| アユ | ||||||||||||||||||||||
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| Fish- Ayu(JP) - (Plecoglossus altivelis altivelis).jpg 産卵期のメス | ||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||
| Plecoglossus altivelis altivelis | ||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||
| Ayu |
東アジア一帯に分布するが、このうち奄美大島の川には亜種リュウキュウアユ Plecoglossus altivelis ryukyuensis が生息する。沖縄県では1980年代にリュウキュウアユが絶滅したが、奄美産のものを1992年より放流している。 また、滋賀県の琵琶湖には、湖沼陸封型のいわゆるコアユが生息し、琵琶湖内で成長したのち、湖に流入する河川に遡上して産卵・受精を行なっている。
9月-12月頃、親のアユは川の下流にくだり、砂や小石の多い浅瀬で集団で産卵する。ふ化した稚魚はシロウオのように透明で、心臓やうきぶくろなどが透けて見える。
3cmほどまで成長した稚魚は海や湖に降る。海に降ったものは主として砂浜海岸の砕波帯と呼ばれる波頭が砕けるゾーンで、プランクトンや海底にすむ小動物を捕食して成長する。一方、湖にくだった湖沼陸封型は、湖の浅瀬に近い、あまり深くない沖合で淡水性プランクトンなどの小動物を捕食する。
成長した幼魚は翌年4月-5月頃に川を遡上するが、この頃から体に色がつき、さらに歯の形が岩の上のケイソウ類を食べるのに適した櫛(くし)のような形に変化する。川の上流から中流域にたどり着いた幼魚は、石に付着するケイソウ類(こけ)を歯でこそげ落とすように食べる。アユが藻類をこそげ取ると岩の上に紡錘形の独特の食べ痕が残り、これを特に「はみあと」という。
多くの若魚は群れをつくるが、特に体が大きくなった何割かの若魚はえさの藻類が多い場所を独占して縄張りを作るようになる。縄張りは1匹のアユにつき約1m四方ほどで、この縄張り内に入った他の個体には体当たりなどの激しい攻撃を加える。この性質を利用してアユを釣り上げるのが「友釣り」で、釣り人たちが川で釣竿をふるう様子は日本の初夏の風物詩である。
夏の頃、若魚では灰緑色だった体色が、秋になると橙と黒の独特の婚姻色へ変化する。親のアユは産卵のため下流域への降河を開始するが、この時期のアユがいわゆる「落ちアユ」である。産卵を終えたアユは1年間の短い一生を終えるが、稀に越冬する個体もいる。
高級食材のため養殖も盛んに行われるが、養殖ものは天然ものと似て非なるもので、「香魚」の香りはない。
また、アユをそのまま輪切りにした「せごし」は歯ざわりと爽やかな香りを楽しめるが、アユは横川吸虫という寄生虫の中間宿主である。それほど重篤な症状は引き起こさない寄生虫ではあるが、せごしに限らず生食はあまり勧められない。
腸を塩辛にした「うるか」は珍味として喜ばれる。うるかにするためには、鮎の腹に砂が入っていない(空腹になっている)夜間を狙って漁獲する必要がある。
現在の「鮎」の字が当てられている由来は諸説あり、アユが一定の縄張りを独占する、つまり占めるところからつけられた字であるというものや、日本書紀にでてくる話に神功皇后が今後を占うために釣りをしたところ釣れた魚がアユであったため占魚とあてられたものがある。
古くは1年しか生きないことに由来する「年魚」、体表の粘膜に香りがあることから「香魚」、鱗が細かいことから「細鱗魚」などがあてられていた。アユという意味での漢字の鮎は奈良時代ごろから使われていたが、当時の鮎はナマズを指しており、記紀を含め殆どがアユを年魚と表記している。現在の鮎が一般的に書物などにあてられたのは平安時代・室町時代ごろからとされる。中国での鮎は古代日本と同様ナマズを指しており、アユは香魚(シャンユイ)と記す。
ちなみに俳句の季語として「鮎」「鵜飼」はともに夏をあらわすが、春には「若鮎」、秋は「落ち鮎」、冬の季語は「氷魚(ひお)」として、四季折々に季語がある。