アンチヒーローとは、典型的なヒーロー(英雄)の型に収まらないが、ヒーロー同様に扱われる人物のことである。
常識的なヒーロー、すなわち「社会が求める正義のため、優れた人格をもって事に当たる人物」とは部分的にあるいは大きくかけ離れている事が多い。しかしそれ故に普通のヒーロー以上に強い共感や支持を得る場合が非常に多い。
アンチヒーローの例
どのような人物がアンチヒーローと見なされるかは、おおむね以下のように例を挙げることが出来る。
- 自分自身の目標の実現のためなら手段を選ばない場合。
- 『機動戦士ガンダムSEED』のフレイ・アルスターは、この意味でのアンチヒロインとでも呼ぶべきキャラクターである。コーディネイターとナチュラルの争いの中、コーディネイターを憎む彼女はその絶滅を願い、コーディネイターそのものであるキラ・ヤマトを誘惑し利用しようとするなど手段を選ばなかった。しかしその行動は結果的により危険な人物たちに利用されることとなってしまった。
社会から求められる正義を実現するために、非合法な手段を採る場合。
- 同名のアメリカンコミックの主人公・『デアデビル』ことマット・マードックが挙げられる。昼は盲目の弁護士として法律を武器に悪と戦い、夜は超感覚を持つ戦士として悪党達と戦う。
人格者とは言えないような性格や、行動様式の持ち主である場合。
- クリント・イーストウッドの当たり役・『ダーティハリー』が挙げられる。規則は破る、上司の命令は無視する、犯罪を検挙するためには暴力も厭わないというとんだ問題刑事ではあるが、そんな彼でなければ解決できなかった事件は多かった。
法律や社会の常識にとらわれず、自分自身の掟(コード)のみに従って行動する場合。
- 「コードヒーロー」とも呼ばれる。ゴルゴ13は「相手との約束は必ず守る。その代わり、相手にも約束を必ず守ることを求める」という彼自身のルールに従って行動する。
外観や能力の源が、本来は「悪」に属するものである場合。
- 「ダークヒーロー」とも呼ばれる。デビルマンやスポーンなどは悪魔の力を得たヒーローである。
行為も目的も社会的に悪であるが、生き様などが一部の共感を得る場合(ダーティーヒーロー)。
- 実在した人物として、ボニーとクライドなど。『俺たちに明日はない』などとして映画化されたが、その中では相当に美化された部分がある。
キャラクターによっては、これらが複合している場合もある。
- 『機動戦士ガンダム』シリーズのシャア・アズナブルが挙げられる。シャアは当初、父ジオン・ズム・ダイクンの仇であるデギン・ソド・ザビとその一族を皆殺しにするため、敢えてジオン軍の「ヒーロー」となり、地位と実力を得たその上で復讐の計画を密かに進めていった。その目的を果たすと、今度は父の掲げた「スペースノイド主導の世界」実現のため、反スペースノイド活動を行っていたティターンズと戦いこれを壊滅させ、さらには地球上に居座る人類を排除しようと第二次ネオ・ジオン抗争を主導した。
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