカハライモリ シリケンイモリ イボイモリなど | ||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||
| Newt |
フグと同じテトロドトキシンという毒をもっていて、腹の赤黒の斑点模様は毒をもっていることを他の動物に知らせる警戒色になっていると考えられている。陸上で強い物理刺激を受けると横に倒れてからだを反らせ、赤い腹を見せるしぐさをおこなう。
本州・四国・九州と周囲の島に分布し、水田、池や流れのゆるい川の水中に生息しているが、雨の日には水中から出て移動することもある。和名の「井守」は、野井戸の中にも生息することがあることから「井戸を守る」との意味に由来するという説や、井は田んぼを意味し、水田に生息することから「田を守る」との意味に由来するという説がある。また、冬眠は水中または陸上でおこない、水路の落ち葉の下や水辺近くの石の下などでじっとしている。北海道や伊豆諸島など人為的に移入されたものも増えていて問題である。
名前がヤモリと似ているが、ヤモリは両生類ではなく爬虫類であり、トカゲやヘビの仲間。また、ヤモリは人家の外壁などに生息していて、一生を通じて水中に入ることはなく、また変態もしない。
幼生も成体も、オタマジャクシや昆虫、ミミズなどをどん欲に捕食する。特に成体は、カエルやサンショウウオの卵や幼生の有力な捕食者で、モリアオガエルやアベサンショウウオなど、希少な両生類の生息地では厄介者とされる。
卵から孵った幼生はアホロートルのような外鰓(外えら)があり、さらにバランサーという突起をもつ。幼生ははじめのうちは足も生えていないが、やがて前足から生えはじめる点でカエルとは異なる。外鰓があるうちは水中で小動物を食べて成長するが、口に入りそうな動くものには何にでも食いつくため、共食いすることもある。
幼生は十分成長すると、外鰓が消えて成体と同じような形の幼体となり、上陸する。幼生の皮膚は滑らかだが、幼体の皮ふは成体と同じくざらざらしており、乾燥には幾分抵抗性がある。そのため、上陸した幼体を無理に水に戻すと、皮膚が水をはじいて気泡がまとわりつき、銀色に見えることがある。幼体は、森林内などで小さな昆虫や陸棲貝類、ミミズなどの土壌微生物を捕食して、3~5年かけて成長し、成熟すると再び水域に戻ってくる。
サンショウウオは繁殖時期にのみ水辺に留まるのに対し、アカハライモリやシリケンイモリの成体は、繁殖期以外も水中で生活することが多い。一方、イボイモリはいったん上陸すると水中には入らない。
なお、この再生能力の高さは、生態学的研究には障害になる場合がある。個体識別をするためのマーキングが困難なのである。一般にカエル類やトカゲ類といった小型の両生類や爬虫類では様々なパターンで足指を切ってマーキング・個体識別(トークリッピング)を行うが、イモリは簡単に再生してしまう。尾に切れ込みを入れても、傷が浅ければすぐ再生する。札などを縫いつけても、やはり皮膚が切れて外れやすく、傷はすぐに再生する。ただしイボイモリは極度のトークリッピングのため、再生せずに指の無い個体が沖縄ではよく観察される。
日本でもアカハライモリとシリケンイモリはよくペットとして販売、飼育されている。しかし個体数の減少に伴い、埼玉県のように自治体によっては条例で捕獲が規制されるようになった。他の地域でも絶滅が危惧されている個体群は少なくない。またこれとは別に、産地不明の飼育個体が逃げだしたり個体を遺棄することによる地域個体群への遺伝子汚染が懸念されている。 ヨーロッパには、日本のイモリとは別属の複数種のイモリが分布しており、色も黒一色ではなく、褐色や緑のものもある。また、繁殖期のオスが背中にひれを生じるなど、おもしろい形のものもあり、愛好家に人気が高い。ヨーロッパ産のイモリは、現地では捕獲が厳しく制限されていることが多い。
また、発生実験の材料としても用いられる。特に、シュペーマンが胚域の交換移植実験などを通じて、形成体を発見するのにイモリを用いた一連の実験が有名である。近年では、その再生力の強さに注目して、再生・分化などの研究に用いられることも多い。 1994年には、スペースシャトル・コロンビアにアカハライモリが搭載され、微小重力下での産卵、発生の実験と観察が行われた。
日本では、かつてはイモリの黒焼きはほれ薬として有名であった。竹筒のしきりを挟んで両側に雄雌一匹づつを分けて入れ、これを焼いたもので、しきりの向こうの相手に恋いこがれて心臓まで真っ黒に焼けると伝える。実際の成分よりは、配偶行動などからの想像が主体であると思われるが、元来中国ではヤモリの黒焼きであったためイモリの黒焼きになったのは日本の独自解釈による。
※どちらも分布が島に限られているため、両生類・爬虫類レッドリスト (環境省)では、シリケンイモリが準絶滅危惧(NT)、イボイモリが絶滅危惧II類(VU)に指定されている。イボイモリは鹿児島県および沖縄県の天然記念物に指定されており、採集、飼育等が禁止されている。
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